「インサイド・アウト」とは?インサイド・アウトを実践して物事を好転させる3つのポイント

「インサイド・アウト」とは?インサイド・アウトを実践して物事を好転させる3つのポイント

インサイド・アウトとは、スティーブン.R.コヴィー博士の大ベストセラー『7つの習慣』の中で、中核となる考え方として書かれている言葉です。コヴィー博士は、インサイド・アウトの考え方を身に着けることによって、周囲の人間関係が良くなり、人生にも大きなプラスの影響が生まれると言います。

記事では、インサイド・アウトの考え方および、インサイド・アウトを実践するためのポイントを解説します。

<目次>

インサイド・アウトとアウトサイド・イン

先述のように、インサイド・アウトは、「7つの習慣🄬」の中核をなす考え方であり、「7つの習慣🄬」を実践するうえで基本となる考え方です。本章では、まずインサイド・アウト、そしてインサイド・アウトの反対であるアウトサイド・インの考え方を解説します。

 

 

インサイド・アウトとは何か?

『7つの習慣』ではインサイド・アウトを、「自分の外部に原因や責任を求めるのではなく、自分の内面にあるものを変えることで、外にあるものを良くしていくこと」と説明しています。また、コヴィー博士は、インサイド・アウトの考え方を「問題が自分の外にあると考えるならば、その考え方こそが問題である」という表現で示しています。

 

私たちは、物事に何か問題が生じた時、「上手くいかないのは、○○のせいだ!」「〇〇が悪いからだ!」など、上手くいかない原因を環境や他人のせいにしがちです。しかし、大半の場合、原因を他人や環境のせいにしても現状は改善しません。問題の原因が自分にあると考え、自分自身の内面や言動を変えることで、現状を改善することがインサイド・アウトのです。

 

 

インサイド・アウトの逆、アウトサイド・インとは?

インサイド・アウトと反対の考え方になるのが「アウトサイド・イン」です。アウトサイド・インは「あの人が○○してくれないから、自分は上手くいかない」「〇〇さんが変わるべきだ」など、問題の原因を人のせいにしたり、相手が変わったりすることを期待する考え方です。コヴィー博士は、アウトサイド・インの考え方をしている限り、望む結果は手に入らず、往々にして幸福とは言いがたい結果になってしまうと話しています。

 

ある企業の営業チームの事例を通じて、アウトサイド・インを説明しましょう。営業チームは、前期から続く営業成績の低迷により、メンバーのモチベーションが下がっている状況です。チームリーダーはなんとか状況を打開しようと頭を悩ませています。

 

アウトサイド・インで考えたリーダーは、「成果が出ないのは、メンバーのモチベーションが低いせいだ!」と考えました。そして、リーダーは、「どうしてそんなにモチベーションが低いんだ?もっとモチベーションを上げて仕事に取り組もう!」とメンバーに働きかけました。しかし、リーダーの取り組みに反して、メンバーのモチベーションが上向くことも、業績が改善されることもありませんでした。

 

状況が改善しない最も大きな理由は、リーダーが「原因はメンバーにある」と考えていることです。「もっとモチベーションを上げて仕事をしよう!」と声掛けしたことは、一見間違っていないように見えます。しかし、リーダーの声掛けに裏にあるのは「業績が上がらないのは貴方たちのせいだ。貴方たちのモチベーションが低いことが業績の上がらない原因だ」という意識です。メンバーたちは責められていると感じてしまい、ますますモチベーションが落ちてしまうでしょう。

 

事例のリーダーのように、アウトサイド・インで考えてしまう人は多くいますし、私たち自身も時にはアウトサイド・インのように原因を他人や環境のせいにしてしまうことがないでしょうか。

 

 

アウトサイド・インで考える人が多い理由

アウトサイド・インで考える人が多い理由は、「自分が間違っている」「自分が原因で問題が生じている」と思いたくないからです。そのため、何か問題が起こった時に、自分ではなく、相手に原因を求めたり、相手に変わって欲しいと期待したりしてしまうのです。

 

上手くいかない原因を相手に求めることは気が楽になります。しかし、アウトサイド・インで考えている限り、状況は改善しないでしょう。本当に望む結果を手に入れたいのであれば、「自分の言動や内面を何か変えることで、状況を変えられないか」とインサイド・アウトで考えましょう。

インサイド・アウトを実践し、物事を好転させるポイント

人は一人ひとり、自分なりの考えに基づいて行動しています。従って、相手の行動を変えようとアウトサイド・インで考えても、物事は上手くいきません。一方で、自分の内面や言動であれば、自分自身で変えられます。インサイド・アウトは、影響を与えてコントロールできる自分自身に働きかけることで、物事を望む方向に変えるアプローチです。本章では、日々の生活や仕事の中で実践できる「インサイド・アウトを実践するポイント」3つを紹介します。

 

 

「まず自分が変わる」と考える

あまり関係が良くない夫婦がいます。二人は顔を合わせる度に、お互いの欠点や不満を口にします。当然ですが、相手の欠点や不満を言い合っていては、良い関係を築くことはできません。

 

ある時、夫婦の片方が、相手を責めるのを止め、自分の言動を改善することにしました。もう片方は最初のうち、相手の態度が急に変わったことを怪しんだり、何か裏があるのではと疑ったりしていました。しかし、相手が変わろうとする姿を見続けるうちに、やがて「私も変わらなければ!」と思うようになりました。

 

上記の事例のように、まず自分が変わることによって、相手や状況に良い変化を生むことができます。物事を改善したり、人間関係を良くしたりしたい場合、「まず自分が変わる」「自分に出来ることは何か」と考える習慣を付けましょう。

 

「まず自分が変わる」を実践するうえで参考になる主体性の発揮については下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

 

「人のせいにしない」から実践する

『7つの習慣 TEENS』という10代向けに「7つの習慣🄬」を解説した本があります。『7つの習慣 TEENS』では、10代の方にも分かりやすいよう、「インサイド・アウト」の代わりに「人のせいにしない」という表現が使われています。

 

「問題の原因は自分にある」「まず自分が変わる」とインサイド・アウトの考え方を、もう一段かみ砕いて表現したものが「人のせいにしない」です。いきなり「問題の原因は自分にある」「まず自分が変わる」と考えることは難しいかもしれませんが、まず「人のせいにしない」という考え方から実践してみましょう。

 

 

「トリムタブ」になる

石油やガス等を運ぶ大型タンカーのような全長数百メートルもある巨大船舶の進行方向を変えるには、大きな舵が必要です。大型タンカーの舵は、船舶の大きさに比例して10階建てのビルに匹敵する大きなものありますが、この舵を動かすのは、舵の一部に取り付けられている「トリムタブ」という小さな舵です。

 

トリムタブは、船全体と比べてみると、非常に小さなものです。しかし、小さなトリムタブが、水流を引き起こし10階建てのビルに相当するような大きな舵を動かし、そして、大きな舵が全長数百メールの巨大船舶の進行方向を変えるのです。

 

私たちの身の回りの出来事、物事も同じです。自分自身が変化を起こす存在、「トリムタブ」になると決意して、物事を改善するための行動を起こしましょう。小さなトリムタブが大きな船の向きを変えるように、貴方の小さな変化やちょっとした行動が、組織やプロジェクト全体などを動かすかもしれません。

おわりに

記事では、インサイド・アウトとアウトサイド・インの説明、およびインサイド・アウトを実践するためのポイントを解説しました。

インサイド・アウトは「問題の原因は自分にある」「まず自分が変わる」という考え方であり、7つの習慣🄬を実践するうえで基礎的な考え方です。

 

私たちはつい何か問題が生じたり、物事が上手くいかなかったりする時に原因を他人や環境のせいにしてしまいがちです。原因を外に求めるアウトサイド・インの考え方は、気持ちは楽になりますが、物事を好転させる考え方ではありません。問題の原因、物事を好転させる責任と出来ることを自分自身に求め、まず自分から変わるというインサイド・アウトの考え方が、現状を好転する一番の近道になります。

 

インサイド・アウトは一見するとシンプルで簡単なことに見えるかもしれません。しかし、日々生じる様々な問題の中心に自分を置き、主体的に関わり続けるのは決して容易ではありません。「人のせいにしない」やトリムタブの考え方を参考にして、ぜひインサイド・アウトの意識を習慣化していきましょう。

 

組織メンバーがインサイド・アウトで考える組織は、実行力や変化対応に優れた組織です。ぜひ記事を参考に、まず自分自身がインサイド・アウトの実践を、そして、組織メンバーがインサイド・アウトで考える組織づくりに取り組まれてください。

著者情報

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役|HRドクター 編集長

古庄 拓

WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。専門は新卒および中途採用、マーケティング、学習理論

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