『7つの習慣』の要約と効果まとめ|基礎原則と各習慣をわかりやすく解説

更新:2024/04/26

作成:2021/11/16

古庄 拓

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役

『7つの習慣』を要約!成功の原則をプロがわかりやすく解説

書籍『7つの習慣』は、スティーブン・R・コヴィー博士による書籍で、1989年に初版が発行されました。現在、全世界で4000万部、日本国内でも240万部の売上を誇る大ベストセラーとなっており、出版から30年以上が経過した現在でも売れ続けています。

 

HRドクターを運営する研修会社ジェイックは、フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社と提携して、企業や就活生、新入社員向けに『7つの習慣』をもとにした研修を提供しています。

 

記事では、7つの習慣とはどのような内容なのか、効果はどのようなものか、『7つの習慣』の本質である要素を研修を提供している会社だからこその視点から解説。7つの習慣®研修を公式資格を所有して、研修にも登壇するプロの認定インストラクターが分かりやすく説明します。

<目次>

7つの習慣とは?

7つの習慣とは

 

まずは、書籍『7つの習慣』がどのようなものなのかをご紹介します。

 

『7つの習慣』は、スティーブン・R・コヴィー博士が、アメリカ建国以来200年間にわたって発刊された「成功に関する文献」を研究した集大成であり、「成功し続けるための原理・原則をまとめたもの」です。

 

コヴィー博士は、本の中で「成功を目指すならば、まず成功を支える土台となる人格を構築することが何よりも重要である」と人格主義を説いています。人生の成功をテーマにした本は他にもたくさんありますが、人格を成功の土台に据えている点は『7つの習慣』を際立たせる大きな特徴の1つです。

 

成功するための本質は人格主義

人生で成功するには、人格を磨くことが不可欠であり、そのために重要な原理・原則を基礎原則と7つの習慣という形で本書は示しています。

 

成功するためには手法やテクニックも、もちろん必要でしょう。しかし、長期的・継続的に成功する、望むものを手に入れ続けるために大切なのは「人格の向上」です。

 

成功を収めるためには、手法やテクニックは大切です。ただし、人格を磨かず、テクニックだけで成果を得ようとしようとしても、短期的には成功するかもしれませんが、将来にわたって成功し続けることは難しいでしょう。成功の土台となる人格が伴っていない手法やテクニックだけで、継続的にセルフマネジメントしたり、他者と信頼関係を築いたりすることができません。

 

表面的な手法やテクニックだけを磨けば成功できるという考え方を個性主義とコヴィー博士は呼んでいます。繰り返しますが、手法やテクニックは大事です。ただ、長期的・継続的に成功したいのであれば、個性主義のアプローチではなく「人格を磨く」人格主義こそが大切です。

 

『7つの習慣』では、タイトルの通り「7つ」の習慣がまとめられていますが、じつは「7つの習慣®」の体系は、

 

  1. 基礎原則
  2. 私的成功の習慣(第1〜第3の習慣)
  3. 公的成功の習慣(第4〜第6の習慣)
  4. 再新再生の習慣(第7の習慣)

という4つのブロックで構成され、本の章立てとなっています。以下では、各章の内容をわかりやすく解説していきます。

『7つの習慣』第一部.基礎原則

指を掲げる女性の上半身

 

『7つの習慣』のはじめには「基礎原則」が書かれています。

「基礎原則」は、『7つの習慣』を理解、実践するうえで入り口ともいえる重要な要素です。以下では基礎原則における4つのキーワード「パラダイム」「パラダイムシフト」「インサイドアウト」「P/PCバランス」について解説します。

 

『7つの習慣』基礎原則1.パラダイム

パラダイムは、一人ひとり異なる物の見方や捉え方です。私たちは普段、「自分はありのままに物事を見て、判断している」と思ってしまいがちですが、じつは私たちは、物事を“ありのまま”ではなく、ある種の“めがね”を通して見ています。

 

“めがね”は、自分の経験や体験、知識や価値観などから来る自分にとっての“常識”や“当たり前”を指すものです。『7つの習慣』では、この“めがね”のことを「パラダイム」と呼びます。

 

パラダイムによって、物事をどう捉えるかが変わり、どのように意思決定して行動するかが左右され、結果も変わります。だからこそ、望む結果を得るためには、自分がどのようなパラダイムを持っているかに自覚的になることが大切です。

 

『7つの習慣』基礎原則2.パラダイムシフト

パラダイムは、自分の人生経験によってつくられているものですが、自分の意思や思考で変えることもできます。『7つの習慣』ではパラダイムが変わることを、「パラダイムシフト」と呼びます。

 

コヴィー博士は、「今の状況や得たい結果を大きく変えたいと思うならば、パラダイムを変えなければならない」と述べています。

 

例えば、仕事で現状を打開したいと思ったとき、小手先の行動だけでなく状況へのパラダイムを変えることが大きな結果の変化につながります。行動することはもちろん大切ですが、パラダイムを変えずに行動だけしても大きな変化は得られません。

 

たとえば、営業と製造で対立しており、営業部の人が「製造は私の敵だ。いつも好き勝手なことを言う」というパラダイムを持っていたとします。このパラダイムを持ったままで「何とか製造部を上手く動かそう」と思っても、製造部との関係性が大きく改善することはないでしょう。

 

今までと違う視点で考えたり、他者の意見を取り入れたりすることで、パラダイムシフトは起こりやすくなります。そして、パラダイムシフトを起こすことによって、新たな打ち手や打開策が見えてきます。

 

 

『7つの習慣』基礎原則3.インサイドアウト

「インサイドアウト」は、『7つの習慣』の根幹を成す重要な考え方です。インサイドアウトは、自分の内面にあるもの(インサイド)を変えることで、外にあるもの(アウトサイド)を良くしていくという姿勢です。

 

物事がうまくいかない原因を環境や周囲のせいにするのではなく、自分に何ができるかを考えることが重要です。

 

例えば、仕事で成果が出ない原因を「景気が悪い」「上司の指示が間違っている」「商品が悪い」と他責にしても未来を変えることはできません。まず自分自身のあり方や行動を変える、「自分に何ができるのか?」という視点で物事を捉えて取り組む姿勢がインサイドアウトです。

 

 

『7つの習慣』基礎原則4.P/PCバランス

『7つの習慣』では、「P/PCバランス」は得たい成果を得続けるための本質だと書かれています。

「P(Production)」は得たい成果そのものであり、「PC(Production Capability)」は得たい成果を生み出すために必要な資源や能力をあらわします。このPとPCのバランスをとることが重要なのです。

 

例えば企業経営であれば、「P」に該当するのは業績や利益、「PC」は業績や利益を生み出す社員の能力やエンゲージメント、お客様との信頼関係、商品・サービスの品質などになります。

 

例えば、企業経営において「PC」である社員の育成や組織づくり、顧客からの信頼獲得、商品・サービスの開発などを実施しなければ、「P」である業績や利益を継続的に出すことは難しいでしょう。また、「P」つまり短期的な利益を追い求めすぎていると、顧客との信頼獲得、商品・サービスの開発など長期的な「PC」がいつの間にか疎かになってしまうものです。

 

2つのバランスを取ることが、継続して望む結果を生み出し続けるためには大切なのです。このように、P/PCバランスは仕事にも活かすことができます。

 

 

『7つの習慣』第二部.私的成功の習慣

 

成長のイメージ

 

『7つの習慣』の第二部には「私的成功の習慣」が書かれています。本章では「私的成功」とは何か、私的成功を実現する習慣がどういうものかを説明します。

成長の連続体

私的成功を考えるときに知っておいたほうがよいのは、「成長の連続体」という考え方です。「成長の連続体」は、人が成長して真の成功を収めるまでの全体像を示したものです。

 

成長の連続体では、人間性のステージを3つに分類しています。「誰かに面倒を見てもらっている状態、周囲や環境に精神的に頼っている状態」である「依存」からスタートし、「自分のことは自分で責任を取れる状態、自らの成果は自ら得るという状態」である「自立」に至ります。

 

私たちは人間の成長は「自立」することだと考えてしまいがちですが、『7つの習慣』では更に上の「自立した人同士が協力し合う状態」である「相互依存」のステージがあるとしています。相互依存のステージに至ることで、私たちは周囲と相乗効果を発揮して、より大きな成果を得ることが出来ます。

 

『7つの習慣』の7個の習慣を実践することで、この相互依存のステージに上がることができます。

 

私的成功とは

『7つの習慣』では、依存から自立に成長することを「私的成功」、自立から相互依存に成長することを「公的成功」と呼んでいます。

『7つの習慣』のなかの第1、第2、第3という3つの習慣を実践することで、人間的にも精神的にも本当の意味で自立した人間となり、私的成功を実現できます。

 

ここからは『7つの習慣』のそれぞれの習慣を解説していきます。

 

『7つの習慣』第1の習慣「主体的である」

第1の習慣は「主体的である」です。「主体的である」は、自らの意思で選択し、人生の責任を引き受けるという習慣のことです。

 

私たちが持つ「自覚、想像力、良心、意志」という4つの力を使って、物事に対する自分の反応をコントロールして、周りや環境に左右されることなく、自分の価値観や望む結果に向けて選択していくことが、第1の習慣を実践することです。

 

第1の習慣の効果

主体的であることで、私たちは、刺激と反応の間にスペースを置き、自らの行動や態度を選ぶことができるようになります。

第1の習慣を実践することで、私たちは自らの人生を自分の意思でつくることができるようになるのです。

 

『7つの習慣』第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」

 

第二の習慣 終わりを思い描くことから始める

 

第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」は、常にゴールを思い描き、ゴールに向かって日々を生きる習慣です。

 

『7つの習慣』では、物事は私たちの頭の中でゴールイメージとして作られ(知的創造)、その後、思い描いた姿を実際に作り上げる(物的創造)としています。知的創造が明確かつ詳細にできているほど、物的創造の際に迷ったりぶれたりすることなく進んでいけます。

 

コヴィー博士は人生をぶれることなく主体的に生きるためには、「人生の終わり」を思い描くことが大切だと言います。私たちがいつか死を迎えたとき、自分の葬儀の場面で、家族や親しい友人、仕事のパートナーに「どのような人であった」「何を成し遂げた人」と言って欲しいかを考えましょう。

自分の価値観、ありたい姿、作り上げたい人生を「ミッションステートメント」として描く、そして、ミッションステートメントから逆算して、また、常に知的創造の成果から逆算して行動することが第2の習慣の実践です。

第2の習慣の効果

第2の習慣によって、自分の中に確固たる信念やぶれない軸を育てていくことができます。

そして、何事にも目的や目標をもって取り組めるようになり、充実した毎日を過ごすことができるようになります。

によって、自分の中に確固たる信念やぶれない軸を育てていくことができます。

 

『7つの習慣』第3の習慣「最優先事項を優先する」

第3の習慣「最優先事項を優先する」は、私的成功を実現させるために非常に重要な「実践の習慣」です。

 

日々忙しく過ごしていると、「1日や1週間、1ヵ月が終わってみたら、結局本当にやりたいことは何も進んでいない」、そんなことが起こっていないでしょうか。

 

コヴィー博士は、物事を緊急性(高い/低い)と重要性(高い/低い)の2軸、全部で4つの領域に分類することを推奨しています。私たちは日常を納期や飛び込んでくる仕事、つまり“緊急性”の軸に従って行動してしまいがちです。

 

しかし、本当に大事なことは重要性の軸です。特に、「重要性は高いが、緊急性が低い」物事に取り組む時間を作っていき、「緊急ではないが重要なこと」をきちんとスケジューリングして実行することが、望む人生を実現するためには大切です。

 

第3の習慣を実践するうえで有効な仕組みが「時間管理のマトリックス」という考え方です。

 

時間管理のマトリックス

 

時間管理マトリックスでは、「重要性(物事の効果性や本質に関わるどうか?)」と「緊急性(早急な対応が必要か?)」の2軸を使って、タスクを以下の4領域に分類します。

①緊急で重要      第1領域(別名「必須の領域」)
②重要だが緊急でない  第2領域(別名「効果性の領域」)
③緊急だが重要でない   第3領域(別名「錯覚の領域」)
④緊急でも重要でもない  第4領域(別名「浪費・過剰の領域」)

日常生活の中では緊急性の高い事象を優先し、時間を使ってしまいがちです。しかし、望む結果を得続けるために重要なのは「重要だが緊急でない」第2領域です。4つの領域を意識して、各領域にどんなタスクがあるか、どのタスクがどの領域かをきちんと認識して、第1領域・第2領域に時間を使うことを意識してスケジューリング・実行することが大切となります。

 

第3の習慣の効果

第3の習慣は、時間をどう使うかに関する習慣です。第3の習慣では、「緊急ではないが、自分にとって重要なこと」に時間を割くためのタイムマネジメントを学びます。

 

第3の習慣を実践することで、私たちは目先の仕事に追われる毎日から抜け出し、自分にとって本当に大切なことに取り組めるようになります。

 

 

『7つの習慣』第三部.公的成功の習慣

ビジネスの成功、パートナーシップ

 

『7つの習慣』の後半部分の第4~第6の習慣は、自立から公的成功(相互依存)に至るための習慣です。本章では、公的成功とは何か、そして、第4~第6の習慣がどのようなものかを解説します。

 

公的成功とは

私たちは第1~第3の習慣の実践を通じて、「依存」から「自立」へ成長し、私的成功を得られます。「自立」は「依存」よりも遥かに成熟した状態ですが、『7つの習慣』では自立よりも上に「相互依存」という成長段階があるとします。あるとします。そして、「自立」から「相互依存」へと成長することを「公的成功」と呼びます。

 

自立している人は、自分で物事を選択して責任を持って仕事を進めて成果をあげられます。従って、自立した人が集まった組織は一見理想的に見えますが問題もあります。

 

自立状態の人は、自分一人で仕事を抱えてしまいがちです。他の人が何をやっているのかが分からず、手助けが必要になっても手伝うことができません。組織に理想的なチームワークは生まれず、協力したほうが早く終わる仕事もかえって時間がかかってしまうかもしれません。

 

公的成功を実現した「相互依存」の組織では、上記のような問題は起こりません。相互依存している人たちは、「私」ではなく「私たち」を主語として考え、信頼関係を結び、得意・不得意を補い合い、力を合わせて協力して仕事に取り組みます。一人ひとりが組織での解決に向けて協力して行動するのです。

 

公的成功こそ、『7つの習慣』が目指す成長の最終段階です。

 

『7つの習慣』第4の習慣「Win‐Winを考える」

第4の習慣「Win-Winを考える」は、人間関係のなかでお互いのWin(望む結果)を同時に実現していこうとする考え方や姿勢を指します。お互いの力を合わせて結果を出していく、人間関係の基盤を作る習慣です。

 

私たちは競争やゲーム、人生の体験を通じて、Win-loseという勝敗の考えに陥ってしまいがちです。win-loseとは「どちらかが勝てば、どちらかは負ける」という考え方です。

 

しかし、人生において相手との長期的な信頼関係、良好な人間関係を築くためには、どちらも望む結果が得られるというWin-Winの考え方が不可欠です。

 

第4の習慣の効果

第4の習慣によって、人生は競争の場から協力の場へと進化します。

 

自分も相手も欲しい結果を得ることができると考える”豊かさマインド”が、長期的に良い人間関係を築くカギです。

私たちは、第4の習慣を学ぶことで、お互いの力を合わせて共に得たい結果を手にする人間関係を築くことができるようになります。

 

 

『7つの習慣』第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」

第五の習慣 まず理解に徹し、そして理解される®

 

Win-Winの信頼関係を築くには、まず相手のことを理解して、相手のWin(望む結果)を知ることが不可欠です。

 

私たちは日頃、自分のことを「理解してほしい」と自分のことばかり主張してしまいがちです。相手の話を聞くときにも、相手を評価したりアドバイスしようとしたり、解釈しようとする聞き方をしてしまいがちです。これでは、本当の意味で相手を理解することはできません。

 

大切なことは、誠実に相手の話を聞き、相手の立場になって物事を考え、徹底して相手を理解することです。第5の習慣では、相手を理解するための話の聴き方である「共感による傾聴」の実践を学びます。

 

第5の習慣の効果

第5の習慣を実践すると、共感を伴う傾聴を通じて、相手を理解しよう、本当に理解したいという気持ちで話を聴く姿勢が生まれ、相手の心を開き、理解できるようになります。

 

第5の習慣を実践することで、相手を理解する聴き方、コミュニケーションの習慣を身に付けることができるようになるでしょう。

 

 

『7つの習慣』第6の習慣「シナジーを創り出す」

第6の習慣は「シナジーを創り出す」です。「シナジー」とは、いわゆる相乗効果であり、全体の合計が各部分を合わせたよりも大きくなることを意味します。

 

周囲の人とシナジーを創り出すことができれば、一人ひとりではたどり着けない大きな成果を生み出すことができます。シナジーを創り出すカギとなるのが、自分と相手の「違い」を尊重して受け入れる姿勢です。

 

自分と異なる意見や考え方を尊び、より良い案を探す姿勢が第6の習慣です。

 

第6の習慣の効果

第6の習慣を通じて、私たちは一人ではたどり着けない大きな成果を得ることができるようになります。

 

さらに、自分と異なる他者を受け入れることができるようになり、人との関係性もよくなるでしょう。

 

 

『7つの習慣』第四部.再新再生の習慣

『7つの習慣』の最後の習慣、第7の習慣は「再新再生」です。

 

本章では、6つの習慣を実践するうえで非常に大切な、自分自身を維持し高めていく第7の習慣「刃を研ぐ」を解説します。

 

『7つの習慣』第7の習慣「刃を研ぐ」

第七の習慣 刃を研ぐ®

 

第7の習慣「刃を研ぐ」は、自分自身をメンテナンスしてフレッシュな状態に保つための習慣です。刃物だけでなく、人間も「刃を研ぐ」ことによって長期的、継続的に高いパフォーマンスが発揮し続けることができます。

 

実践する際には、以下の4つの側面から自分を磨くことがポイントとされています。

 

  1. 肉体:バランスの取れた食事、定期的な運動など
  2. 知性:読書や資格取得、自己啓発など
  3. 精神:マインドフルネス、リラックスする時間、自然との触れ合いなど
  4. 社会:家族や友人との人間関係、地域コミュニティなどとの関わりなど

4つの側面でバランスよく刃を研ぐことで、身体の健康が保たれ、知識や能力が磨かれ、精神的にも安定して、周囲との人間関係もしっかりと維持されます。

 

第7の習慣を実践することは、第1から第6までの習慣を実践するうえで欠かせないことでもあります。

 

第7の習慣の効果

第7の習慣では、肉体、精神、知性、社会・情緒という4つの側面で自らを磨くことを学びます。

「刃を研ぐ」を実践することで、私たちは長期的・継続的に高いパフォーマンスを発揮し続けることができるようになるでしょう。

 

 

『7つの習慣』における「効果性」とは?

『7つの習慣』の書籍の原題は、『The 7 Habits of Highly Effective People』です。直訳すると「非常に効果性の高い人たちが実践している7つの習慣」といったものになります。

 

「効果」と言うと、”ききめ”や”結果”といった意味だと思う方も多いかもしれません。しかし、『7つの習慣』の「効果性」は、この「効果」とは少し意味が異なります。本章では、『7つの習慣』で重要な意味を持つ「効果性」について解説しておきます。

効果性とP/PCバランス

『7つの習慣』の書籍の原題は、上述の通り、『The 7 Habits of Highly Effective People』、直訳すると「非常に効果性の高い人たちが実践している7つの習慣」です。

 

そして、『7つの習慣』における「効果性」とは、「得たい成果を得続けている状態」のことです。

 

得たい成果を得続ける方法の真髄は、基礎原則で紹介した「P/PCバランス」です。短期的に得たい成果と、得たい成果を生み出すために必要な資源や能力のバランスを取り続けることで、得たい成果が得られ続けるのです。

 

『7つの習慣』の効果とは?私たちが『7つの習慣』を学ぶことで得られるもの_挿絵

 

目の前の成果を獲得すると同時に、成果を生む能力も磨きつづけなければ、継続的に成果を得ることはできなくなってしまいます。「P/PCバランス」で成果と能力のバランスを保ち、効果性を高めることが、真の成功には不可欠です。

 

どのように効果性を高めるのか?

では、効果性はどのように高めればよいのでしょうか?『7つの習慣』では、効果性を高めるのには人格を磨くことが重要だとします。

「人格は繰り返し行うことの集大成である。それゆえ秀でるためには一度の行動ではなく習慣が必要である」とはアリストテレスの言葉です。アリストテレスの言葉にもあるように、私たちは習慣を通じて、人格を磨き、効果性を高めることが大切なのです。

 

人格を磨く基盤となる行動や考え方を習慣にすることが、人格を磨き成果を得続ける上で重要です。

 

そして、人格を磨くための習慣が、ここまで紹介した『7つの習慣』です。自分の成長レベルや習熟度に応じて、『7つの習慣』の教えを振り返り、継続して実践することで、私たちの効果性は向上し続けるでしょう。

 

まとめ:『7つの習慣』の内容を実践し、成功の輪を広げよう

ここまで、『7つの習慣』の各習慣の要約や重要な概念、効果の紹介をしてきました。

『7つの習慣』は継続して成功を収めるうえで大切なことをまとめたビジネス書、自己啓発の金字塔です。人格を高めて成功するための7つの習慣が紹介されています。

各ブロックで書かれている内容はシンプルで当たり前のことばかりです。しかし、内容をきちんと理解して、仕事や生活、人生のなかで実践することで大きな変化が生まれるでしょう。

 

『7つの習慣』のすべてを完璧に実践することはある意味では不可能に近いかもしれませんが、少しずつ実践度を高めていくことが何よりも大切です。

 

より短期的かつ実践的に身に着けたいのであれば、研修などを利用するのもおすすめです。

 

HRドクターを運営する研修会社ジェイックでは、『7つの習慣』の考え方を習得するセミナーを提供しています。『7つの習慣』に関する権利を持つフランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社と正式契約しており、認定資格を取得した講師が行います。ご興味のある方は以下のページよりお問い合わせください。

著者情報

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役

古庄 拓

WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。専門は新卒および中途採用、マーケティング、学習理論

著書、登壇セミナー

・Inside Sales Conference「オンライン時代に売上を伸ばす。新規開拓を加速する体制づくり」など

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