インサイド・アウトとアウトサイド・イン
先述のように、インサイド・アウトは、「7つの習慣®」の中核をなす考え方であり、「7つの習慣®」を実践するうえで基本となる考え方です。
本章では、まずインサイド・アウト、そしてインサイド・アウトの反対であるアウトサイド・インの考え方を解説します。
インサイド・アウトとは何か?
『7つの習慣』ではインサイド・アウトを、「自分の外部に原因や責任を求めるのではなく、自分の内面にあるものを変えることで、外にあるものを良くしていくこと」と説明しています。
また、コヴィー博士は、インサイド・アウトの考え方を「問題が自分の外にあると考えるならば、その考え方こそが問題である」という表現で示しています。
私たちは、物事に何か問題が生じた時、「上手くいかないのは、○○のせいだ!」「〇〇が悪いからだ!」など、上手くいかない原因を環境や他人のせいにしがちです。しかし、大半の場合、原因を他人や環境のせいにしても現状は改善しません。
問題の原因が自分にあると考え、自分自身の内面や言動を変えることで、現状を改善することがインサイド・アウトのです。
インサイド・アウトの逆、アウトサイド・インとは?
インサイド・アウトと反対の考え方になるのが「アウトサイド・イン」です。アウトサイド・インは「あの人が○○してくれないから、自分は上手くいかない」「〇〇さんが変わるべきだ」など、問題の原因を人のせいにしたり、相手が変わったりすることを期待する考え方です。
コヴィー博士は、アウトサイド・インの考え方をしている限り、望む結果は手に入らず、往々にして幸福とは言いがたい結果になってしまうと話しています。
ある企業の営業チームの事例を通じて、アウトサイド・インを説明しましょう。営業チームは、前期から続く営業成績の低迷により、メンバーのモチベーションが下がっている状況です。チームリーダーはなんとか状況を打開しようと頭を悩ませています。
アウトサイド・インで考えたリーダーは、「成果が出ないのは、メンバーのモチベーションが低いせいだ!」と考えました。そして、リーダーは、「どうしてそんなにモチベーションが低いんだ?もっとモチベーションを上げて仕事に取り組もう!」とメンバーに働きかけました。
しかし、リーダーの取り組みに反して、メンバーのモチベーションが上向くことも、業績が改善されることもありませんでした。
状況が改善しない最も大きな理由は、リーダーが「原因はメンバーにある」と考えていることです。「もっとモチベーションを上げて仕事をしよう!」と声掛けしたことは、一見間違っていないように見えます。
しかし、リーダーの声掛けに裏にあるのは「業績が上がらないのは貴方たちのせいだ。貴方たちのモチベーションが低いことが業績の上がらない原因だ」という意識です。メンバーたちは責められていると感じてしまい、ますますモチベーションが落ちてしまうでしょう。
事例のリーダーのように、アウトサイド・インで考えてしまう人は多くいますし、私たち自身も時にはアウトサイド・インのように原因を他人や環境のせいにしてしまうことがないでしょうか。
アウトサイド・インで考える人が多い理由
アウトサイド・インで考える人が多い理由は、「自分が間違っている」「自分が原因で問題が生じている」と思いたくないからです。そのため、何か問題が起こった時に、自分ではなく、相手に原因を求めたり、相手に変わって欲しいと期待したりしてしまうのです。
上手くいかない原因を相手に求めることは気が楽になります。しかし、アウトサイド・インで考えている限り、状況は改善しないでしょう。
本当に望む結果を手に入れたいのであれば、「自分の言動や内面を何か変えることで、状況を変えられないか」とインサイド・アウトで考えましょう。








