
新人研修におけるOJTは、「人事管轄で行なうもの」と「部門配属後に行なうOJT」があります。ここでは、人事管轄と部門配属後のOJT、両方の「共通ポイント」と「部門配属後のOJTに関するポイント」の2つに分けて、事前準備のポイントを解説していきます。
新人研修のOJTを効果的にするための準備ポイント
準備段階で以下の2つを大切にすると、新人研修のOJTにおける効果が高まりやすくなります。
・OJTのゴール設定をする
OJT研修で最も大切なのは、目的とゴールを明確にすることです。目的とゴールは、プログラム設計だけでなく、指導するうえでの指針としても非常に重要です。
OJTのゴールとして目指すのは、最終的には「一人前」として成果を上げられる状態に育てることです。プログラム設計する際には、「一人前」がどういう状態なのかを明確に言語化した上で、どんなミニゴールを設定して、どんなステップで必要な成果やスキルを身に付けるか、分解していく方法がおススメです。
・新人のマインドセットを行なう
新人は、少し前まで学生だった若者です。しかし、OJTでは、新人側も主体的・能動的に学ぶことが求められます。また、OJTで実務に携わると、ある種の理不尽、目標数値に対するプレッシャー、理想とのギャップなどのリアリティショックが生じやすくなります。
したがって、OJTに入る前に、学び手としての主体性や積極性、ぶつかる壁に対するマインドセットを行なうことが大切です。
部門配属後におけるOJTの準備ポイント
部門配属後に行なわれるOJT研修では、以下の点に注意して準備を進めましょう。
・適切な人物を指導役とする
OJT研修の効果を高めるには、適切な人にOJT指導者になってもらう必要があります。一般的には、以下のような人材が適任です。
- 4年目~7年目ぐらいの若手社員
- 新人を指導できるだけの業務スキルがある
- 仕事への姿勢や基本行動が新人の模範となる
- キャリア等に関するビジョンを持っている
- 教えるスキルが高い
など
・育成計画をしっかり作成する
OJTには、非常に実務的である一方で、体系的な学びをしにくい欠点があります。そして、行きあたりばったりのOJT研修を行なった場合、欠点がより顕著になります。したがって、効果的なOJTを実施するためには、育成計画をきちんと立ててもらうことが大切です。
育成計画を作る際には、まず目指すべきゴールと目標を明確にした上で、あげる成果と必要なスキルを洗い出します。それから、ゴールをミニゴールに分解して、各ステップで身に付けるスキル、必要な経験、ぶつかる壁等を整理していきます。そして最後に、具体的なスケジュールや計画表に落とし込んでいきます。
・人事側から定期的にフォローを入れる
現場でのOJT研修が始まったからといって、人事部門の仕事は終わりではありません。新人の離職などを防ぎ、効果的なOJTを進めるためには、人事部門の定期的な状況把握やフォローが必要です。
フォローの対象となるのは、新入社員と教育担当者の双方です。人事から新入社員へのフォローは定期面談に加えて、6ヵ月、1年、2年などの節目でのOff‐JTを行なうことがおススメです。
また、人事から教育担当者へのフォローはOJT期間にもよりますが、事前研修に加えて、研修期間中の情報交換、研修後の振り返り等を実施すると良いでしょう。