【新人研修の外部委託】内製との組み合わせ、料金相場と選び方、おススメ企業を一覧で紹介

2021/07/08

セミナー講師の女性

中堅中小企業などの場合、研修を実施する社内トレーナー(社員講師・教育担当者)が専任者としていないため、新人研修などは外部のプロに委託することも有効な選択肢です。

記事では、新人研修を外部委託する場合の料金相場や委託先の選び方、また「内製」とどう組み合わせるのかというポイントを解説するとともに、新人研修のおススメ外部委託先10社を紹介します。

<目次>

新人研修の実施形態

新人研修の実施方法は、大きく分けると以下3つの組み合わせになります。

 

  • ① 社内に外部講師を招いて新人研修を行なう
  • ② 社内で社員が講師となった新人研修を行なう
  • ③ 社外の新人研修(公開セミナー)に派遣する

 

HRドクターを運営する株式会社ジェイックの調査では、「外部講師を招いて新人研修を行なっている企業」は、内製や外部派遣と組み合わせている企業も含めると58.8%となり、約6割の企業が新人研修の実施を外部委託しています。

新人研修は外部委託or内製?外部委託と内製を組み合わせるポイント

考えるビジネスマン

新人研修を外部委託するメリット・デメリット(注意点)、内部で企画して社員が実施するメリット・デメリット(注意点)を確認していきましょう。

 

 

外部に委託するメリット

新人研修を外部委託することには、3つのメリットがあります。

 

・プロの品質で研修を実施できる

外部講師は、社会人としてのマインドセットやビジネスマナーの型などを教えるプロであり、コンテンツの品質に加えて、学習効果を高めるための教え方などにも精通しています。

 

・第三者から伝えることによる効果

外部委託の講師は、受講者にとって第三者となることも効果性を高めるポイントです。同じ組織で働く先輩社員や上司が講師になる場合、新人の離職やモチベーションダウンを恐れて厳しいメッセージをしっかり伝えづらい場合があります。

 

逆に、“給与の3倍稼ぐ”や“給与をもらいながら勉強させてもらっている”といった厳しいメッセージを伝える場合も、雇用している側である上司や社長にいわれるよりも、「第三者」からいわれたほうが納得感を持って受け入れやすくなることもあります。

 

・研修準備や実施の手間が省ける

新人研修を外部委託にすれば、テキスト作成や会場準備などを委託先がやってくれるため手間がかかりません。社員が講師として研修を実施する場合、プログラムの企画、内容の準備、実施などに時間を割かれることになりますが、そういった工数も生じなくなります。

 

 

外部に委託するデメリット(注意点)

一方、新人研修の外部委託をする場合、以下3点には注意する必要があります。

 

・費用が発生する

新人研修を内製する場合、実施する社員の工数は取られますが、外部への支払いは発生しません。一方で外部に委託した場合、当然費用の支払いが生じることになります。なお、新人研修の料金相場も次章で紹介します。

 

・社内慣習との調整が必要なケースがある

新人研修の外部委託をする場合、以下のような内容について委託先とすり合わせを行なう必要があります。

 

・  自社特有の用語

・  ビジネスマナーなどに関する業界や自社の慣習、基準

 

上記で挙げた項目などに認識のずれが生じると受講者から研修への信頼が落ちたり、研修内容と現場で実践されていることが異なったりして、研修の効果性が落ちてしまいますので、すり合わせが重要です。

 

・内容を共有してもらう必要がある

新人研修を外部委託する場合には、必ずテキストやプログラムを共有してもらって内容を把握しましょう。新人研修全体の内容や進行との調整、必要なものはOJTの現場に共有などを行なうと、全体の効果性が高められます。

 

 

内製するメリット

自社で新人研修の企画や実施を行なう「内製」には、以下のメリットがあります。

 

・研修費用を抑えることができる

社員が講師を務めれば、外部委託する場合よりも大幅に費用は抑えられます。

 

・講師をする社員のレベルアップに繋がる

新人に「教える」ことは、内容をあらためて理解することに繋がります。また、講師としてわかりやすく伝える、受講者の様子を見ながら進行する、フィードバックするといったスキルはマネジメントなどにも役立ちます。新人研修の講師を務める経験は、社員の成長に繋がります。

 

・社内慣習などを踏まえてアレンジが容易

自社で新人研修を内製すると、経営者の考え、ミッション・ビジョン・バリューに基づく内容、自社の用語や慣習などを研修に盛り込むことが容易になります。

 

 

社内で行なうデメリット

新人研修を社内で内製する場合、以下の点で注意が必要となります。

 

・準備や実施に工数がかかる

新人研修の内製には、会場の予約、講師の育成、テキストの用意などに工数がかかります。また、研修を実施している間は、講師自身の業務ができませんので、現場との人員調整が必要になることもあるでしょう。

 

・外部委託と比べて質が劣る場合もある

社内に研修の専門知識や経験を持った人がいない場合、外部委託の場合と比べて新人研修の質が劣ってしまうこともあります。低品質な研修だった場合、たくさんの工数がかかった割には、学習内容が身に付いてないなどの問題が起こることもあり得ます。

 

 

外部委託と内製は優劣があるものではない

新人研修で外部委託を取り入れるときの理想は、第三者から伝えたほうが効果的な内容(社会人としての心構えやプロ意識など)、汎用的な内容(ビジネスマナーや敬語など)は外部に委託して、ミッションやビジョン、業務スキルなど自社固有の内容は内製で実施する形がおススメです。

 

新人研修に力を入れている企業は一つのやり方に固執することなく、内容に応じて外部委託と内製を使い分けていることが多い傾向にあります。株式会社ジェイックの調査では36.6%の企業が、外部委託と内製を併用しています。

新人研修を外部に委託する場合の料金相場と選び方

料金のイメージ

新人研修を外部にお願いする場合の料金相場、また委託先を選ぶポイントを解説します。

 

 

新人研修を外部委託する際の料金相場

新人研修の料金相場は、公開講座であれば1人あたり3~9万円程度、講師を招く場合で一日あたり10~60万円程度が一般的です。

 

かなり相場に幅がありますが、公開講座の場合、商工会議所などが実施するものが低単価、また、講師を招く場合は経験が浅い個人講師の場合などは割安であることが多いでしょう。

 

多少感覚的になりますが、2日間の公開講座で5万円以上、講師を招く場合で一日30万円以上ぐらいだと品質が安定している傾向があるでしょう。

 

 

新人研修の外部委託を選ぶポイント

外部委託する場合、価格以外に以下のようなポイントで委託先を選ぶことがおススメです。

 

・開催実績

初期研修の品質によって、新人育成のやりやすさは大きく異なってきます。そのため、価格だけでなく品質に目を向けることも大切です。開催実績が多ければ良いというものではありませんが、年間に数百人以上の開催実績があるほうが、改善のPDCAが回っており、品質が期待できるでしょう。

 

・プログラム内容

委託先を選ぶときには、「想定されている受講者が自社の新人レベルと一致しているか」、「研修内容の方向性が自社の希望と一致しているか」の確認も大切です。どのような層の企業や新人が利用しているか、研修で大切にしているコンセプトが何かなどを確認しましょう。

 

・学習効果

ビジネスマナーなどに関して、単に知識を教えるのではなく、「身に付ける」ためにどのような工夫がされているかが大切です。「身に付ける」とは、「知っている」状態ではなく「している」状態にすることです。

 

学習効果を高めるためには、座学ではなく以下のようなアクティブラーニングなどの要素が入っていることは必須です。

 

  • ロールプレイング
  • グループディスカッション
  • ペアワークなどの演習
  • 振り返りとフォローの仕組み

など

 

・社会人としての心構えなど

新人のマインドセットは、初期研修でやらないと効果性が大きく落ちてしまいます。給与をもらって働くプロとしての心構えやリアリティショックに対する意識などができていないと、現場配属後のOJTでトラブルが生じやすくなります。しっかりとマインドセットが組み込まれているカリキュラムがおススメです。

 

・フォローアップの有無

新人研修はインプットする内容が多いため、入社のタイミングですべてを教えきることは難しいです。また、まだ働いたことがないとピンとこない内容(報連相や時間管理、タスク管理など)もあります。そのため、研修の3ヵ月後などにフォローアップがある研修が良いでしょう。

 

・研修プログラムのアップデート

新入社員の価値観や特徴は、数年のスパンで徐々に変わってきます。そのため、研修を実施する講師やプログラムが、新人の変化に応じてアップデートしていることも重要です。

 

・「早く選び始める」ことの重要性

新人研修は同時期に日程が集中しますので、人気の講師やセミナーの予約可能日はどんどん埋まります。特に、外部講師を招く場合には、同じ講師ができる研修日程に限りがあります。

 

実力がある講師の場合、リピートの依頼でスケジュールがほぼ埋まっている可能性も高くなります。そのため、翌年4月の新人研修は夏には選び始め、外部講師を招くのであれば秋まで、公開コースでも年内が申し込みのリミットになると考えたほうが良いと思います。

新人研修の外部委託先 おススメ10選

新人研修の外部委託先には、以下の企業やサービスがおススメです。

 

 

JAIC(HRドクター運営企業)

ジェイックでは、学生から社会人への意識の切り替えとビジネスマナーの習得に重点を置いた「」と、ビジネス書の金字塔「7つの習慣®」をもとにプロのビジネスパーソンとして成果をあげるための主体性や原理原則を身に付ける「」という、対象層に応じた2つのプログラムを提供しています。

 

1名から派遣できる公開コース、自社向けにアレンジして実施できるインハウス研修(講師派遣)、プロ仕様のコンテンツ提供と社員講師を育成する内製化支援まで、多彩な形式で新人研修を提供しています。外部委託を検討する際にはぜひ一度相談してみてください。

 

https://kenshu.jaic-manabi.com/kenshu/#m1

 

 

SMBCコンサルティング

東京・大阪・神戸で20講座以上の新入社員セミナーを実施しています。選択性の高さでも定評があり、リアルタイム受講・ライブ配信の組み合わせや、アーカイブ・オンデマンド方式の録画配信の利用なども可能です。

 

https://www.smbcc-education.jp/newface/

 

 

インソース

講師派遣と公開講座、オンラインで新人研修プログラムを提供しています。配属前やフォロー研修も実施可能で、研修用テキストや研修資料の販売なども行なっています。

 

https://www.insource.co.jp/newcomer/newcomer_top.html

 

 

マイナビ研修サービス

公開型と講師派遣型の新人研修を提供しています。主体性を醸成する3ステップを大切にしており、意識変革やビジネスマナーの習慣化といったプログラムの組み合わせで、適したコースを選択できるようになっています。

https://hrd.mynavi.jp/products/newemployee_training/

 

 

リクルートマネジメントスクール

新入社員8つの基本行動とビジネスマナー実践の研修を行なっています。公開型研修については、1名からでも参加可能。「自発」のスタンスを大切にしており、新人のマインドセットを大切にしたい企業にもおススメの研修内容です。

 

https://www.recruit-ms.co.jp/open-course/freshman/

 

 

パーソル総合研究所

1989年の設立以降、30年にわたって21,000社への研修を行なう実績豊富な企業です。新人向けの研修では、大きく分けて社会人への意識転換とビジネスマナー、チームワーキングのプログラムを提供しています。

 

https://rc.persol-group.co.jp/learning/stratified/

 

 

ラーニングエージェンシー

420時間というかなり長期間の新人研修で、社会人としての心構えやビジネスマナー、成長するための行動などを学べます。今後の行動計画や電話応対、身だしなみなどのワークショップも提供しています。

 

https://www.learningagency.co.jp/seminar/lineup/new/

 

 

 

りそな総合研究所

入社時の初期研修として公開セミナーとオンライン研修、また入社から数ヵ月後に行なうフォローアップ研修を提供しています。

 

https://www.rri.co.jp/seminar/shinnyu.html

 

 

ダイヤモンド社

配属後にすぐに役立つ社会人マインドやマナーを身に付ける研修です。「理解する」と「実践で活用できる」の違いを大切にしており、新入社員の行動変容を促します。

 

https://jinzai.diamond.ne.jp/items/k00HD0006/

 

 

株式会社ネオキャリア

企業のニーズや課題に合ったプランニングができる新人研修です。ビジネスマナーや仕事力を高める意識を学ぶ新人研修コースのほかに、ITや小売業、製造業、建設業といった各業種の特徴を習得できるコースもあります。

 

https://www.neo-career.co.jp/humanresource/newgradservice/training/education/shinnyuusyain-course/

 

 

まとめ

新人研修を外部に委託すると、研修準備や実施の手間が省けるうえに、プロ品質での研修実施、第三者から伝える効果性などが得られます。

 

従って、第三者から伝えたほうが効果的なマインドセットやビジネスマナーなどの汎用的な研修は外部委託して、ミッション・ビジョン・バリューなどに関する研修や、業務スキルに関する研修は内製で実施するという形で組み合わせることがおススメです。

 

HRドクターを運営するジェイックの調査では、36.6%と4割近い企業が外部委託と社内実施を組み合わせて新人研修を行なっています。記事では、外部委託する場合の料金相場や選ぶ際のポイントを紹介しました。おススメの外部委託先も参考に情報収集して、自社に合った外部委託先を見つけてください。

著者情報

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

東宮 美樹

1974年生まれ 鹿児島県種子島出身。1997年筑波大学第一学群社会学類を卒業。新卒でハウス食品株式会社に入社。営業職として勤務した後、HR企業に転職。約3,000人の求職者のカウンセリングを体験。2006年にジェイック入社「研修講師」としてのキャリアをスタート。コーチング研修や「7つの習慣®」研修をはじめ、新人・若手研修から管理職のトレーニングまで幅広い研修に登壇。2014年には前例のない「リピート率100%」を達成。2015年に社員教育事業の事業責任者に就任。専門分野は新人と若手育成、モチベーション・エンゲージメント改善、女性活躍等

【著書、登壇セミナー】
・新入社員の特徴と育成ポイント
・ニューノーマルで迎える21卒に備える! 明暗分かれた20卒育成の成功/失敗談~
・コロナ禍で就職を決めた21卒の受け入れ&育成ポイント
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