EQを高めると、セルフマネジメント力が増し、パフォーマンスが安定します。EQを高めるメリットを具体的に見ていきましょう。
感情に振り回されなくなる
EQを高めると自らの感情と行動をマネジメントできるようになり、情緒やパフォーマンスが安定します。怒りや不安に振り回されてしまうことも少なくなり、ストレスも抑えられるようになります。
仕事にストレスはつきものです。その中で、最近問題になることが多いものとして、「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」があります。
フキハラとは、周囲に対して不機嫌な態度を取ることで威圧したり、過剰に気を遣わせたりすることを指します。その背景には、思うように成果があがらないことへのストレスや「自分はちゃんと評価してもらえていないのではないか」というネガティブな感情があるとされています。
EQを高めることは、ストレスやネガティブな感情への対応力を高め、こうしたハラスメントの防止にも役立ちます。フキハラはハラスメントでもありますが、同時に組織のパフォーマンスを明確に落としてしまうものです。
EQを高めることで、フキハラを防ぐとともに、異なる価値観や常識の相手とのコミュニケーション、意見の相違から来るストレスへの耐性も高まり、プレイヤー、また、マネージャーとしてのパフォーマンスが高まるでしょう。
柔軟性が身につく
EQを高めると、自分自身の状態を客観的に見つめる力が身につきます。結果的に、白黒思考や行き過ぎた完璧主義にも縛られることも少なくなります。ちょっとしたことで大きなストレスを受けてしまうのを防げるようになるだけでなく、身の回りの出来事にも柔軟に対処できるようになります。
今の時代には、価値観の違いや世代間の認識のずれによって、コミュニケーションの中での衝突や行き違いが生じやすいものです。EQを高めることで、自分と違った考えの人を受け入れられるようになり、人間関係の上でも摩擦を起こすことも減り、また、自分の感情や価値観に振り回されず、適切な意思決定を下せるようになるでしょう。
共感力が高まり関係構築がうまくなる
EQが高まれば他者の気持ちになって考えることができ、共感力が高まります。相手の立場になって考えることができるようになると、相手が何を欲しているのか、また相手の感情を理解できるようになり、適切なコミュニケーションを取ることで信頼関係を築きやすくなります。
営業や販売、管理職などの対人業務が多い仕事では、お客様やメンバーなどの他者の気持ちを汲んで信頼関係を築いたり、自分の感情をコントロールしたりすることが大切です。そのため、こうした仕事に関わる人は、高いパフォーマンスをあげるためにはEQが不可欠でしょう。
また、知識労働においては、自分一人で成果創出のプロセスの最初から最後までを担当することは、ほとんどありません。知識労働で成果をあげるためには、自分の仕事の前後(上流・下流)や関わる人と協同作業を進めていくことが大切です。
スムーズな関係構築や円滑なコミュニケーションにより成果を生み出していくためにも、EQは重要になってきます。
共感力(エンパシー)に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。
人を動かす能力が高まる
EQが身につけば、自分自身と他者の感情を理解し、感情に振り回されずに自分のパフォーマンスをコントロールできるようになります。結果として、相手の感情を動かす、また感情を踏まえたコミュニケーションができるようになり、説得力や人への影響力を高めることができます。
管理統制型の組織では、上からの指示・命令で人を動かすことが比較的容易でした。しかし、価値共創型の組織においては、いかに相手と良好な信頼関係を構築し、ポジティブな感情にすることで動かすかが重要になります。EQはこうしたコミュニケーションを実現する上で非常に役立ちます。
メンバーのEQが高い組織は、短期間で業績を上げることもわかっています。また、メンバーのEQを向上させると、心理的安全性が高まり、生産性の高いチームづくりも可能になるでしょう。
物事に粘り強く取り組める
EQを高めることは、コミュニケーション力やマネジメント力を向上させるだけでなく、個人のパフォーマンスの向上も期待できます。
自身の恐怖や不安といった感情を適切にコントロールできるようになることで、難しいことに着手する前にあきらめてしまったり、途中で「自分には無理だ」と投げ出してしまったりといったことが少なくなります。
難しいことにチャレンジできるようになり、前向きな気持ちで物事をやり遂げられるようになるでしょう。
物事に対する粘り強さに関連するレジリエンスについて以下記事で解説していますので、ご興味あればご覧ください。