
組織の構成要素として、よく「ヒト、モノ、カネ、情報」という4つのキーワードが言われます。ここでは「何をマネジメントするか?」という対象に応じたマネジメントの種類を簡単にご紹介します。
セルフマネジメント
前述したとおり、セルフマネジメントは「自分」自身をマネジメントすることです。自分自身のパフォーマンスを高め、安定させるために、自分の状態を管理します。
感情のコントロールや自立した行動、肉体・精神の安定維持、時間管理など、自分というリソースを最大限に活用することがセルフマネジメントです。ストレスマネジメントやアンガーマネジメントも、セルフマネジメントの一種です。
タレントマネジメント
組織は、個人が集まって共通の目的・目標の達成を追求するものです。集まった個人は多様な経歴、才能、スキル等を持っています。
タレントマネジメントは、組織に集まった個人の「才能」を開花させ、また適材適所を実現することです。時々で組織に必要な才能を洗い出し、採用や育成、配置などを行うことが組織におけるタレントマネジメントです。
組織マネジメント
各個人が力を発揮して、組織としてパフォーマンスを向上させるためには、「職場」のマネジメントが大切です。このなかで、特に人間関係やコミュニケーション、モチベーションなど、「人」に関するものをマネジメントすることが組織マネジメントです。
例えば、同じ能力レベルの人材を同じ数だけ集めたとしても「信頼関係がなく、メンバー一人ひとりもやる気がない半ば崩壊したような組織」と「お互いを信頼して、率直にフィードバックして、アイデアを出し合い、協力して実行する組織」では、組織のパフォーマンスは雲泥の差となるでしょう。後者の状態を作り出すことが組織マネジメントの目的です。
ナレッジマネジメント
組織内の人は、配置や新陳代謝により入れ替わります。個人の持つ「知識やノウハウ」を社内で共有することにより、生産性向上につなげる手法です。
ナレッジマネジメントは、個人のなかにある暗黙知を見える化された形式知に変え、個人の知恵を組織の財産として拡げていきます。
ナレッジマネジメントには、共有する暗黙知や活用目的によって4つの種類があります。以下の記事ではナレッジマネジメントの詳しい解説とナレッジマネジメントに使えるツールを紹介しています。
KPI
組織における「実行」を数字的にマネジメントするのが、KPIマネジメントです。KPIは重要業績指標と呼ばれ、「最終目標を達成するために重要なプロセスや指標」を示したものです。例えば、最終目標が「売上」であれば、「見積もり件数」や「見積もり金額」、「商談数」などがKPIになるでしょう。
KPIマネジメントでは、売上を生み出すためのKPIを特定・計画して、業務を実行していきます。KPIマネジメントでは、最終目標の先行指標となるKPIを軸にPDCAを回していくことで、安定して目標達成を目指すことができます。
ほとんどの組織で実行されているKPIマネジメントですが、精度をしっかりと高めていくことが重要です。下記の記事で、KPIマネジメントに使われる4つの基本用語や具体的な設定手順を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ERP
組織における実行段階では「モノ」を動かすことが必要です。特に製造業においては、原材料の仕入れから製造、出荷という一連のプロセスを管理することが非常に重要です。
ERPは、モノをはじめとする企業資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を一元管理し、有効活用していくマネジメント手法です。ERPを活用することで、大組織においても各部門情報を一元管理し、内部統制やリアルタイム経営などの実現が可能になります。
会計/財務
人を雇用して、モノを調達したり加工したりするうえでは「資金」が必要です。組織における「資金(お金・費用・投資…)」を管理することが管理会計や財務です。売上と利益(P/L)、資産や負債(B/S)、そして、キャッシュの管理が主な役割です。
リスクマネジメント
ビジネスを展開するうえでは、常に「リスク」が存在しています。コロナ禍やIT進化のような外的な環境変化、また内的な不祥事やコンプライアンス違反等によるリスク、また、上述してきたように「ヒト・モノ・カネ・情報」に関してもさまざまなリスクがあります。
これらのリスクを想定し見積もり、適切にマネジメントすることがリスクマネジメントです。リスクマネジメントは、危険回避したり被害を最小限に抑えたりする取り組みが中心になりますが、同時に「リスクを適切に見積もって許容される範囲でリスクを取れるようにする」こともリスクマネジメントの重要な機能です。
以下の記事で、リスクマネジメントやクライシスマネジメントについて解説しています。
事業マネジメント
経営においては、複雑に絡み合う要素、企画・実行するヒト、必要となるモノとカネ、今の時代に不可欠な情報やノウハウ、オペレーションから外部環境に潜むリスクまでを見極め、組み合わせ、手を打ちながら事業を維持・発展させていくことが求められます。
組織内外の資源を調達して組みわせて活用することが事業マネジメント、すなわちトップマネジメントです。