効果的な研修の設計方法(準備編)
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効果的な研修を設計するためには、まず、以下のポイントを押さえて準備を進めていきましょう。
①研修意図・背景の把握
まず、研修を実施する意図や背景をしっかりと把握します。
意図や背景は「営業スキルを向上させる」「リーダーらしい人材に成長させる」などの表面的かつ漠然としたものではいけません。
意図や課題が漠然とすると、研修のゴールも漠然として、内容も通り一遍のものになりがちです。
具体的な課題や、研修を通じて何を実現したいのかを、受講者の上司や幹部とすり合わせることが大切です。
②研修のゴール設定
研修の意図・背景を踏まえて、「研修が終わったときにどういう状態になっていて、研修後に何を実践するか」という受講者の状況を明確にします。
以下の視点で、なるべく具体的に設定することがおすすめです。
- 何を認識しているか?(姿勢・心構え)
- 何ができるようになっているか?(能力・スキル)
- 何を実行するか?(実践行動)
研修ゴール・行動変容と、行動変容を実現するうえで必要なスキル・マインドの明確化によって、研修プログラムの設計、また、研修と実務のブリッジングに軸ができます。
③研修のプログラム設計
研修のプログラムは、ゴールから逆算して設計することが大切です。また、詰め込み過ぎないことも重要です。
研修プログラムを設計していくと、設計者は良かれと思い、さまざまなことを伝えたくなるものです。
しかし、内容を詰め込み過ぎてしまうと、一方的なレクチャーになり、研修の効果性が下がります。
1回の研修で実現できる行動変容には、限界があります。欲張り過ぎると、情報・知識を伝えただけになってしまうでしょう。
繰り返しになりますが、「ゴールが何か?」から逆算して内容を絞り込み、研修プログラムを設計していくことが大切です。
内容を絞り込むことで、ワークや実務へのブリッジングに十分な時間を割けるようになります。
④告知
やる気を持って前向きな姿勢で参加してもらうことが、研修効果を大きく左右します。
研修への参加姿勢を高めるには、告知と以下のような仕かけを組み合わせることが有効です。
- 事前学習の動画や資料を提供する
- 学べる内容をチラ見せする
- 受講者の悩みが解消できる効果をチラ見せする
- 社長や上司から期待のメッセージを伝えてもらう など
⑤資料の準備
投影資料は、シンプルでわかりやすくすることが大切です。
また、受講者の集中力を維持するためには、配布資料やテキストに穴埋めなどもつくることがおすすめです。
対面とオンラインの研修では、用意する資料や作り方も若干変わってきます。
たとえば、オンライン研修の場合、スライド1枚に情報を詰め込み過ぎると受講者が集中しにくくなりますので、1スライド1メッセージが基本です。
また、オンライン研修の効果を高めるうえでは反転学習(事前学習)を取り入れることもおすすめです。
事前の配布資料や動画に課題を盛り込み「当日は、こちらの内容のディスカッションをしますので、〇〇に関して考えておいてください」などのアナウンスもするのもよいでしょう。
⑥研修の実施
研修実施のポイントは、次章「効果的な研修の進め方(実践編)」で詳しく解説しますので、ここでは割愛します。
⑦アフターフォロー
研修を実施しても、受講者が行動変容しなければ、研修を行なった意味がありません。
新任者研修などでは、網羅的な知識をインプットするために研修を実施する場合もありますが、それ以外の研修では、受講者の行動変容をいかにして引き出すか?という視点が大切です。
そして、行動変容を生み出すうえで重要になるのが、アフターフォローです。
アフターフォローの意味や必要性を考えるうえでは、研修分野で有名なブリンカーホフの「4:2:4の法則」の考え方が参考になります。
ブリンカーホフは、研修を通じた受講者の「行動変容」に対する影響力は、以下のような割合になるとしています。
<ブリンカーホフ 4:2:4の法則(行動変容に影響を与える割合)>
- 4割:事前学習や参加姿勢
- 2割:研修内容
- 4割:研修後の実践やフォロー
つまり、告知の部分でも述べたとおり、告知によって前向きな姿勢をつくること、そして、アフターフォローで実践を支援することが非常に大切になるのです。
なお、研修の実施から一定期間経ったあとで、講師と受講者が再び集まって行なわれる研修をフォローアップ研修と呼びます。
近年では、Zoomなどのオンラインツールが普及したことで、フォローアップ研修もしやすくなっています。
また、時間を併せてフォローアップ研修ではなく、メールやビジネスチャット、SNSなどを使って実践をフォローすることも有効です。
⑧研修結果の振り返り
実施した研修内容は、以下のような仕組みを通じて評価を行ない、問題や弱点があれば次回への糧としていきましょう。
受講直後のアンケートは大切なのですが、前述したように「行動変容」につながったかという意味では、受講者の満足度だけでは研修の効果は測れませんので注意が必要です。
- 直後の受講者アンケート
- フォローアップ研修で行動変容できているかどうかの確認
- 受講者の上長の評価 など










