
採用コストを抑える・費用対効果を高めようとする場合には、以下7つの考え方やアイデアが参考になるかもしれません。
なお、当たり前の施策、基本となる部分から順番に紹介していきますのでご了承ください。
ミスマッチの防止
大前提として、採用した人材が自社の価値観や仕事のやり方などとミスマッチだった場合、モチベーションの低下から早期の即戦力化ができなかったり、中途の場合は若手に悪影響をおよぼしたり、早期離職をしやすくなります。
また、せっかく採用した人材が早く辞めてしまえば、採用・教育コストはすべて無駄になり、追加の費用も発生するでしょう。
したがって、ミスマッチによる早期退職や入社後の滞留人材の発生を防ぐことは基本になります。
ミスマッチを防ぐには、採用活動で以下のポイントを押さえる必要があります。
- 経営陣や現場を巻き込んで採用ターゲットや採用基準を作成する
- 選考プロセスに現場を巻き込む
- 面接力を強化する
- 組織の未整備な側面や仕事の大変な部分もきちんと発信する
- 自社の情報発信を増やす など
内定辞退者の削減
企業が出した内定通知を承諾したにも関わらず、入社までに内定辞退する人材がいると、採用活動のやり直しが生じますし、採用コストの無駄も生じがちです。
内定辞退者を削減するには、先述のミスマッチのところで紹介したポイントと併せて、内定後の接触頻度を高く保つことを基本として、以下の施策を実施することが有効です。
- 内定ブルーを解消するための定期的な情報発信
- SNSやWeb会議を使った定期的な双方向コミュニケーション
- 内定者同士のコミュニケーション機会と人間関係の醸成
- 内定者イベントや交流会・座談会による魅力の再訴求
- 内定者研修や座談会を通じた入社後イメージの強化 など
オンライン採用の導入
近年では、コロナ禍によって、Web会議ツールなどを活用した企業説明会や面接などを行なう「オンライン採用」が導入しやすくなりました。
企業説明会や面接をオンラインで行なうと、以下のようなコストを削減しやすくなります。
- 面接官が地方の面接会場に行くための交通費・宿泊費
- 企業説明会の準備費・会場費
- 求職者の地元から自社までの交通費 など
HRドクターを運営する株式会社ジェイックの調査結果では、企業説明会や一次面接は6割前後が「オンラインでの実施」、そして、最終面接は7割近くが「対面での実施」となっており、ハイブリッド採用が浸透していることが伺えます。
オンライン採用は母集団形成も容易になるため、うまく取り入れることで母集団形成の外部コストを削減できる可能性もあるでしょう。
無駄な内部コスト(削減経費)の見直し
内部コストに無駄がないかをチェックし、可能であれば以下のように見直してみましょう。
- 関西で説明会を実施するときの宿泊費 ⇒ 午後開始に変更、日帰り出張にする
- 東北地方から面接に来る学生10人の交通費 ⇒ 人事担当者2名が仙台に出向くorオンラインに方法を変更
- 合同企業説明会に3人の社員が行っている ⇒ 小規模会場のものは2人に変更 など
新卒採用などは繁忙期と閑散期のギャップも激しくなるため、採用代行の活用や一時的な非正規雇用を使って、正規雇用者の内部コストを削減することも有効です。
また、採用管理ツールを導入して、自動化・効率化することもひとつです。
求人媒体の見直し・価格交渉
母集団形成に関して安易に費用を削ると採用の質や成果に悪影響が生じやすくなります。
そのため、採用コストの削減で思いつくのは、求人媒体や人材紹介会社などへの価格交渉ですが、まずは、これ以外のコスト削減を優先したほうがよいでしょう。
ただし、きちんとチャネル毎の母集団状況、最終選考や内定者人数、単価などはきちんと効果検証して、費用対効果が悪い媒体を見直すことはもちろん重要事項です。
なお、求人媒体の場合には、人材紹介会社と違って価格交渉しても成果への影響は少ないでしょう。したがって、価格交渉もコスト削減するうえで有効な手のひとつです。
人材紹介会社への価格交渉
人材紹介を使っている場合、紹介会社との価格交渉もコスト削減のひとつになります。ただし、人材紹介会社に価格交渉をする場合は、求人媒体以上に注意が必要となります。
人材紹介会社では、売上達成を目標に各担当者が仕事をしています。
したがって、以下のA社とB社で同条件の求人があった場合、料率の低いB社の紹介は行なわれにくくなってしまうでしょう。
- A社:価格交渉なし、成功報酬は理論年収の35%
- B社:価格交渉あり、成功報酬は理論年収の25%
人材紹介会社に取り組みメリットがある大量採用や内定が出やすい求人であれば、低い料率でも紹介してもらえる可能性は十分あります。
一方で、内定が出やすいわけではない場合は、価格交渉すると紹介されづらくなるかもしれません。
低コストな採用手法の導入
中長期的には以下のような低コストで優秀人材を採用できる手法を確立していくことが非常に大切です。
- リファラル採用
- SNS採用
- アルムナイ採用
- オウンドメディアリクルーティング など
SNS採用やオウンドメディアリクルーティングの場合、採用活動の効果につながるまでに、最低でも2年程度の時間はかかるでしょう。
また、自社の卒業生の再雇用であるアルムナイ採用や、縁故採用の現代版であるリファラル採用は、人材との縁やタイミング次第であるため、計画的な採用を実施しにくい側面があります。
そのため、これらの施策を短期的なコスト削減施策として取り組むことは難しい側面があり、まずは、ここまで紹介してきた経費削減のポイントをきちんと実践することがお勧めです。
しかし、上記のような採用施策がある程度安定してコンスタントに成果が生まれてくると、低コストで採用品質を維持、むしろ高めることにつながります。
したがって、中長期的な目線を持って取り組むことが大切です。