「若手の退職理由」を押さえる
若手社員の退職にはいろいろな理由があります。
記事を書いている私も、HRドクターを運営するジェイックが3社目です。したがって、これまでに会社を辞めた経験が2回あります。
自分自身の退職理由も振り返ってみると、決め手になった理由はありますが、それ以外にも複数の理由があり、複合的に退職を決めたと言えます。
では、若手の退職理由にはどんなものがあるのでしょうか。さまざまなアンケート等を見ると、「給料の低さ」「仕事のやりがい」「人間関係」「残業や休日出勤」「会社の将来性」等が挙げられます。
個別に紹介した5つの退職理由は、求人媒体や人材紹介会社の退職理由アンケートでも、必ず上位にあがってくる項目です。対象が「若手社員」であっても、5つの退職理由が大きな原因であることは間違いありませんが、詳しく見ていると、昨今の傾向や特徴も見えてきます。
まず5つの退職理由のうち、給料や残業、休日等、条件面等の待遇や働き方に関する理由は、「現実的に問題が生じている」のではなく、「周囲の人と比べて…」という相対的なものであることが大半です。
「雑誌で見ると、自分と同じ年次でも〇〇職だとこんなに給料がもらえるらしい」「大学時代の友人と比べて、うちの会社は残業も多く、プライベートに使える時間がこんなに少ない」といった比較が原因となって不満を感じるのです。
また、「仕事のやりがい」が退職理由に挙がるのは、今の若手は、「自分のやっていることに意味や価値を求める」傾向が強いことを表しています。自分の仕事が「世の中の役に立っている」「社会に貢献できている」という実感がないと、仕事に対するモチベーションが下がってしまいがちなのです。
また、「人間関係」を理由にした退職ですが、これまで若手の退職理由である人間関係は多くの場合、「上司との人間関係」でした。しかし、昨今の若手は、上司に限らず他者とのコミュニケーションを苦手としている人も一定数おり、「職場に馴染めず退職を選ぶ」ケースも増えています。
最後に「会社の将来性」という退職理由ですが、今の若手世代は、自分の会社あるいは自分自身を客観的に見る視点が強くなっています。ネット上には他社との比較をするための情報も溢れています。
また、転職のための情報も世の中に氾濫しており、転職に対する抵抗感はありません。したがって、自分の会社をシビアな目で見て、「将来性を感じない」「ここにいても自分は成長できない」と本人が考えれば、容易に転職を決意する傾向にあります。
上記の退職理由等から見える若手社員の退職を防止するためのポイントは何でしょうか。それは「貢献」「成長」「仕事のやりがい(意義)」を仕事のなかで実感させることです。社会貢献や自己成長の実感を仕事のなかで得ることが仕事のやりがい(意義)につながり、今の会社で働くことの納得感や充実感が生まれます。
若手社員に「貢献」「成長」「仕事のやりがい(意義)」を実感してもらうには、若手社員の価値観等を理解したうえでの「受け入れ」がポイントです。受け入れ方を工夫することで、若手社員と周囲との円滑な人間関係も構築できます。次章で受け入れ方を整えるうえでの大切なポイントをお伝えします。
退職理由に関しては以下の記事でランキング形式で詳しく解説しています。






