どのようにしてセルフコンパッションに取り組むか、実践方法を紹介します。
慈悲と慈愛の瞑想
慈悲と慈愛の瞑想はちょっとした空き時間に実践でき、また科学的にも効果が証明されているものになります。
まずは、リラックスした姿勢で瞑想を行い、一呼吸ごとに「私が安全でありますように」「私が幸せでありますように」と自分に対して優しい言葉を思い浮かべます。そうして傷ついた自分を癒していくことで、気分が楽になり感情が落ち着いてきます。
自分の気持ちが落ち着いた後で、「私の親しい人々が幸せでありますように」というように、他者に対して慈しみが持てるような言葉を思い浮かべながら瞑想します。自分だけでなく他者に対しても慈しみの心が持てるようになることで、マインドフルネスな状態になることができます。
セルフコンパッションフレーズを唱える
困難な状況に直面した時、セルフコンパッションにつながるフレーズを唱えるようにすることで、自己批判に陥ってしまうのを防ぐことができます。
失敗してしまった時には「誰でも時には失敗するもの」、不安が起こった時には「自分は今、目の前の現実に不安を感じている」というように、状況に応じてどのようなフレーズを唱えるのかを決めておきます。
困難な状況に陥った時にこうしたフレーズを唱えていくことでセルフコンパッションが身についていき、次第に同じような困難な状況に陥っても前向きなメンタルを保てるようになります。
コンフォートジェスチャーを決める
ストレスを感じた時にリラックスできるようなジェスチャーをすることもセルフコンパッションにつながります。
頭の中だけでネガティブな思考や感情が巡ると人の体は緊張状態になります。肉体的な動きを取り入れて、胸に手を当てて深呼吸したり、軽くストレッチをしたりするなど、緊張をほぐす動作を入れることでストレスを和らげることができます。
コンフォートジェスチャーを取り入れることで、ストレスによりマイナスの感情が増大してしまうのを抑え、マインドフルネスな状態を実現させるのに役立ちます。
リマインド・ペーパーを貼る
やらなければいけないことで頭がいっぱいになってきてしまうと、どうしてもセルフコンパッションのことを忘れがちになってしまいます。そこで、セルフコンパッションのことを忘れがちになった時に思い出せるようにしておくための方法がリマインド・ペーパーです。
セルフコンパッションフレーズやセルフコンパッションジェスチャーを紙に書きだしておき、長く過ごす場所や目につきやすい場所に貼っておくことで、忘れてしまってもリマインドされるようになります。
コンフォートカードを持ち歩く
コンフォートカードとは、セルフコンパッションにつながる言葉(セルフコンパッションフレーズ)を書き出したカラフルなカードです。リマインド・ペーパーをもう一段進めたものと捉えてもらうとよいでしょう。
自分に対して批判的な感情が起こった時は、対応するフレーズを茶色系などの暗い色のカードに書き出しておき、また、明るい色のカラフルなカードに自分を慰める言葉や励ましの言葉を書き出します。
このカラフルなカードの方を持ち歩くようにし、自分に批判的な感情が起こってしまうような状況に陥った時に、このカードを順番に見るようにします。カードの文言を一緒に唱えたり、深呼吸をしたりすると更に有効です。
ジャーナリング
ジャーナリングとは、頭に浮かんできたことをそのまま言語化して書き出していくことです。カウンセリングなどにも取り入れられている技法で、書き出すことで感情や思考から解き放たれて自分を客観的に見つめられるようになります。
自分の感情を書き出すことで冷静さを保つことができるようになり、自分の気持ちを客観的に把握できるようになることでメタ認知力も高まります。
肯定的なマインドの醸成
いつも自分に対して否定的な感情を抱いてしまいやすいという人は、自己肯定感を高めて自分を肯定的に受け入れられるようにするということが大切です。
日本の教育は弱点の克服に重点が置かれる傾向があります。また家庭などでも自分の課題や弱点ばかりを指摘されてきたという人は、自分に自信が持てずに自己肯定感が低くなりがちです。
自分を受け入れられるようにするためには、できない部分ばかりではなく自分の強みについても正しく認識することが大切です。自分が減点主義や完ぺき主義になっている人は、加点主義の思考を持ち、自分が出来ていることにも目を向けるようにしましょう。