心理的安全性を測定する7つの質問とは?低い職場の傾向と高める取り組み

更新:2023/08/22

作成:2022/01/25

東宮 美樹

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

心理的安全性を測定する7つの質問とは?低い職場の傾向と高める取り組み

心理的安全性とは、「チームメンバーを信頼して自分の弱さや能力不足、不安などを見せられる」という心理状況を示す概念です。

 

心理的安全性が低下すると、チームメンバーが仕事を抱え込み始めたり、チーム全体での生産性が下がったりするなど、さまざまな悪影響が生じます。

 

心理的安全性は、メンバーに7つの質問に回答してもらうことで測定・定量化できます。

 

7つの質問を通じて“心理的安全性が低い”と判明した場合、リーダーを中心に改善の取り組みを行ない、心理的安全性を高めることが大切です。

 

記事では、誤解も多い心理的安全性の概要と7つの質問を確認します。

 

そのうえで、心理的安全性の不足が引き起こす4つの不安、チームとリーダー・メンバーが実践できる心理的安全性を高める取り組みを詳しく解説します。

 

チームの心理的安全性を少しでも向上させたい人は、ぜひ参考にしてください。

<目次>

心理的安全性とは

談笑するビジネスマン

 

心理的安全性とは、対人関係において無知、無能、ネガティブ、邪魔といったリスクある行動をとる場合の心理状況を示す概念です。

 

もう少し平易に表現すると、「チームメンバーを信頼して自分の弱さや失敗を見せられるか?」ということになります。

 

心理的安全性は、エイミー・C・エドモンドソン氏によって提唱されました。

 

心理的安全性は、Googleが自社チームの生産性を向上させる目的で実施した「Project Aristotle(プロジェクト・アリストテレス)」という大規模研究の成果発表によって一気に注目を集めることになりました。

 

Googleでは、チームの生産性を高めるうえで真に重要なことは、「誰がチームのメンバーか」ではなく、「チームがどのように協力しているか」であると結論付けて、チームの生産性を高める最重要の因子は心理的安全性であると発表しています。

 

参考:「効果的なチームとは何か」を知る(Google re:Work)

心理的安全性の高いチームは、ダニエル・キム氏によって提唱された成功循環モデルにおける「グッドサイクル」と同じ状況になります。グッドサイクルの状態になったチームは、以下のような状況です。

 

グッドサイクル

 

心理的安全性によって、メンバー間の人間関係が良好になりコミュニケーションが改善されると、思考の質が高まり、新しいアイデアやイノベーションが起こりやすくなります。

 

また、お互いの信頼関係があるため、周囲との協同も進み、行動の質も上がります。そして、良質な思考と行動が1つになると、生み出される結果の質も高くなるという仕組みです。

心理的安全性を測る7つの質問


心理的安全性を測る7つの質問の表
 

心理的安全性は、抽象的な概念です。しかし、定量化・可視化を通じて現状把握をすることで、改善に向けた対策を講じやすくなります。

 

心理的安全性は、上図のように7つの質問に各5段階(まったく記載のとおり~まったく記載のとおりでない)で回答してもらうことで測定可能となります。

 

Q1・Q3・Q5では“スコアが低いほう”が良い、Q2・Q4・Q6・Q7は“スコアが高いほう”を良いと判断します。

 

ただし、アンケートに本名を記載すると、本音で回答できないメンバーが出てくるかもしれません。チームの正しい現状を把握するには、匿名による実施が理想となります。

 

この章では、各質問の詳細を解説しましょう。

Q1. チームのなかでミスをすると、たいてい非難される。

自分がミスをしてしまった場合に、他のメンバーがどのような対応するかについての質問です。

 

他のメンバーが「気にするなよ!」や「大丈夫だよ!」のように励ましてくれたり、ポジティブな言葉をかけてくれたりする場合は、心理的安全性が高いと判断できます。

 

チームの心理的安全性が高い場合、ミスや失敗が早期に共有され、問題の改善も早くなるでしょう。

 

一方で、たとえば、「お前、何やってんだ!」「ミスしすぎだろ!」と責められたり、ネガティブな言葉をかけられたりする場合(または本人がそう感じる環境)は、心理的安全性が低めだと判断できます。

 

心理的安全性が低い場合、メンバーが挑戦を恐れるようになったり、ミスの共有を避けるようになったりするため、チーム内が保守的になるとともに大きなトラブルも発生しやすくなるでしょう。

Q2. チームのメンバーは、課題や難しい問題を指摘し合える。

課題や問題点といったネガティブな内容は、議論してもすぐに解決できないことが多いです。また、担当者への批判にも聞こえるため、雰囲気が悪くなってしまいがちになります。

 

心理的安全性が低い状態では、メンバーから嫌われたり雰囲気が悪くなったりすることをおそれて課題の指摘がされにくくなります。

 

一方で、心理的安全性が高くお互いに信頼し合える関係の場合、解決に向けて取り組むべき課題であれば、伝えにくい内容も快く指摘を行ない、チームで向き合うことができるでしょう。

 

チームみんなが難しい問題に向き合えると、大きな成果が期待できるようになります。

Q3. チームのメンバーは、自分と異なるということを理由に他者を拒絶することがある。

性格や考え方は、人それぞれです。ただ、チームでメンバーが協働するには、それぞれの個性や違いを受け入れることが大切になります。

 

他者を受け入れられないメンバーがいた場合、その他のメンバーは、自分がチームから浮かないようにするために、自分の本心を抑える必要が出てきます。

 

そうなれば、チームの心理的安全性は下がるでしょう。

 

また、メンバーの行動や意見が保守的になることから、前例踏襲型の意思決定が増えやすくなります。

 

一方でチームの心理的安全性が高く、各メンバーにお互いの価値観や考え方を尊重し合う姿勢があれば、異なる価値観に基づく意見やアイデアが出やすくなります。

 

そうすると、チームの想像力や問題解決力が向上するでしょう。

Q4. チームに対してリスクのある行動をしても安全である。

チームメンバーの意見に対して異論を唱えたり、厳しいフィードバックをしたりすることには、相手を不快にさせたり関係性を悪化させたりするリスクがあります。

 

また、初歩的な質問をしたり、突拍子もない提案をしたりすれば、チーム内で無能だと思われる可能性もあるでしょう。

 

心理的安全性が高いチームであれば、メンバー同士が信頼し合っています。

 

こうした心理的安全性のチームの場合、自分の「弱さ」や「無能」につながる行動や、相手を不快にして人間関係を悪化させる可能性のある行動をとっても「大丈夫だ」と思えるようになるでしょう。

Q5. チームの他のメンバーに助けを求めることは難しい。

チームは、メンバーのスキルや能力をお互いに補いながら目標達成を目指していきます。

 

心理的安全性が高く、素直に周囲に助けを求められるチームであれば、チーム全体の実行力は高いでしょう。

 

これに対して、「自分の役割だけ果たせばいい」というメンバーがいた場合、お互いに困ったときに助けを求めることができず、各メンバーの心理的な負担も大きくなります。

 

また、ほかのメンバーに助けを求めることに対して、「無能だと思われるのではないか?」と不安を感じてしまうのも、心理的安全性が低い状態といえます。

 

メンバー同士で助け合いができなくなると個人プレイが増えるため、チーム全体の実行力に期待できなくなるでしょう。

Q6. チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない。

チームのなかに自分を妬んだり、蹴落とそうとしたりするメンバーがいると、お互いに協力し合うことが難しくなります。

 

場合によっては責任を押し付けられる可能性もあるため、本来の力を発揮しづらい環境だといえるでしょう。

 

逆にメンバー同士が信頼し合えている環境では、お互いが不安なく仕事に励めます。

Q7. チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる。

お互いの人間性はもちろんのこと、スキルや経験、才能などを尊重し合えるチームは、とても居心地が良いと感じられるものです。

 

また、自分の強みが活かされることで達成感や自己肯定感が高まり、モチベーションが高い状態で業務に取り組むことも可能になります。

 

心理的安全性の高いチームでは、メンバー同士のスキルや強みを相互理解することで、助け合いもしやすくなります。メンバー同士の助け合いが増えると、チームの生産性も向上するでしょう。

心理的安全性の不足が引き起こす4つの不安

心理的安全性が不足している環境では、各メンバーに“4つの不安”が生じやすくなります。

 

これらの4つの不安は、先述の7つの質問の背景にある考え方になります。

 

この章では、4つの不安の特徴を詳しく見ていきましょう。

無知だと思われる不安

チームの心理的安全性が低い場合、メンバーに質問や確認をする際に、「こんなことも知らないのか?」と思われるのではないかという不安が生じやすくなります。

 

無知だと思われる不安があると、議論のなかで不明点があったり、遂行する業務に知らないことがあったりしても、メンバーに質問や確認をしなくなるでしょう。

無能だと思われる不安

心理的安全性が低いチームでは、上司やほかのメンバーから「あなたは無能だ」と思われる不安も生じやすくなります。

 

無能だと思われる不安があると、たとえば、以下のようなシーンでミスを隠したり相談しなかったりするようになります。

  • 業務で失敗した
  • 自分ではできないことがある
  • 業務進捗や目標達成に懸念がある など

邪魔だと思われる不安

心理的安全性が低いチームでは、上司やほかのメンバーと議論する際などに、自分が発言することで会議が長引いたり脱線したりすることも恐れるようになります。

 

この恐れは、「メンバーから邪魔をしていると思われるのではないか?」という不安がある状態ともいえるでしょう。

 

邪魔をしていると思われる不安があると、自発的な発言や行動を控えるようになっていきます。

ネガティブだと思われる不安

メンバーや施策に対して異論を唱えたり課題を指摘したりする際に「否定的な発言ばかりする人だと思われないか?」という不安があれば、チームのための必要な指摘であったとしても、否定的な発言を躊躇するようになります。

 

ネガティブな発言ばかりする人は、たしかにチームの空気を損ねるかもしれません。

 

しかし、計画や施策などに懸念点やリスクを感じた際にも発言されない状態になれば、チームやリーダーが意思決定を誤る可能性が高まるでしょう。

【チーム】心理的安全性を高める5つの取り組み

心理的安全性が低いチームには、下記9つのような行動や傾向がみられます。

  • メンバーが会議中に質問をほとんどしない
  • メンバーは(自分の)過ちを認めることに抵抗を感じている
  • 難しい会話や激しい議論を招く話題を避ける傾向がある
  • チームリーダーや管理職が、会議の議論を支配する傾向がある
  • フィードバックは頻繁に行われず、フィードバックを求められることもない
  • メンバーが自分の職務以外のことを進んですることはない
  • メンバー同士、必要なときにお互いに助けを求めることがない
  • 意見の相違、異なった視点からの意見がほとんどない
  • お互いを個人として知っているわけではなく、あくまで仕事のつながりである

チームにおける心理的安全性の現状を把握するには、7つの質問で測定する以外に、チームリーダーが「上記9つの行動パターンが生じていないか?」を確認することも重要です。

 

7つの質問と併せて上記の9パターンの行動を確認しておくと、心理的安全性を高める場合に、以下2つのアプローチが可能になります。

  • 7つの質問でスコアが低かった質問を改善する
  • 7つの質問でスコアが高かった質問をさらに伸ばす

ストレートに弱みを改善するのも一つですが、できている部分をさらに伸ばして周囲に波及させることで、低いスコアを改善できる場合もあるでしょう。

 

弱みと強みのどちらか一方ではなく、「改善」と「伸ばす努力」をバランス良く取り組んでいくことが効果的です。

 

心理的安全性を高めるための具体的な取り組みは、たとえば以下の5つが挙げられますj。

  • チームで共通の達成目標や価値観を持つ
  • チームリーダーがチャレンジングなコミュニケーションに取り組む
  • 1on1ミーティングを導入する
  • アサーティブ・コミュニケーションを心がける
  • お互いの価値観やプライベートを理解する

この章では、心理的安全性を向上させるための5つの取り組みについて、詳しく解説していきます。

チームで共通の達成目標や価値観を持つ

心理的安全性を高める目的は、“仲良し組織”を作ることではなく組織のパフォーマンスを高めることです。

 

そのために大切なことはチームの共通目標や価値観、グラウンドルールを浸透させることです。

 

目標達成のために“必要な発言・行動である”という共通認識が浸透していれば、チャレンジングなコミュニケーションも“個人攻撃ではない”ととらえられるようになります。

 

その結果、各メンバーも安心して意見をいえるようになるでしょう。

 

また、「目標達成」という共通のゴールとルールに則って、積極的に会議で発言をしたりフィードバックし合ったりする雰囲気も生まれやすくなるでしょう。

チームリーダーがチャレンジングなコミュニケーションに取り組む

チームの心理的安全性の度合いは、チームリーダーによる影響が大きいものです。

 

したがって、リーダーこそが失敗を恐れずにチャレンジしたり、気兼ねなく発言や質問ができたりする雰囲気づくりを意識することは重要です。

 

そして、このような雰囲気を作るためには、チームリーダー自身が自分の失敗やスキル不足、不安などをきちんと自己開示する、チャレンジングなコミュニケーションをすることが大切です。

1on1ミーティングを導入する

1on1ミーティングとは、リーダーとメンバーが1対1で話し合うミーティングです。通常の業務進捗などではなく、メンバーがミーティングのテーマを設定する点が1on1の特徴になります。

 

メンバーが自らテーマを設定することで、リーダーはメンバーの不安や課題を把握し、解消することが可能になります。

 

また、1on1を通じてチームの核となるリーダーとメンバーの相互理解が深まることが、チーム全体の心理的安全性に良い影響を与えていくでしょう。

アサーティブ・コミュニケーションを心がける

アサーティブ・コミュニケーションとは、“相手を尊重しつつ適切な方法で自己表現する”コミュニケーションです。

 

アサーティブ・コミュニケーションの技法を身に付けることで、お互いを尊重したうえできちんと自分の意見を伝えられるようになるでしょう。

お互いの価値観やプライベートを理解する

心理的安全性を高めるうえでは、メンバーの相互理解も大切です。お互いを“仕事の機能”ではなく“ひとりの個人”として認識することが、相互理解や安心感につながります。

 

相互理解では、仕事の経験や能力、強みや価値観などはもちろんのこと、ある程度のプライベートも含めて知り合うことが有効です。

 

特にリモートワーク環境では、仕事中心のコミュニケーションになりがちで雑談が生まれづらくなります。

 

そのため、各メンバーがリモートで働くチームで心理的安全性を高めるには、意図的に相互理解を深めるための雑談やアイスブレイクの時間を設けることも必要となります。

【リーダー&メンバー】心理的安全性を高めるポイント

アンケートを実施して、心理的安全性のスコアが低かった場合、リーダーやマネージャー、管理職が中心となり、心理的安全性を高めるためのチームビルディングを進める必要があります。

 

心理的安全性を高めるためには、リーダーの振る舞いと、メンバー間での相互理解による信頼関係の構築がとても重要です。

 

この章では、チームの心理的安全性を高めるうえで必要なことを、リーダーとメンバーのそれぞれについて解説しましょう。

リーダーの振る舞い

チームの心理的安全性を確保するには、リーダーの振る舞いが非常に重要です。

 

まず、リーダーは、メンバーにとって「安全」な存在である必要があります。具体的には、メンバーの無知や失敗を受け入れ、人格を否定しない指導を徹底しましょう。

 

また、リーダー自身が無知や間違いを認めたり、失敗を共有したりすることも大切です。

 

上司が自ら弱みをさらけ出すことで、メンバーも弱みを見せやすくなりますし、リーダーに対して親近感が湧き、より信頼関係を築きやすくなります。

 

あるいは、先述のとおり、1on1ミーティングを定期的に行なうことも効果的です。心理的安全性の重要性を発表したGoogleでは、マネージャーとメンバーの1on1が義務付けられています。

 

1on1には、リーダーが一人ひとりのメンバーに時間を割くことで「存在が認められている」「大切にされている」という感情を与えられる効果もあります。

 

なお、1on1は、プライバシーが必ず確保できる場所で行なう必要があります。また、1on1のなかでは、各メンバーの悩みや相談を聞いたり、質問をしたりしていきます。

 

1on1が単なる業務の打ち合わせになってしまった場合、心理的安全性の確保につながりません。注意しましょう。



メンバーが取り組める3つの取り組み

心理的安全性を提唱したエイミー・C・エドモンドソン氏は、メンバー個人にできる取り組みとして以下3つを推奨しています。

 

<仕事を実行の機会ではなく学習の機会ととらえる>

競争や変化が激しい現代社会で企業が生き残っていくには、今の保有スキルだけでなく、成長が必要です。

 

したがって、「仕事=スキルを発揮する場」ととらえるのではなく、「学習の場」であると捉え、お互いの成長を意識ながら日々の業務に取り組むことが大切になります。

 

<人は間違うということを認める>

仕事に対して「失敗が許されない」「ミスは致命的」と思っている人は多いですが、恐怖心がある状態で心理的安全性を高めることはできません。

 

この世に完璧な人間などは存在せず、管理職やマネージャークラスでも間違えることはあります。「間違えるのはあたりまえ」という意識を持ち、自分やメンバーの間違いを認めるようにしましょう。

 

<好奇心を形にし、積極的に質問する>

わからないことを質問するのはあたりまえですが、なかには「質問をしたら無知だと思われる」と思って質問できない人も少なくありません。

 

難度が高い内容であればまだしも、基本的な内容に対する質問であればなおさらでしょう。

 

しかし、積極的に質問をすれば他のメンバーも質問しやすい雰囲気になりますし、疑問が解決されることで思考もすっきりします。

 

自分がどう思われるかよりも、「良いチームをつくる」という意識を持つことが大切です。

まとめ

心理的安全性は、チーム内の他メンバーに対する信頼度を概念化した考え方です。心理的安全性は、チームの生産性やパフォーマンスに大きな影響を与える要素です。

 

心理的安全性が低いと、メンバーには4つの不安、「ほかのメンバーに、無知・無能・邪魔・ネガティブだと思われるかもしれない」という不安が生じます。

 

この不安がチーム内の率直なコミュニケーションを素餓死します。

 

心理的安全性は、エイミー・エドモンドソンが提唱した7つの質問で測定可能です。

  • Q1. チームのなかでミスをすると、たいてい非難される。
  • Q2. チームのメンバーは、課題や難しい問題を指摘し合える。
  • Q3. チームのメンバーは、自分と異なるということを理由に他者を拒絶することがある。
  • Q4. チームに対してリスクのある行動をしても安全である。
  • Q5. チームの他のメンバーに助けを求めることは難しい。
  • Q6. チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない。
  • Q7. チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる。

7つの質問のほかに、心理的安全性が低いときにみられる9つの行動傾向も参考になります。

 

心理的安全性を改善する際には、この記事で紹介した心理的安全性を高める5つの取り組みや心理的安全性を高めるポイントを参考に実施するとよいでしょう。

 

なお、心理的安全性の改善では、スコアが低い項目を改善することも有効ですが、スコアが高い項目をさらに伸ばすことも効果的です。

 

チームのなかで不明点などを質問したり、周囲と異なる意見を述べたりするような“チャレンジングなコミュニケーション”を、無知や無能だと思われる不安なく実行できれば、メンバーの能力が発揮されるとともに、チームの実行力や創造力なども高まりやすくなるでしょう。

 

心理的安全性の確保はリーダーやマネージャー、管理職が中心になって進めることが重要になります。まずは、普段の意識やメンバーに対する振る舞いから見直しを行なっていきましょう。

著者情報

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

東宮 美樹

筑波大学第一学群社会学類を卒業後、ハウス食品株式会社に入社。営業職として勤務した後、HR企業に転職。約3,000人の求職者のカウンセリングを体験。2006年にジェイック入社「研修講師」としてのキャリアをスタート。コーチング研修や「7つの習慣®」研修をはじめ、新人・若手研修から管理職のトレーニングまで幅広い研修に登壇。2014年には前例のない「リピート率100%」を達成。2015年に社員教育事業の事業責任者に就任。

著書、登壇セミナー

・新入社員の特徴と育成ポイント
・ニューノーマルで迎える21卒に備える! 明暗分かれた20卒育成の成功/失敗談~
・コロナ禍で就職を決めた21卒の受け入れ&育成ポイント
・ゆとり世代の特徴と育成ポイント
・新人の特徴と育成のポイント 主体性を持った新人を育てる新時代の学ばせ方
・“新人・若手が活躍する組織”は何が違う?社員のエンゲージメントを高める組織づくり
・エンゲージメント革命 社員の“強み”を組織の“強さ”に繋げるポイント
・延べ1万人以上の新人育成を手掛けたプロ3社の白熱ディスカッション
・新人研修の内製化、何から始める? オンラインでも失敗しないための “5つのポイント”
・どれだけ「働きやすさ」を改善しても若手の離職が止まらない本当の理由 など

関連記事

  • HRドクターについて

    HRドクターについて 採用×教育チャンネル 【採用】と【社員教育】のお役立ち情報と情報を発信します。
  • 運営企業

  • 採用と社員教育のお役立ち資料

  • ジェイックの提供サービス

pagetop