仕事の基礎スキルとは、社会人として仕事をするうえで、身に付けることが当たり前と期待されるスキルです。特定の企業や職種に限ったスキルではなく、ほとんどの会社で共通するスキルを指します。
基礎スキルは、職種や就業環境によって異なる部分はありますが、大枠としては、以下のような内容になるでしょう。
ビジネスマナー
ビジネスマナーは、メンバー・お客様・取引先などと関わる際の第一印象につながるものです。お客様や取引先などとの信頼関係の入口に立つうえでも、とても重要になります。正社員は新入社員といえども会社を代表する“顔”です。ビジネスマナーの質が企業のイメージを左右する部分は確実にあります。
ビジネスマナーの教育では、Off‐JT研修を通じて以下の内容を学習させるのが一般的です。
- 服装、身だしなみ
- 挨拶
- 名刺交換や来客対応
- 敬語
- 社会人の立ちふるまい など
ビジネスマナー教育のポイントは、「心」を理解したうえで、基本の「型」を身に付けることです。
たとえば、「なぜ挨拶が必要なのか?」「なぜ身だしなみに気を付ける必要があるのか?」の理由や背景にある心を知ることで、納得感をもって所作などを身に付けることができます。また、背景を知ることで、応用できるようになります。
最近では、服装もカジュアル化していたり、オンライン化にともなって従来のビジネスマナーが変化していたりもします。しかし、ビジネス現場では、新入社員からすると自分の親よりも上の世代と仕事したり、自分たちとは感覚が異なる異業界人と「企業の代表」としてコミュニケーションを取ったりすることもあります。
ベースとなるビジネスマナーの「型」をしっかりと知ったうえで、自分たちの日常に合わせてアレンジする、崩せるようにすることが大切です。
ビジネスコミュニケーション
ビジネスコミュニケーションとは、仕事をするうえで必要なコミュニケーションの総称です。ビジネスマナーと一部重複するところもありますので、ビジネスマナー研修内でビジネスコミュニケーションを教えることもあるでしょう。
ここでのビジネスコミュニケーションは、以下のようにさまざまなシーンで使われるコミュニケーションの総称です。
- 上司やメンバーへの報連相(報告・連絡・相談)
- ビジネスメール
- 電話応対
- 営業活動
- クレーム対応
- 会議 など
社会人1年目で特に身に付けたほうがいいのは、敬語、適切な言葉遣い、話の聴き方、報連相です。4つは少しずつ重複するところがありますが、上記のようなビジネスコミュニケーションをしていくうえで不可欠な知識です。
口頭・メール・ビジネスチャットなどにおける社内・顧客とのコミュニケーション、また、成果をあげてトラブルを防ぐための報連相、この2つは、新入社員が仕事していくうえでとりわけ大切なものです。
特に報連相は、勝手な判断によるミスや解決できない課題の放置などを防ぎ、新入社員の成長を促すうえでも重要なビジネスコミュニケーションになります。
ビジネスコミュニケーションはOff‐JTの研修だけで身に付くものではありません。Off-JTでしっかりと知識をインプットしたうえで、日常の中でしっかりと身に付けていきましょう。
社内ルールやシステムの使い方、ITリテラシー、コンプライアンス
現場に配属される前に、基礎スキルとして「○○社の社員として知っておくべきこと」も教える必要があります。
たとえば、勤怠や日報、経費処理などの社内ルールや関連するシステムの使い方は働くために必須のスキルです。グループウェアや業務にまつわるCRMや顧客データベースなども含まれるでしょう。
ITリテラシーに関しても、レベルの確認と必要があれば教育が必要です。最近の新入社員はデジタルネイティブといわれる一方で、スマートフォンとタブレット中心で育っており、パソコンスキルは意外と高くない場合もあります。
なお、業界や職種に応じたコンプライアンス教育も大切です。個人情報や顧客情報の取り扱い、また、仕事に関連する各種法規などは押さえておく必要があります。また、SNSとの付き合い方や、上場企業であればインサイダー情報の概念、社内情報の取り扱いなども、教育プログラムに盛り込んだほうがよいでしょう。