幹部育成やリーダー育成が進まない理由とは?
幹部やリーダーが思うように育たない場合は、育成の重要性を再確認すると共に、その重要性に見合ったリソースが投下できているかを見直す必要があるかもしれません。
なぜ幹部育成やリーダー育成が重要なのか?
企業の最終的な戦略や意思決定を担うのは経営者です。とりわけ中堅中小企業、ベンチャー企業の場合には、社長1人の肩に重責がのしかかっている場合も多いでしょう。しかし、成功している社長の周囲には必ず優秀な経営幹部がいます。
統括分野に関して責任をもって運営して、社長の負担を軽減し、社長が重要な意思決定や未来を考える時間を確保できる状態が実現しています。また、経営幹部は専門分野の見地から社長に提言するブレイン的な存在でもあります。
また、戦略や意思決定するだけでは、現実は何も変わりません。名だたるグローバル企業の経営アドバイザーとしても知られるラム・チャラン氏による名著『経営は「実行」』は、多くの経営者が指針とする書籍です。
時価総額6兆円を超えるグローバル企業を築いたファースト・リテイリングの柳井正氏は、ラム・チャラン氏の『徹底のリーダーシップ』日本語訳の解説を行っているほどの心酔者です。その中でも柳井氏は『いい企業と悪い企業でやっていることは、表面上はほとんど一緒です。やるべきことも一緒です。何が違うかといえば、どの程度までやるのか、どの水準を目指すのか、それだけです』と実行の重要性を語っています。
では、「経営における実行を担うのは誰か?」といえば、要は経営幹部でありリーダーです。幹部育成やリーダー育成がうまく進まなければ、企業の意思決定や事業計画が実行されることはなく、企業の成長が困難なことは自明の理です。
意思決定だけではなく、ミッションやバリューを浸透させるうえでも、ロールモデルとなるのは経営幹部やリーダーです。経営幹部やリーダーが、日常でどんな言葉を使ってメンバーに語り掛けているかが、ミッションやバリューの浸透と実践度を左右します。
幹部育成やリーダー育成が進まない理由
重要性の一方で、幹部育成やリーダー育成が進まない理由は、主に2つあります。
1つ目は、幹部育成やリーダー育成に対して、経営上の重要度に見合ったリソースを投下していないということです。一般的な社員教育と違い、幹部やリーダーの育成は単純なスキル教育ではありませんし、社内で教育を実施できる人がいないことが多いでしょう。外部研修を使うにしても、単なる知識のインプットではないからこそ、1人30~100万円と高額な研修がほとんどです。
また、研修は知識や心構えのインプット、内省や振り返りとして有効ですが、本当の育成は仕事上の経験を通じて行われます。「育たない」と嘆く前に、リーダーや幹部を成長させるためのキャリア機会の提供や、時には本人の耳に痛い内容を含めたフィードバック、外部研修への派遣など、経営上の重要度に見合った工数や費用を投資しているか見直してみる必要があるでしょう。
2つ目は、育成期間が長いということです。育成はリーダークラスでも1~3年、幹部や経営チームの後継者であれば3~10年スパンと非常に長くなります。3年後、5年後、10年後の組織図から逆算して人財育成を行えているかも考えるべきところです。






