中途採用にかかる費用の内訳と傾向
中途採用にかかるコストについて考える際には、まず日本企業でどのように中途採用がおこなわれているかという現状も確認しておきましょう。
株式会社マイナビの「中途採用状況調査2020年版」によると、2019年の中途採用では、61.2%の企業が自社の設定した採用目標に達することができていないという状況になっています。また、これを踏まえて、2020年の中途採用では、46.6%の企業が経験の有無にこだわらず積極採用をおこなう意向を示しています。
そして、近年注目されている「リファラル採用(社員の人脈採用)」や「アルムナイ採用(出戻り採用)」といった新たな採用手法の実施率は、ともに6割を超えていることが分かっています。
2020年4月、新型コロナウイルス禍の影響で、求人倍率は大きく変動しています。中途採用は、とりわけ景況感に敏感に反応しやすい特徴がありますので、20年4月の求人倍率、また求人件数は一気に減少しました。
ただし、景況感の変動に関わらず、中長期的に見れば、景況感の変動以上のスピードで、日本の少子化傾向が加速することは明確です。その中で、多くの企業が優秀な人材を確保するために、選考基準を変えたり、新たな採用手法を取り入れたりするといった取り組みをおこなっていることが分かります。
中途採用にかかる費用の内訳
中途採用にかかるコストは、内部費用と外部費用の2つにわかれます。「内部費用」とは、採用業務をおこなううえでかかる費用であり、最大の費用は採用担当者の人件費です。そして、「外部費用」は広告掲載や適性検査費用等の外部サービスを利用するうえで支払う費用となります。
具体的には、以下のようなものです。
- 担当者の人件費
- 面接官の工数
- 「地方説明会の開催」等で発生した採用担当者の交通費
- 応募者へ支給した交通費
- リファラル採用で発生した社員へのインセンティブ
- 求人広告費
- 転職エージェントへの手数料
- 会社説明会等の会場費
- 採用パンフレット等の制作費用
採用費用を見るうえでは、意外と外部費用だけが注目されがちですが、担当者や面接官の人件費(工数)を計算してみると、意外と大きな金額になりますので注意が必要です。また、内部費用と外部費用ではなく、「母集団形成費用(候補者と会うための費用)」と「それ以外」で分類してみることも1つのやり方です。
現在、少子化の結果として、多くの業種で人手不足が生じており、人材確保の難易度は確実に上がっています。その結果として、企業が中途採用に使っている費用は上昇傾向にあります。2020年3月~5月は新型コロナウイルスの影響で中途採用が抑制され、求人倍率も低下しています。
その結果として、一時的に中途採用の難易度は下がっています。しかし、当面、少子化傾向が改善されることはありませんので、少なくとも出生人口が見えている20数年後まで、採用難易度は上がっていく一方でしょう。






