世のスピードに人材育成が間に合わないのでは…危機感から始まった「DIY HR®」
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社会変化と事業成長に合った人事施策の実行が急務
近藤御社は2022年より「DIY HR®」を土台とした人事施策を実行されています。取り組みに至った背景や流れをお聞かせいただけますか。
加倉井カインズは1989年にホームセンター事業でスタートした企業です。ホームセンター事業が成長した勃興期が第一創業期、SPA(Speciality Store Retailer of Private Label Apparel、製造小売業)に力を入れ始めたのが第二創業期、そして、DXの推進を進めている現在が第三創業期に当たります。
当社は創業当時から「チェーンストア理論(企業の経営活動を本社組織に集中させ、現場は店舗オペレーションに専念し、効率化を図る小売業の考え方)」の原理・原則を大切にし、オペレーション構築や人材育成を続けてきました
今後もチェーンストア理論は大切にしつつも、ビジネスの多様化・働く人材の多様化が進み、さらに、DXによる業務効率化が求められるなかでは、一人ひとりが自律的に考え、判断して行動できることが重要になります。
こうした状況を踏まえて、早急に人材育成や人事制度を変えていかねばならないという危機感が、人事制度の転換に踏み切った背景にあります。
そうして策定したのが、「じぶんらしい働き方、創ろう。」*をキーワードとした「DIY HR®」です。「DIY」と聞くと“日曜大工”のようなイメージがあるかもしれないですが、当社は「DIY」を「課題解決」だと捉えています。
例えば、料理をしたり、紙を折って何かを作ったりするのもすべて「DIY」です。この「DIY HR®」を柱に、人事制度の改革を進めてきました。
*現「くらしのプロフェッショナルになろう。カインズのDIY HR」
激化するSPA・プライベートブランドの競争
近藤課題を捉えて0から1を生み出すことが「DIY」の意味なのですね。事業を取り巻く環境変化の背景には、小売業ならではの業界動向等もあったのでしょうか?
加倉井そうですね。まず店舗数の変遷をお伝えすると、第一創業期は約100店舗、SPAに舵を切った第二創業期は約200店舗、第三創業期の今は239店舗を構えています。創業当時はNB商品を軸に商品を安く仕入れて安く販売することで利益を出すという事業スタイルでした。
しかし、こうした安さを競うやり方には限界があるため、SPAに注力し、プライベートブランドの商品を開発するようになります。この時代は、他のホームセンターが競合でした。
現在はSPAやプライベートブランドが広がりを見せ、家具メーカーや日用品メーカー、ドラッグストアなど、他の小売業・製造小売業のすべてが競合になっています。こうした厳しい事業環境に置かれているからこそ、人材育成に本腰を入れて取り組む必要があるのです。






