高卒新入社員の特徴
高卒新入社員を受け入れるうえでは、高卒の就職活動における独自ルールや、高卒人材の特徴を知っておく必要があります。
大卒とは異なる就職活動
高校生の場合、社会全般への知識・経験が乏しいうえに学業も忙しいことから、原則として学校による斡旋やハローワークを通じた仕組みのなかで、就職活動を行なうようになっています。
また、高校生の就職活動は、応募できるのが“1人1社”という1社ルールが原則になっています。1社ルールは、1社目で内定をもらえなかった場合にのみ、2社目に応募できるというものです。(一部の都道府県では、2社以上の応募も解禁済みですが、2024年時点では1社ルールが運用されているエリアが大半です)
高卒採用を希望する企業は、ハローワークに申し込みを行ないます。そして、ハローワークから発行された求人票は、各高校に送られる流れです。そして求人票を見た高校生が、学校推薦を受けたうえで面接などの就職活動に進んでいきます。
ただ、人によっては、「◯◯の受験が難しいなら、就活に切り替えてみては?」などの先生の提案から、受け身の姿勢で就職活動に入っていくこともあります。
つまり、高校生の場合、そもそも大卒のようにナビサイトなどを通じて多数の企業を見て、企業のなかから何十社もの説明会に参加して、選考での合格/不合格を体験しながら内定を経て、内定承諾する大学生の就活は行なわないということです。
そのため、高卒と大卒では、就活で醸成される就業意識や“この企業を選んだ”という自覚が大きく異なり、意識や自覚の違も離職率の高さにつながる要因、また、育成のハードルになりうると考えられます。
早期離職率の高さ
高卒の新入社員は、大卒と比べて早期離職率が高くなっています。
冒頭で紹介したとおり、HR分野では「7-5-3」といわれており、入社3年以内の早期離職率は、中卒7割、高卒5割、大卒3割となっていました。最近では、中卒・高卒の離職率が多少改善しており、中卒7割-高卒5割まではいかなくなっています。しかし改善しても、中卒・高卒の離職率は、大卒と比べれば依然として高いです。
厚生労働省が令和4年10月に公表したデータ(新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者))によると、高卒・大卒の新規学卒就職者の就職後3年以内離職率は、以下のとおりになります。
- 高卒:35.9%
- 大卒:31.5%
具体的な離職率は、事業所規模や業種などによっても変わってきます。ただ、大卒よりも高卒のほうが早期離職しやすい傾向は、大半の企業に共通しています。
*出典:新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します(厚生労働省)
社会経験の少なさ
高校生の多くは、学業や部活動が忙しかったり親の収入のなかで生活していたりしているため、大学生のようにアルバイトやインターンシップなどを通じて社会経験を積んだ経験が少ないケースも多いです。ベネッセ教育総合研究所の「第1回子ども生活実態基本調査報告書」によると、高校生の約8割にアルバイト経験がありません。
こうした点も就活のやり方と併せて、「正社員として働く」感覚が薄く、職場に馴染みにくい要因です。
*出典:第1回子ども生活実態基本調査報告書(ベネッセ教育総合研究所)








