3原則の使い方事例を紹介をします。
「盗人にも五分の理を認める」
「盗人にも五分の理を認める」は、相手の事情や気持ちを考えずに批判や非難をせず、相手に理解、同情、寛容を持って接するということでした。使い方の事例を以下で紹介します。
経理部に所属するBさんの職場では、毎月決まった日までに経費申請を提出するルールになっていますが、営業主任のSさんはいつも経費の提出が遅れており、BさんはSさんにイライラを募らせています。
ここでもし、業を煮やしたBさんが、「期日までに申請書を出してくれないと仕事が滞るじゃないか。期日までに出してくれないと困るんだよ!」とSさんに問いただしたとしましょう。
Bさんが言っていることは間違っていません。しかし、一方的にSさんを責め立てたとすれば、Sさんは「こっちは売上を達成するために必死なんだ。得意先回りで社外にいる日が多いんだから、期日に間に合わないことだってあるさ!俺たち営業が苦労して売上を作っているんだ。それを経理が偉そうになんだ」と自分を正当化し、反発してしまう事態にもなってしまうかもしれません。
カーネギーの原則に従うなら、こんな言い方がよいかもしれません。「外回りで忙しいところ申し訳ない。営業としては、少しでも得意先への訪問や提案を優先して売り上げに繋げたいのは当然だと思います。なので社内事務になかなか時間を割けないのもよく分かります。
ただ、経理として月次決算がきちんと実行できないと銀行との関係などで困ってしまうようなことなどにもなりかねないんです…。たとえば、最終週にそこまでの分だけでも一度処理してもらうとか、どうしても間に合わないときはメールか電話で連絡してもらえると助かるのですが、何かできないでしょうか…」のような伝え方をすれば、相手も自分の立場を理解してもらえたと感じて、受ける印象はだいぶ変わるでしょう。
「盗人にも五分の理を認める」とは、相手の行為が間違っていても許すということではありません。一方的に指摘するのではなく、まずは相手の立場、言い分を理解するということが大切なのです。
「重要感を持たせる」
「重要観を持たせる」を実行することは、習慣にしてしまうと意外と簡単です。まずは「自分が普段してもらっていることに感謝を伝える」ことから始めるとよいでしょう。
たとえば、不在時の電話を丁寧にメモしてくれたスタッフや、忙しそうにしている時に手助けを申し出た同僚に対して、率直に感謝を伝えればいいのです。
また、日頃から他人の長所を見つける習慣をつけるのもよいでしょう。例えば、職場にいるメンバーを思い出して、各メンバーの長所を1人3つずつ書き出してみましょう。書き出した長所は、仕事の中でどういった具体的な行動として表れているでしょうか?あるいは、その行動によって、あなたや職場全体にどんな良い影響がもたらされているでしょうか?
すぐに思い浮かばない場合は、「何がその人の強みなのだろうか?」「仕事の中で、どう活かされていたかな?」「それによってどんな貢献が生まれただろう?」といった目線を持って普段からメンバーを観察してみるのもおすすめです。
このように、普段から相手に関心を示し、些細なことやちょっとした言動をしっかり観察しておくことが肝心です。
「人の立場に身を置く」
「人の立場に身を置く」は、営業やマーケティングの仕事をしている人であれば、日常的に実践しているかも知れません。
たとえば、企画や商談の準備をしながら「うちのサービスについて、この顧客が解決したいと思っている課題はこのあたりかな?そうすると、この機能や事例を見ると成功イメージが枠かな。逆に、このあたりはハードルに感じるかもしれないな」といった形で、相手の立場に立って、相手の利益(メリット)/不利益(デメリット)を整理しているのではないでしょうか。
しかし、普段から「人の立場に身を置く」を実践している人でも、意外と社内や気の置けない知人が相手になると、あまりできていなかったりするものです。
たとえば、人と交渉したり依頼ごとをしたりするとき、事前に紙に「メリット、相手が得られるもの」「デメリット、相手に負担や手間となるもの」を書き出すようにすると、相手の立場に立って考えることが容易になるでしょう。
「相手(顧客や消費者など)の立場に立って考える」というのは、どんな企業でも共通して言われることです。「相手が何を求めているのか?」を考えて、それに応えるのがビジネスを成功させるための鉄則だからです。
相手が望む事、求めていることに焦点を当てて考える習慣を身に付けると、人を動かす力がぐっと高まるでしょう。