ビジネスマナーは、ビジネスにおける基本であり、社員のビジネスマナーの良し悪しは企業やサービスの品質イメージにもつながります。従って、新人、新入社員に対するしっかりしたビジネスマナー研修の重要性は、今も昔も変わりません。
本記事では、長年様々な企業に新入社員研修やビジネスマナー研修を提供してきた研修会社としての視点で、ビジネスマナー研修のポイントや注意点を解説します。
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<目次>
- 新入社員向けビジネスマナー研修の必要性
- 新入社員へのビジネスマナー教育が重要な理由
- ビジネスマナーにおける3つの基本意識
- 新入社員が覚えるべき7つのビジネスマナー領域
- 新入社員へのビジネスマナー教育のコツと注意点
- 新入社員向けビジネスマナー研修の選び方
- 新入社員へのビジネスマナー研修3選
- まとめ
新入社員向けビジネスマナー研修の必要性
新入社員向けのビジネスマナー研修とは、新たに社会人になった新入社員に対して、社会人の基本としての挨拶や言葉遣いなどのビジネスマナーを教える研修です。
社会で生きていく上では、年齢や価値観が大きく異なる相手とも関わらなくてはなりません。そういった多様な人と気持ちよく仕事をする、相手から信頼を得るためのルールがビジネスマナーです。ビジネスマナーを守ることで、仕事で関わる人の気分を損ねることなく、信頼を獲得することができるでしょう。
一般社団法人日本能率協会の調査(2022年3月)によると、ビジネスマナーを「必要」「どちらかといえば必要」だと思う人は8割を超えています。ビジネスマナーを習得することは、社会で生きていく上では必須といえるでしょう。
もちろん重箱の隅を突くようなビジネスマナーは必要ありません。そして、身だしなみなどに関して10年前と比べると社会的な基準が様変わりしていますが、基本の「型」を知ったうえで意図して崩す場合と初めから知らない、出来ない場合では相手が受け取る印象も変わってきます。
また、フルリモートで顧客とのオンライン打ち合わせが多い会社では、従来のビジネスマナーがあまり必要とされないケースも多いでしょう。
しかし、そういう働き方であるほど、対面の場は「ビジネスマナーの失敗が許されにくい(重要なプレゼンや謝罪など)」「ビジネスマナーが出来ていないと信頼を得にくい・失う(年齢を離れた相手との初対面の場、交流機会や会食)」になりがちだったりします。その意味でも、新人のうちはビジネスマナーの「型」は知っておいた方が良いでしょう。
新入社員へのビジネスマナー教育が重要な理由
新入社員へのビジネスマナー教育の具体的な方法やポイントに入る前に、ビジネスマナー教育が必要な理由を確認しておきます。
企業のイメージを左右する
社員が外部と接する際には、たとえ新入社員であろうが、その社員が「会社の顔」であり「代表」です。社員の振る舞いひとつで、企業イメージは良くも悪くも大きく左右されてしまいます。
ビジネスマナーは基本であるからこそ、“企業の教育品質”、“社員の質”、“サービスの提供品質”につながります。そのため、社員のビジネスマナーの欠落によって、本来は受注できた案件を失注したり、商談が進まなかったりということは容易に有り得ます。企業のイメージを損なわないためにも、新入社員へのビジネスマナーの教育は必須です。
信頼関係の入り口に立つ
さまざまな価値観や背景、年齢層の人間が混在するビジネスシーンでは、ビジネスマナーは信頼関係を構築するための入口です。ビジネスマナーはビジネスパーソンにとって共通の基本であり、これがなくては信頼関係を築くことができないと判断されてしまうかもしれません。
もちろん相手との関係性、相手の所属業界などに応じてビジネスマナーを崩すことはまったく問題ありません。しかし、TPOに応じた適切なビジネスマナーを示せなければ、信頼関係が構築できなくなるといったリスクもあります。とくに年齢の離れた相手や大手企業ほど、基本的なビジネスマナーが出来ていないことが機会損失につながります。
信頼関係が構築できないと、商談が進まない、情報をヒアリングできないといったことにもつながるので、新入社員への教育は特に注意が必要です。
顧客満足度、企業の競争力に影響する
ビジネスマナーは、顧客満足度、企業の競争力にも影響します。顧客満足度や企業の競争力は、サービス品質と対応品質などで構成されており、顧客がどちらか一方にでも不満を覚えていると、顧客満足度は伸び悩みます。
サービス業の場合には、社員一人ひとりがサービス品質を作り出しますし、どの業界においても対応品質を担うのは社員です。どれだけ商品・サービスの質が高かろうと、対応品質が顧客の期待を下回ると、結果的にサービス全体に不満が溜まり、顧客満足度は下がり、企業の競争力に悪影響を及ぼします。
顧客満足度を損なわず、競争力を維持するためにも、ビジネスマナーはしっかりと教育しなくてはなりません。
ビジネスマナーにおける3つの基本意識
ビジネスマナーを教える際には、3つの基本意識としてメラビアンの法則を新入社員に理解してもらうこともおすすめです。
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによって発表された「メラビアンの法則」は、言葉以外のノンバーバル情報:視覚・聴覚の重要性を示したもので、
- 視覚情報(表情や身だしなみなど)55%
- 聴覚情報(声のトーンや話し方)38%
- 言語情報(話の内容)7%
という数字に見覚えがある方もいるでしょう(ご存じの方も多いと思いますが、メラビアンの法則は「表情や声、話の内容が一致しない、矛盾しているときに、どの情報を中心に受け取るか?」という実験であり、他者に与える印象のウェイトをそのまま分解したものではありません)。
言語情報が重要でないということではありませんが、「身だしなみや清潔感、表情や喋り方などの視覚情報や聴覚情報がいかに大切か?」を新入社員に深く理解してもらうにはおすすめの法則です。
また、メラビアンの法則は、人が情報を受け取るチャンネル3つが分かりやすく整理されています。そのため、ビジネスマナーの3つの基本意識として伝えておくと、『「見た目や表情」「声」「話す内容」、それぞれ大丈夫かな?』とセルフチェックに役立ちます。
ビジネスにおいて第一印象は非常に重要です。清潔感のある服装や髪型、適切な身だしなみは、信頼感やプロフェッショナリズムを示すための基本です。また、話している間の表情や姿勢も視覚的な印象を左右します。
声のトーンや話すスピードも、相手に与える印象を大きく左右します。落ち着いたトーンで話し、聞き取りやすい話し方を心がけることで、相手に安心感を与えることができます。また、言葉に明確さを持たせることで、相手が内容を正確に理解しやすくなります。
敬語や正しい言葉遣いは、相手に対する経緯や社会人としての基礎教養を示します。四角四面でいる必要はなく、相手との距離を詰めるために意図的に言葉を崩すことも有効ですが、言葉の「誤り」は信頼を損ねます。そして、もちろん話の中身が論理的に整理されて、受け取りやすいことなども大切です。こうした言葉への配慮もビジネスマナーの基本です。
次章では、新入社員にぜひ身につけてほしいビジネスマナーの基本を解説します。本章で紹介した「基本の3つ」と重なる部分もありますが、メラビアンの法則などを使って全体像を示したうえで具体項目を説明すると新入社員も納得感を持って理解しやすいでしょう。
新入社員が覚えるべき7つのビジネスマナー領域
新入社員へのビジネスマナー研修では、業界や業種を超えて普遍的な要素を、「基本」の型としてしっかり教育することが大切です。そのうえで、各業界のビジネス慣行を伝えることで、応用の利くビジネスマナーを身に付けることができます。
ここでは、ビジネスの基本言語という視点で、業界や業種、職種を超えて、普遍的な基礎として覚えるべき項目を挙げます。
1.挨拶
挨拶は、社内外における自分の第一印象を左右する基本的な要素です。人との仕事において、挨拶は最も初めに行う行動です。
人は先入観に左右されてしまう部分があるので、挨拶1つでそのあとの態度が変わってくることがあります。気持ちよい挨拶が出来ることで、話を聞いてもらえるのか、協力関係を積極的に構築できるのかが変わってきます。
相手が「あばたもえくぼ」になるのか、「重箱の隅をつつく」姿勢になるのかは、まずはしっかりとした挨拶ができるかによって変わってくるので、新入社員はしっかりと覚えたほうがいいでしょう。
2.聴き方
人の話を聴く姿勢も、その後の人間関係や本人の成長スピードを大きく左右します。本人のスキルアップ・キャリアアップを支援する意味でも、早いうちに「聴き方」の基礎を定着させることが大切です。
新入社員はまだ知識がありませんので、社内においても、対顧客においても、どれだけ「教えてもらえるか」が重要になってきます。相手に話してもらいやすい聴き方を覚えることで、より多くの情報が得られますし、新入社員は学びを得られるはずです。そういった聴き方をすることで、顧客からも信頼が得られ、業績を高めることができるでしょう。
まずは、対人での会話において基本になる正しい話の聴き方を教えなくてはなりません。
3.報連相
報連相は、新入社員が成果をあげるために非常に大切なスキルであり、同時に組織で働くうえでの義務や配慮です。
報連相ができなくては、組織のなかでほかの社員と協力して仕事を進めることができません。ほかの社員に迷惑をかけることにもなり、人間関係も構築できないでしょう。また、報連相が疎かだと顧客にも迷惑をかけてしまいますし、成果をあげることが難しくなります。
さらに新人や若手にとって、報連相は上司や先輩の力を借りるための手段にもなります。報連相が上手い人は、上司や先輩のアドバイスや支援を上手くもらって成果をあげることができます。
報連相はどんな業種や職種においても、成果をあげたり、人間関係を作ったりするための基本要素なのです。
4.敬語や言葉遣い
敬語や言葉遣いも、ビジネスマナーの基本中の基本です。敬語や言葉遣いがマナーから外れていると、たとえ内容が間違っていなくても相手は悪い印象を持つかもしれません。
言葉遣いは相手への配慮、敬意を表すものでもあるので、しっかりと身につけなくてはなりません。しかし、敬語や言葉遣いは、ビジネスマナーの中でも新入社員が苦戦する項目のひとつです。学生生活において世代の違う相手と喋ることは少ないため、敬語を使う経験が少ないことが大きな要因でしょう。
これまでの習慣にとらわれることなく、正しい敬語や言葉遣いができるように教えなくてはなりません。
5.電話・来客対応、名刺交換などの所作・立ち居振る舞い
言葉遣いと並んで、ビジネスマナー教育の定番が電話や来客対応、名刺交換などの所作・立ち居振る舞いに関するものです。こういった所作や立ち居振る舞いは、ビジネスにおいてルールが定まっているので、それを覚えていないと違和感を与えてしまいますし、コミュニケーションがスムーズに進まないでしょう。
言葉遣いと並んで、「相手からすぐ分かる」からこそ、これらは重要です。細かい所作や立ち居振る舞いを身につけていく過程で、社会人としての自覚が育ってくる側面もあります。
たとえ本人の業務として、直近では顧客と接触する機会がないとしても、基礎を徹底しておくことは本人のその後のキャリアにとってプラスとなるでしょう。
電話対応に関しては、スマートフォンを使うことが当たり前になり、固定電話の使用経験がない人も少なくありません。結果、たとえば、「電話するとき/電話を取るときに名乗る」習慣がなくなっているといった状況もあります。
6.服装や身だしなみ
服装や身だしなみもビジネスマナー教育の定番です。ビジネスでは、TPOに合わせた服装や身だしなみは必須ですし、清潔感などの良い印象を与えることにもつながります。だからこそ、新入社員の研修でも服装はしっかりと教えるべきです。
ただ、最近では指導の難易度が上がっています。以前と違って、クールビズの定着、業界による慣習の違い、雇用形態の多様化なども受けて、「適切な服装や身だしなみ」を画一的に教えることが難しくなってきたからです。
一方で、多様化しているからこそ、スーツに白のワイシャツ、ネクタイ、髪形といったベーシックな「型」、そして、相手にとって“清潔感”があり、相手に違和感や拒否感を生まず信頼関係を築けることが服装や身だしなみの基準であるといった「心」を教える必要性があります。そのうえで、「うちの業界・うちの会社ではどこまで崩していいか?」を伝えましょう。
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新入社員へのビジネスマナー教育のコツと注意点
ビジネスマナー教育は、ビジネスマナーの知識やスキルさえ教えればいいと思われがちです。しかし、実際には「研修が終わった後にしっかり実践する」「TPOに応じて使い分けることが出来る」ようになるためには、教えるうえでのポイントや注意すべき点があります。
ビジネスマナーの本質「心」を理解してもらう
ビジネスマナーの教育は、マナーの根底にある「心」を伝えることが大切です。
■意味を教える
ビジネスマナーは「ビジネスマナーを守るため」にあるわけではなく、相手を不快にさせず、信頼関係を作るための基盤として存在します。形式的・表面的な「べき/べからず集」のとして伝えていくだけでは応用が利きません。なんのために行うのか、という意味を教える必要があります。また、意味がわかっていないと、納得感が得られず、研修が終わると徐々に実践度が落ちていくといったことが起こります。
「挨拶」という言葉1つをとっても、本来の意味は「心を開いて相手に近づく」という意味です。だからこそ、「相手の目を見て、相手に届く声で」といったマナーがあり、『おはようございます』の後ろにある心の声、『おはようございます。今日もOJTの指導よろしくお願いします!』『おはようございます。今日も頑張ります!』のような気持ちをのせて伝える、といった心構えが重要なわけです。
形式的・表面的に、「明るい表情で、大きな声で、お辞儀の角度は30度」と教えても身につきませんし、応用が利きません。やり方を知識として教えるだけではなく、「何のためにやるのか」という本質をしっかりと伝えることがビジネスマナー教育では大切です。
■責任感
『責任感はビジネスマナーとして教えるもの?』とも思われるかもしれません。しかし、責任感はビジネスパーソンとして信頼を得るための一番基本的な心構えです。
プロとして、相手との約束や納期、時間に対する責任感を持たせることが新人教育においては重要です。新人は業務スキルや知識がないので、「分からない」「失敗する」「約束を守れない」ことも多いでしょう。しかし、約束を守れないときの対応や報連相も、責任感によって変わってきます。責任感が心にあれば、本心から申し訳ない気持ちを抱き、真摯な姿勢で謝罪することができるでしょう。
だからこそ、ビジネスマナーとして責任感を新入社員に教えることが重要なのです。
正しいビジネスマナーの「型」を教える
新入社員へのビジネスマナー教育では、正しい「型」の知識を教えることも重要です。心の話と矛盾するようですが、ビジネスマナーにおいては「本質」と共に「やり方」が重要であることも間違いありません。
■型の重要性
ビジネスマナーでは基本となる「型」が確立されており、自己流や先輩の真似では通用しないケースもあります。社内で指導する先輩や上司のビジネスマナーが誤っているケースも意外と多いものです。誤ったビジネスマナーを覚えてしまうと、将来、後輩を持ったときに誤ったビジネスマナーを教育してしまい、どんどん劣化コピーになってしまう可能性があります。
だからこそ、初めに正しいビジネスマナーの型を覚えてもらうことが大切です。知識がないまま実務の中で失敗しながら学んでいくやり方は、本人にとって成長実感よりも失敗体験になってしまいがちです。ビジネスマナーに関しては、研修でしっかりと正しい知識を教えることで「しなくて済む失敗」は回避させた方がよいでしょう。
少なくとも、“自分のビジネスマナーが合っているか/崩しているか/間違っているか”を理解できるようにしておくことが大切です。
■型の崩し方も教える
ビジネスマナーに正しい「型」はあっても、時代とともに「OK」の基準は変わります。服装/身だしなみで言えば、クールビズが完全に定着し、夏場のノーネクタイ、ノージャケットが、ほぼすべての業界で「OK」になったことは時代による変化の典型です。
また、デジタルツールの進化によって、手紙からメールにコミュニケーションツールが変化した中で「時候の挨拶がなくなった」ように、ビジネスチャットが普及するにかけて「宛先の記載や定型文」も変わってきました。たとえば、ビジネスチャットでは宛先の記載や定型文を省略したり、簡略化したりすることが普通です。
一方で、ビジネスにおいては、異業界の人、50代・60代の経営者とコミュニケーションすることもあれば、クレーム対応をすることもあります。そのときに正しい「型」を知らないと、営業チャンスを潰したり、火に油を注ぐこともあります。
だからこそ、正しい「型」を教えたうえで、TPOや自社に応じた崩し方を伝えることが大切です。
デジタルネイティブ世代の「コミュニケーションの常識」には注意が必要
「心」と「型」に加えて、最近ではデジタルネイティブ世代の「コミュニケーションの常識」は意識的にフォローしておきたいポイントです。
デジタルネイティブ世代と呼ばれる若年層は、SNSの普及により対人での会話が以前より大幅に減っており、「相手を気遣って話す」ことに慣れる機会が少なくなってきています。また、スマホとLINEが普及したことで、長い文章を書くことにも慣れていません。ビジネスメールや電話対応を指導するうえでは注意が必要です。
さらに若手はSNSやLINEの利用に伴って、スタンプや絵文字を介したやり取りを標準として育ってきています。そうした影響からか、感情表現に関するボキャブラリーが少なくなっており、文字や言葉で感情や意思を伝えることに苦労する傾向もみられます。
スマートフォンが浸透した結果、「固定電話を使ったことがない」新人も一定割合います。そして親世代を含めて、地域のコミュニティがなくなってきた結果、年上とのコミュニケーションに慣れていない傾向も強くなっています。
コミュニケーション分野に関していえば、以前よりも「育ってきた環境の常識」と「ビジネス社会の常識」のギャップが広がっていると言えます。新入社員にビジネスマナー教育をするうえでは、このようなコミュニケーション分野は意外と注意が必要なポイントです。
新入社員向けビジネスマナー研修の選び方
新入社員のビジネスマナー研修は様々な会社が提供しています。プログラムを見ると、正直なところ、ほぼ変わりませんので、どの会社を選ぶか迷うことも多いでしょう。新入社員のビジネスマナー研修を選ぶときに見るべきポイントを紹介します。
自社の求めるカリキュラムか?
まずは、研修のカリキュラムが自社の求める内容かを確認しましょう。
ビジネスマナー研修の内容は、プログラムを箇条書きにするとさほど変わらないのですが、実際の中身は様々です。最低限必要となる挨拶・身だしなみ・敬語・電話応対・報連相などのカリキュラムはほぼ変わりませんが、プログラム設計の思想が会社によってかなり変わります。
似ている点が多いからこそ、「違う点」に各社のコンセプトが表現されていたりします。ぜひ見比べてみてください。
知識の詰め込みになっていないか?
研修を選ぶときには、内容が知識の詰め込みになっていないかを確認しましょう。
ビジネスマナー研修のなかには、座学で常識やルールを詰め込むだけのものもあります。しかし、ビジネスマナーはコミュニケーションが伴うものが多く、座学だけでは身に付けることができません。実際のシチュエーションを想定して実践しなくては習得できず、仕事の場でスムーズに対応することができないでしょう。
ロールプレイングやグループディスカッションなどで、自ら考え実践をさせるような内容かどうかを確認しましょう。
講師の教え方は上手いか?
先ほど「知識の詰込みになっていないか?」をチェックポイントとして紹介しました。実際に研修内での実践は非常に大切です。一方で、新入社員研修、その中でもビジネスマナー研修というのは教えるべき「型」があり、しかも内容が多岐にわたるため、通常の研修と比べると知識インプットになりがちな傾向はあります。
だからこそ、講師の教え方が大切です。テキストやビジネスマナーのマニュアルに書いてあることをそのまま伝えるのであれば、内製化すれば良いですし、e-learningでも良いかもしれません。ビジネスマナー研修では、新入社員の意識や注意を惹きつける、ポイントをしっかりと伝える、実践にフィードバックするといった点に講師の力量、差が出ます。
プログラムだけで選ぶのではなく、可能であれば講師と会わせてもらう、もしくは、公開研修への派遣等であれば(別プログラムでも良いので)講師の動画を見せてもらうことが大切です。
新入社員へのビジネスマナー研修3選
新入社員向けのビジネスマナーを提供する研修会社3選を紹介します。
ジェイック
HRドクターを運営する株式会社ジェイックは社員研修、採用支援を提供する上場企業です。そんなジェイックの新入社員ビジネスマナー研修は、マナーはもちろんのこと、仕事の基礎の基礎を実践的に教える内容となっています。
仕事をする上で必要最低限となる挨拶や身だしなみ、敬語などのルールを教えるだけでなく、なぜ必要なのか、何のためにやるのかまで徹底指導します。また、ロールプレイングやペアワーク、グループディスカッションを通して、自ら考えさせ実践する内容なので、確実にビジネスマナーを身につけることができます。
新入社員研修の場合、最初は挨拶も報連相もよかったけれど、3か月も経つとだんだんやらなくなるという問題が多いことから、入社3か月後にはしっかりとフォロー研修を実施。
上司や経営者からは直接言いにくいことも、研修では経験豊富な講師が代弁してくれるので、新入社員の学生気分を消し去ることもできます。
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インソース
インソースのビジネスマナー研修では、挨拶・身だしなみ・敬語・来客応対・電話応対などのビジネスマナーの基本知識を、1日のワークでみっちりと学ぶことができます。
中々出てこないちょっとしたひと言やビジネス表現まで教えてもらえますし、自分ではなく相手から見たときどうかという視点でのアドバイスももらえます。
ANAビジネスソリューション
ANAビジネスソリューションは、ANAグループで培われたノウハウを基盤に人材派遣・紹介、教育・研修、アウトソーシングなどを行っている会社です。
ANAの客室乗務員の取り組みをベースとした「対応力を高める 4ステップ」でマナーの型を学ぶとともに、マインド・スキルの両面から信頼関係を築くノウハウを身につけられます。ビジネスシーンを想定したロールプレイを実施し、立ち居振舞いや言葉遣い、表情など細かな点まで実践力を磨くことができます。
まとめ
ビジネスマナーの習得は、社会人生活の土台となる部分ですので、しっかりとした教育が必要です。
ビジネスマナーは時代と共に変わっていくからこそ、「守・破・離」の考え方で、基本となる「心」と「型」をしっかりと教えて、TPOに合わせて応用していく力を育んでいくことが大切です。新人の成長や現場・顧客との信頼関係を円滑に作ってもらうためにも、きちんと教えて基礎を築いていきましょう。
HRドクターを運営するジェイックでは新入社員へのビジネスマナー研修を行っています。経験豊富な講師が、実践的なカリキュラムを通して、新入社員のビジネスマナーの型と心を教えます。アフターフォローも万全なので、働くうちに学んだビジネスマナーが抜け落ちてしまうということも防げます。ぜひお問い合わせください。
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