漁師とコンサルタント
お世話になっております。
HRドクターを運営する株式会社ジェイックにて
取締役 教育事業部長を務めます
東宮美樹と申します。
最近は、コロナウィルスの話題で持ちきりで
弊社でも緊急で対策について検討し、方針を定めました。
皆様も、健康にはお気をつけて
お体をご自愛ください。
今回は、有名なアメリカンジョークを
題材にして、お話できればと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「漁師とコンサルタント」
ポカポカと暖かい、ある陽気な日のこと。
メキシコの海岸沿いにある小さな村に
アメリカから来たMBAを持つ
コンサルタントが訪れました。
コンサルタントが
その海岸に停まっている船を覗いてみると
活きのいい魚が数匹獲れています。
コンサルタントは
まさに今、その船から降りてくる
漁師に向かって尋ねました。
「いい魚ですね。
今日のお仕事はもう終わりですか?」
「ああ、そうだよ」
「漁にはどれくらいの時間かかるのですか?」
「そうだな、数時間ってとこだな。」
それを聴いて、コンサルタントは
少し躍起になりました。
「じゃあ、何でもっと時間をかけて
もっと多くの魚を捕ってこないんですか?」
「家族を養うのには、もう十分だからだ」
「では、今日はこの後何をするんですか?」
「今日はこの後、妻とのんびり過ごすよ。
一緒にゆったりと過ごして
午後にはギターを弾きながら
子供と遊んで
夕暮れにはワインを傾けながら
妻と会話を楽しんで
そんで、夜になったら寝ちまうよ」
それを聞いて、コンサルタントは
さらに質問を重ねます。
「なぜ、もう少し頑張って
漁をしないのですか?
もっと漁をすれば、もっと魚が釣れる。
それを売れば
もっと多くの金が手に入り
大きな船が買える。
そしたら人を雇って
もっと大きな利益が出せますよ」
「ほぉ。それで?」
漁師が促すと、コンサルタントは
続けて話します。
「次は都市のレストランに
直接納品するといいでしょう。
さらに大きな利益が生まれます。
しばらく利益を出して貯金が出来たら
この小さな村から出て
都会で起業して、経営者になるんです」
「そのあとはどうするんだ?」
漁師が更に促すと、コンサルタントは
自慢げな表情でこう答えます。
「そこからは最高です!
企業をIPOさせて
巨万の富を手に入れるんですよ!」
「巨万の富か。
それで、そのあとは
どうするんだい?」
漁師が最後に尋ねると、コンサルタントは
高ぶる感情を、自ら落ち着かせるように話します。
「そしたら悠々とリタイヤするのもいいでしょう。
小さな海辺の町に引っ越し
釣りでもしながら家族とのんびり過ごし
午後にはギターを弾きながら子供と遊んで
夕暮れにはワインを傾けながら
妻と会話を楽しむ。
最高の生活じゃないですか?」
散々聞いていた漁師は
「やれやれ」といった表情を浮かべた後
ゆっくりと、口を開いて言いました。
「そんな生活なら
もうとっくに手に入れているよ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いかがでしたでしょうか。
元はアメリカンジョークではありますが
色々な見方ができる「ネタ」にも
なり得るかと思います。
話の構成上、
「漁師>コンサルタント」
のような対比にはなっていますが
私としてはどちらの考え方も
「一理あるな」とも感じられます。
「どちらかが優れている」
という優劣をつけるのではなく
様々な価値観があることを
まずは理解する。
「ワークライフバランス」といった
言葉などが飛び交い始め
「仕事」や「幸せ」などに対する
価値観が多様化していく社会になったからこそ
こういったお話などを元に
意見交換をし合う機会を
設けてみるのも良いかもしれません。
今週はここまでとさせていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
来週もよろしくお願いいたします。