モチベーションに関係する理論と法則を6つ紹介します。
- マズローの5段階欲求説
- ハーズバーグの二要因理論
- マクレガーのX理論・Y理論
- 期待理論
- 目標設定理論
- マクレランドの欲求理論
いずれの理論も、実務に応用できるものであり、モチベーションを高めるためにやるべきことが見えてきますので、ぜひご一読ください。
マズローの五段階欲求説
マズローの五段階欲求は、人間の欲求が5段階のピラミッドのように構成されていると定義した考え方です。低次から順番に5つの欲求が定義されています。
- 1.生理的欲求
- 2.安全の欲求
- 3.社会的欲求
- 4.承認欲求
- 5.自己実現欲求

マズローの5段階欲求説では、低次の欲求が満たされないと高次の欲求には移管しないとされています。
つまり、仕事のやりがいや意味付けにつながる「自己実現欲求」を十分に発揮してもらうためには、その前にある4つの欲求を満たす必要があります。
従業員の4つの欲求を満たすためには、労働・労務環境の整備を基盤として、とくに組織内での居場所や心理的安全性を確保することで、社会的欲求や承認欲求を満たすことがポイントになります。
承認欲求について詳しくは「承認欲求とは?|特徴や充たし方、マネジメント上の注意点を紹介」の記事で解説しています。
承認欲求に基づいたマネジメント方法もわかりますので、参考にしてみてください。
ハーズバーグの二要因理論
「ハーズバーグの二要因理論」はアメリカの臨床心理学者のフレデリック・ハーズバーグが提唱した、職務への満足・不満足が引き起こす要因に関する理論です。
ハーズバーグは、仕事の満足度は特定の要因によって左右されるような単純なものではなく、満足度を上げる要因(動機づけ要因)と不満を引き起こす要因(衛生要因)は別物であると考えて、二要因理論を提唱しました。
満足度と不満足度に関わる要因は、それぞれ以下の表のとおりです。
従業員のモチベーションを高めるうえでは、まず衛生要因の不足を解消することが大切です。
衛生要因を満たすことなく動機づけ要因を強化したとしても、モチベーションは上がりませんし、中長期的に維持することも困難です。
衛生要因を一定レベルまで満たした後は、衛生要因をそれ以上高めてもモチベーションはあまり上がりません。さらに高めるためには、今度は動機づけ要因を強化する必要があります。
マクレガーのX理論・Y理論
1950年代後半にアメリカの心理・経営学者であるダグラス・マクレガーによって提唱された理論が「X理論・Y理論」です。
X理論・Y理論は、マズローの五段階欲求説を踏まえて、人間観と動機づけに関して、「X理論」と「Y理論」の2つの対立的理論があると整理したものです。
X理論:人間は生来怠け者であり、強制もしくは命令されなければ仕事をしない
Y理論:人間は条件次第で、自ら責任を受け入れて責任を取ろうとする
現代のモチベーションマネジメントでは、Y理論が考え方の中心になっています。
X理論はある種の“性弱説”と捉え、基本的な歯止めの仕組みや成果主義の人事評価制度を整え、そのうえで、Y理論に則って動機づけとモチベーション向上を図るイメージです。
期待理論
期待理論は、「行動によって自分が期待し、価値を認める代償が得られると思えば、その行動に対するモチベーションが生まれる」という考え方です。
期待理論は、肌感覚でも非常に納得感がある考え方であり、成果主義型の人事評価制度や外的動機付けの基本となる考え方です。
頑張り次第で自身が望む期待と報酬が得られるのであればモチベーションは高まりますし、逆に得られる見込みがない、頑張っても意味がない思えばモチベーションは下がってしまいます。
目標設定理論
1968年にアメリカの心理学者のロックが提唱したのが「目標設定理論」です。「目標設定理論」は、目標という要因がモチベーションに及ぼす影響を調べた理論です。
「目標設定理論」では、目標設定がモチベーションに一定の影響を及ぼすとしており、明確かつ高い目標が、結果としてモチベーションやパフォーマンスに好影響を及ぼすことを確認しました。
目標設定理論はマネジメントにおける目標設定の基本となる考え方であり、後述するSMARTの原則と併せて、目標設定に反映していきましょう。
マクレランドの欲求理論
「マクレランドの欲求理論」は、アメリカの心理学者デイビッド・C・マクレランドが1976年に提唱した、モチベーション理論のひとつです。
欲求理論では、人の動機は以下4つに分類できるとしています。
- ・達成動機
- ⇒自分の力で何かを成し遂げたい
- ・権力動機
- ⇒人に影響を与えたい
- ・親和動機
- ⇒人の役に立ちたい
- ・回避動機
- ⇒リスクを避けたい
人は4つの動機いずれも持っているとされていますが、どこを重視したいかは人によって異なります。従って、まず個々の従業員がどの動機が最も強いのかを理解することが必要です。
そのうえで強い動機に適したアプローチを行うと、効果的に動機付けを実施できます。
モチベーションに関する理論については「モチベーションアップさせる5つの方法|主要な理論と下がる原因も解説」の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。