新人教育の効果性を上げる手法を9つ紹介します。
マニュアル[手法①]
マニュアル作成は、新人の成長に目が行きがちですが、教育担当者側の利点もあり、「新人育成のムラをなくすことができる」「教育担当者側の負担を削減できる」などは代表例です。
また、マニュアルを作る際には必ず
・目的
・ゴール
・全体像
・1つ1つの手順
を冒頭に記載することが重要です。
悪い意味での“マニュアル人間”、書いてあることを考えずに実行するだけの社員を作らないためにも、何のためにするのか、何を実現できればいいのか、全体の流れが必須項目です。加えて、「誰でも理解できるマニュアルにする」ことを心掛けましょう。
カリキュラム[手法②]
新人育成のカリキュラム作成は、新人育成の目的に合わせて作ることがポイントです。
具体的には、次の3つが挙げられます。
1.「学生から社会人への意識の切り替え」を実現するカリキュラム
社会人としてのマインドセット
- 給与をもらうプロとしての心構え
- 仕事に対する責任感
- 顧客への貢献
- 成果を上げ成長するための考え方
- 主体性
- 自分事に捉える力
- 時間の価値
- 新入社員に求められる姿勢と行動
主に、新卒入社の新人向けですが、「学生から社会人」へとマインドチェンジをし、新人自らに「仕事の意義」を考えてもらうことがポイントです。
2.「社会人として必要な基礎スキルの習得」を目指すカリキュラム
業種や職種に関わらず求められる社会人としての基礎スキル
ex)挨拶、敬語、ビジネスメール
ex)個人情報の扱い方、インターネットやSNSとの付き合い方
ex)電話応対、来客対応、名刺交換
- 報連相
- タイムマネジメント
- この会社で働くうえでのルール
ex)就業規則、勤怠や経費等の申請方法、仕事で必要なシステムの基本的な扱い方
営業:商品・サービス知識、商談の基本、顧客管理システムの見方等
ITエンジニア:プログラミングの基礎知識等
社会人に必要な一般的なスキルですので、教育担当者はしっかり新人に指導できるようにしておきましょう。
3.「能力を発揮するための組織社会化」を目指すカリキュラム
- ミッションやビジョン、バリューなど組織の目標や価値観
- 上記にも関連する会社の沿革や事業の歴史
- 組織構成や意思決定のされ方
- 業界用語や社内用語
- 組織メンバーの顔と名前の一致
上記はスキルアップ的なカリキュラムではありませんが、業務をスムーズに進めるうえで必要な内容ですので、きちんと新人に伝えましょう。入社初期に実施をすると効果的です。
チェックシート[手法③]
新人教育は、とりわけ初期教育はインプットが中心の座学となるケースが多いです。もちろん、その中でアクティブラーニングやロールプレイングを取り入れて、研修効果を高めていくわけです。
しかし、インプットだけでは「身に付く」ことはありません。教育担当者は、新人自らが「実践し、自走しながら成長できる状態」を整える必要があります。そこで、新人育成の目的に、抜け漏れやズレが生じないよう防ぐために、チェックシートが有効です。
例えば、「新人が、基本的なビジネスマナーを徹底している状態」という目的であれば、
・挨拶
・身だしなみ
・名刺交換
・敬語や言葉遣い
・電話対応
・報連相
それぞれの項目を細分化し、チェックシートを作成することがおススメです。
OJT[手法④]
OJTは、一般的な業務知識だけでなく、社内で本当に必要なスキルや独自のルール、実践のちょっとしたコツ等が理解しやすいです。また、理解の相違やミスがあった場合でも、即座に新人にフィードバックしたり、改善点を伝えたりすることも可能です。
また、OJTは1対1もしくは少人数で行なわれることが多いため、学習者の習熟度に応じて教育内容を調整できる点もOJTの魅力です。業務に慣れるスピードや理解度には個人差があるため、個人の能力や理解度に合わせた指導が実施できます。1対1や少人数で指導にあたるからこそ、きめ細かなフォローも可能です。
Off-JT[手法⑤]
Off-JTで全体像や体系的な知識、基礎スキルを学んでからOJTに進むことで、いきなり現場に入るよりもOJTの吸収度を高めることができます。
OJTで経験することになる業務の縦と横のつながりや工程など、しっかりと業務の「全体像」がイメージできるように指導することが大切です。また、実務における共通言語をOff-JTで共有しておくと、OJTでの指導もスムーズに進めやすくなるでしょう。
e-learning[手法⑥]
初期の新人教育には、e-learningなどの自主学習が効果的です。実務ベースとなると、「知らないとできない」業務というのは、どの職種においても存在します。
e-learningは、新人のペースで進行でき、反復学習にも有効です。社会人でもインプットする習慣を形成できるので、新人だけでなく、若手やミドル層の社員にもおススメです。
リフレクション[手法⑦]
まず、リフレクションは、経験を成長につなげるためのものであり、目的が異なります。リフレクションでは個人の成長につなげるため、“事実”に関しては“外部で起こった事実”はもちろん、“自分の内側で起こった事実:感情や思考”まで踏み込んで振り返ります。この点が、通常の業務日誌や日報とは大きく異なります。
リフレクションが新人教育に効果的な理由として
- 学ぶ力が向上する
- 新人の強みを発揮しやすくなる
- セルフリーダシップが向上する
などが挙げられます。是非、取り入れていきましょう。
MBO[手法⑧]
MBO(目標によるマネジメント)は、適切な目標設定をすることで、新人の力を全社目標の達成という軸に揃えて発揮してもらったり、自走を促したりすることが可能です。
教育担当者は、目標管理シートを基に、日常のマネジメントにおいて、新人が設定した目標と現状、計画した施策の実行状況、効果の振り返り、目標達成に向けた次の施策検討等のPDCAを回していくことを補助することが重要です。
新人と食事をする[手法⑨]
近年では、リモートワークの導入によって、毎日部下と直に顔を合わせることもなくなった企業もあります。既に上司と部下の間で、関係構築が出来ていれば問題はありませんが、配属された当初などの新人にとっては、上司に積極的にコミュニケーションを取りに行くことは難しいでしょう。
部下と出社日を調整し、食事にいくだけでもコミュニケーションが円滑になる可能性もありますので、ぜひ取りいれてみてください。