ストレス耐性とは?
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「ストレス耐性」とは、生じるストレスに対して、抵抗する能力や適応するスキルを測る指標です。
ストレス耐性が高い人ほど、大きなストレスを受けても乗り切ることができます。逆にストレス耐性が低い場合は、ストレスによるパフォーマンス低下や気分の落ち込みが生じやすいといえます。
なお、ビジネスのなかでストレス耐性という単語は、2つの意味合いが混在して使われています。
ストレスに対する跳ね返したり受け流したりする「レジリエンス」のスキルと対比したり、「適性検査」で計測したりする場合、ストレス耐性は「性格特性」に限定して「ストレスへの感受性や耐久性」という意味合いで使われます。
この場合の「ストレス耐性」は人生の前半で確立された性格特性であり、一般的に「鍛える」ことや「高める」ことはできません。採用時に注目すべきストレス耐性は、性格特性的なストレス耐性です。
一方で、マネジメントなどのなかで使う場合には、ある意味でレジリエンスの要素まで含んでストレス耐性と表現する場合もあります。この場合は、「性格特性」と「ストレスを跳ね返したり受け流したりするスキル」までを含んでおり、後者のスキルは「鍛える」やこと「高める」ことが可能です。
本記事でも、「ストレス耐性を見極める」という章では「性格特性(狭義のストレス耐性)」について、「ストレス耐性を鍛える」という章では「ストレスを跳ね返したり受け流したりするスキル(レジリエンスまで含んだ広義のストレス耐性)」を記載していますので、あらかじめご了承ください。
ストレス耐性が注目される理由
ストレス耐性は昔からある概念ですが、この10年ほど、あらためて注目されている背景には、メンタルヘルス疾患の増加があります。
メンタルヘルス疾患が増加している理由は、IT化や自動化による感情労働や創造的な仕事の増加、求められるスピードの上昇、また世代間ギャップや生まれ育つ環境の変化など、さまざまな要因が考えられます。
ただし、事実として、うつ病などの精神疾患で医療機関にかかっている患者数は、近年大幅に増加しており、2000年前後から仕事に由来する労災の請求件数や認定件数も増えています。また、厚生労働省が発表している「過労死等の労災補償状況」を見ると、請求件数・決定件数・支給決定件数ともに、年々増加傾向にあることがわかります。
メンタルヘルスの発症事例が明らかに増えるなかで、組織構成メンバーの「心の健康」を守ることは、企業にとって重要なテーマとなりつつあります。その一環として、採用時の「ストレス耐性の見極め」、また、既存社員の「ストレス耐性(レジリエンス)の向上」を重視する企業が増加しつつあります。
ストレス耐性を測る6つの要素
ストレス耐性は、さまざまな定義がありますが、一つの考え方として、ストレス耐性は、「感知能力」、「処理能力」、「転換能力」、「回避能力」、「経験値」、「耐久容量」という6つの要素で構成されるという考え方があります。
6つの要素のうち、「感知能力」「耐久容量」は性格特性からくる要素であり、「処理能力」「転換能力」「回避能力」がレジリエンスにつながる“鍛えることができる要素”だといえるでしょう。
なお、一般的に「ストレス耐性は高いほうが望ましい」と思われがちですが、実際にはそうとは限りません。たしかに、処理能力や転換能力など、レジリエンスにもつながる能力は高いことが望ましいですが、すべての要素が高ければ高いほど良いというわけでもありません。
例えば、「ストレス耐性が高くなる」要因の一つに「感知能力が低い」という要素があります。ストレスに対する感知能力の低さは、裏返すと「鈍感さ」でもあります。例えば、ホスピタリティが求められたり、感情労働の要素があったりする仕事において、「鈍感すぎる」人は高いパフォーマンスをすることが難しいでケースもあるでしょう。
したがって、性格特性、特に「感知能力」の要素は、高ければいい(低ければいい)というものではなく、それぞれの仕事に応じた適正なストレス耐性レベルが求められます。採用活動においても、「ストレス耐性は高いほど良い」という考え方をすることは避けたほうがいいでしょう。
ただし、繰り返しになりますが、処理能力や転換能力などの要素は、いわば「レジリエンス」につながるスキルであり、後天的に鍛えることができるものです。それぞれの能力の鍛え方は後ほど詳しく説明します。






