若手社員のモチベーションがなぜ下がるのか?
モチベーションという言葉にもさまざまな意味合いがありますが、本記事では心理学的な「動機」ではなく、もう少し漠然として「仕事へのやる気・意欲」といった意味合いでのモチベーションについて解説していきます。まず、若手社員のモチベーションはなぜ下がってしまうのでしょうか。
ある程度仕事を覚えて、「さあ、これから大きな成果をあげていける」という入社2~5年目ぐらい若手社員のモチベーションが下がってしまっているケースは多く見られます。大きく3つ挙げられます。
1.ルーティン業務への飽き
2.承認不足
3.成長実感の不足
一つずつ、見ていきましょう。
若手社員のモチベーションが下がる要因1:ルーティン業務への飽き
1つ目は、自分の仕事を「ルーティン業務」と捉えて、飽きている、将来の展望が見えなくなっているパターンです。
「新入社員で配属され、最初に仕事を任された時には、責任感と希望に充ち溢れていたが、入社して日が経つうちに、同じようなことしかやっておらず、代わり映えのしない日々になっている。毎日、会社に来て同じことを同じように行なって、時間がきたら帰る」という状態です。この繰り返しで、モチベーションが下がることは当たり前でしょう。
実際にどこまで仕事がルーティン業務なのか?という側面はありますが、本人が「同じことの繰り返し」「次のステップが分からない」「期待されていることが分からない」と認識してしまっていると、モチベーションを高く維持することは難しいでしょう。
若手社員のモチベーションが下がる要因2:承認不足
2つ目の要因は、「承認不足」です。
「入社以来、いろいろなことを学び、仕事もできるようになってきているはずなのに、褒められたり、『できるようになったね』『成長したね』といった声掛けをされたりすることは年々少なくなっている。新入社員の頃は褒められることもあったが、ここ数年は皆無。それどころか、やって当たり前という空気が流れている」という状態です。これもやはりモチベーションが下がりがちです。
「何も分からなかった1年目ではないのだから、何でもかんでも褒められるものじゃない」と思う方もいるかもしれません。しかし、今の20代はSNS文化の中で育っており、「いいね」など他人からの評価や承認に、昔以上に敏感になっています。
仕事は、能力や実力があがれば、それに応じて目標や仕事の難易度もあがります。従って、ある意味では常に「目標に対して精一杯」の状態が続きます。その中で、今の若手社員は自己肯定感が低い傾向もあり、他人からの承認を通じて成長実感や居場所への安心感等を得られないと、モチベーションが下がる傾向が強くなっています。
若手社員のモチベーションが下がる要因3:成長実感の不足
最後に挙がるのが、「成長実感のなさ」です。
成長実感のなさは、1つ目2つ目の理由ともリンクしてくるものです。本人が仕事をルーティン業務として捉えていれば、その中で成長実感を得ることは難しいでしょう。また、目標は常に上がっていく中で、他人からの承認がないことも成長実感の得にくさに拍車をかけます。
そうすると「この会社にいても成長できないのではないか?」と疑問を持ち、転職を考え始めるようになります。これに拍車をかけるのが、他社に努める友人やWEB上の記事などです。友人と久しぶりに顔を合わせて、仕事の様子等を話す機会があり、その中に自分より大きな仕事を任せられている人や活躍している人もいます。また、今の時代は、WEB上には、「入社1年目で活躍して…」「入社3年目で抜擢されて…」という記事が無数にあります。
活躍する友人やWEB上の記事など、いわば、「隣の芝生」を見れば、羨む気持ちが湧いてくるものです。良い方向に働けば「自分も頑張ろう」という意欲に繋がりますが、悪い方に影響すると、「この会社にいても意味がない」という思い込みに拍車をかけて、さらにモチベーションは下がっていきます。
時代変化とモチベーション低下の要因
ここまでに紹介した「ルーティン業務」「承認不足」「成長実感のなさ」が若手社員のモチベーションが下がる大きな要因です。
職場での人間関係や労働環境の不備(残業が多い等)もモチベーションが下がる要因ですが、ハラスメント防止が進んできたり、働き方改革が浸透してきたりした中で、いわゆる“ブラックな上司や職場環境”によるモチベーション低下は減ってきた感覚があります。
今の若者は、子供の頃にリーマンショックや東日本大震災などを見ながら育った世代です。その結果、組織に対するロイヤリティはもともと低くなりがちで、自己成長や貢献、仕事のやりがいなどに重きを置く傾向があります。その結果として、紹介したような「やりがい」や「成長」に関する要因がモチベーション低下に影響する割合が大きくなってきています。






