第7の習慣「刃を研ぐ」
『7つの習慣』における第7の習慣は、第1~第6の習慣の効果性を高め磨き続けていくための習慣となります。まず第7の習慣「刃を研ぐ」の概要や重要性を解説します。
第7の習慣「刃を研ぐ」とは
物理学の法則の一つに「エントロピーの法則」があります。エントロピーの法則とは、“世の中のあらゆるものは放っておくとどんどん劣化する”という法則です。
エントロピーの法則は私たち自身にも当てはまります。私たちが持っている能力や効果性、信頼性はどんどん失われてしまいます。
イメージしやすい例をいくつかご紹介します。
- 仕事で必要な知識やノウハウを10年間アップデートしなかったらどうなるでしょう?
- 仲の良かった友人と10年間連絡を取らなかったら信頼関係はどうなるでしょうか?
- 健康維持の取り組みをしなければ、20代30代40代と年齢を重ねるなかでどうなるでしょうか?
自分のメンテナンスを怠っていると、能力や効果性、信頼性はどんどん失われてしまうのです。第7の習慣「刃を研ぐ」は、自分自身を再新再生の状態に保つための習慣です。
使い続けてボロボロになった刃物も、研ぐことによって再び切れ味を取り戻します。私たちも同様に自身の「刃」を研ぐことで、長期的、継続的に高いパフォーマンスを発揮できるのです。
刃を研がないとどうなるか?
では刃を研ぐことを怠ると、実際にどのような事態に陥ってしまうのでしょうか?「刃を研ぐ」の由来でもあるイソップ童話のエピソードを紹介しましょう。
ある日の朝、旅人が山の中を歩いていました。
旅人が深い森の中をしばらく行くと、ノコギリで木を切り倒している木こりがいました。
夕方になり、旅人は同じ道をたどって帰りを急ぐことにしました。
すると、朝と同じ場所で木こりが一生懸命に木を切り続けています。
様子を見ると、あまり作業ははかどっていないようです。
旅人が気になってよく見てみると、
木こりが使っているノコギリの刃は、すっかりボロボロで刃こぼれしています。
見かねた旅人は、木こりに声を掛けました。
「木こりさん、木こりさん!朝から遅くまで一生懸命だけど、あんまり作業が進んでないようだね。
一息入れて、ノコギリの刃を研いだらどうだい?」
木こりは答えました。
「馬鹿なことを言っちゃいけないよ!刃を研ぐ時間なんてこれっぽっちも無いんだ。
とにかく急いで1本でも多く木を切らなきゃいけないんだよ!!」
エピソードを読むと、「刃を研げばいいのに」「ひと休憩して刃を研げば効率が上がるのに」と思ってしまいます。
しかし、自分を振り返ってみたとき、毎日やるべきことに追われたり、忙しい日々を過ごしていたりするうちに「刃を研ぐ」ことを忘れていることはないでしょうか。
木こりにとってノコギリが大切な商売道具であるように、私たちにとって一番大切な武器は自分自身です。自分自身の刃を研がないということは、ボロボロになったノコギリを研がずに木を切ろうとする木こりと同じなのです。
刃を研ぐことによって、第1から第6の習慣を効果的に実践することができるようになる
私たちは自分自身の刃を研ぐことによって、身体の健康が保たれ、知識や能力が磨かれ、精神的にも安定して、周囲との人間関係も維持できます。
体調が悪かったり、イライラしていたり、周囲との関係がギクシャクしていたら、思考や行動にも大きな支障が出てしまうに違いありません。
必要な知識をアップデートできなければ、ビジネスにおける人間関係や成果にも悪影響が出るでしょう。刃を研いで自分自身を良い状態に保つことは、第1~第6の習慣を実践するうえで大切なのです。






