KPT法とは?
KPT法とは、効果的な振り返りをするためのフレームワークで、振り返りをする際に大切となる3要素の頭文字をとったものになります。
- Keep(良かったことを続ける)
- Problem(改善する課題を見つける)
- Try(挑戦する)
KPT法を使って、上記3つの要素を意識して自分の経験を振り返ることで、思考が整理できるとともに、次にすべきことも明確になるでしょう。
KPT法とは、効果的な振り返りをするためのフレームワークで、Keep(継続)-Problem(課題)-Try(挑戦)、3つの英単語の頭文字をつなげたものです。
仕事や日常の経験から成長するには、KPT法などの振り返りフレームワークをうまく活用することが有効です。
各メンバーがKPT法を理解して実践できるようになると、日々の振り返りを通じてそれぞれが主体的に成長サイクルを回せるようになっていきます。
本記事では、研修会社としての知見を踏まえて、KPT法の概要と活用メリット、活用シーン例を確認します。
確認したうえで、KPT法の実施手順や成功させるためのポイントを解説しますので、参考になれば幸いです。
古庄 拓
株式会社ジェイック
WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、執行役員・取締役等を歴任後、現在に至る。
KPT法とは、効果的な振り返りをするためのフレームワークで、振り返りをする際に大切となる3要素の頭文字をとったものになります。
KPT法を使って、上記3つの要素を意識して自分の経験を振り返ることで、思考が整理できるとともに、次にすべきことも明確になるでしょう。
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振り返りの際にKPT法を実施すると、以下3つの効果・メリットが生まれます。
KPT法には「Problem(課題を見つける)」という項目があります。
KPT法を使った振り返りを行なうと、自分の経験を踏まえてより良くするための課題を早期に見つけ、課題改善に向けた取り組みを実践しやすくなります。
課題のなかには、放置することで大きなトラブル要因になるものもあります。
近年では、“イノベーション”が注目されていますが、トヨタ式で有名な“改善(KAIZEN)”を積み重ねるアプローチも非常に大切です。
KPT法を使って課題を早期発見することは、チーム・個人の目標達成における確実性を高めることに役立ちます。
たとえば、仕事でなかなか成果が出なかったり、失敗が多かったりするメンバーは最終結果だけを見て、モチベーションや自信を低下させがちです。
KPT法では、振り返りのはじめにまず「Keep」として、経験のなかでうまくいったこと、継続したいことを振り返ります。
仕事でなかなか成果を出せていない人でも、KPT法を使って振り返ることで、自分ができていること、強みなどが見つけられるでしょう。
成果や強みの振り返りで生まれるポジティブな感情(自信・自己効力感)は、課題解決に取り組む原動力になります
チームの振り返り方法をKPT法に統一すると、チームメンバーが共通の振り返りフレームワークを持つことで、以下のような価値が生まれやすくなります。
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KPT法は、個人だけでなくチームの振り返りでも活用可能です。本章では、活用シーンの一部を紹介しましょう。
KPT法のフレームワークを使うと、プロジェクトの進捗を以下のように報告してもらうことも可能です。
組織での進捗報告は、短時間で簡潔に報告内容を共有する必要があります。
報告フォーマットをKPT法に統一すれば、3項目だけの報告内容になり、時間も短縮され、話す側・聞く側の負担も軽減するでしょう。
同じフレームワークを使い続けることで、前回との比較などもしやすくなります。
KPT法は、研修やキャリアカウンセリングで本人の状況を整理し、講師や上司などが把握するうえでも、役立ちます。
たとえば、ITエンジニアの新人育成の場合、以下のような振り返りになるかもしれません。
KPT法を使い上記のような報告をしてもらうと、講師側では、3項目を通じて「理解度が低いところ」「研修に対して感じていること」などを容易に把握できます。
また、受講者の声を通じて、「○○演算の再解説を行なう」「質問しやすい仕組みをつくる」などの対応も実施しやすくなるでしょう。
研修のグループワークでKPT法を使った振り返りを行なうと、メンバー間でProblemへの解決法を教えたり、悩みを共有できたりする利点もあります。
キャリアカウンセリングなどにおいても、KPT法によって本人の状況を教えてもらうことで、フィードバックや支援がしやすくなるでしょう。
日報のテンプレートに、KPT法の3項目を取り入れるのもおすすめです。日報にKPT法の項目を取り入れることで、振り返りの習慣化や継続が可能になります。
なお、効果的な日報の考え方は、下記の記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。
振り返りにKPT法を取り入れるときには、以下の流れで実施していくとよいでしょう。
KPT法に適したフォーマットは、活用シーンや目的によって変わってきます。
たとえば、新人研修中のグループワークでKPT法を使う場合、ホワイトボードに3つの枠をつくり、枠に以下の項目を並べてもよいでしょう。
また、たとえば、営業部門でSFA(営業支援ツール)などを導入済みの場合は、SFAのなかの日報テンプレートをカスタマイズするなども一つの方法です。
3項目さえ網羅すれば、フォーマット自体はどのようなものでも構いません。
ただし、上司やメンバーとの共有や過去の振り返りを検索・閲覧しやすいフォーマットで運用するのがおすすめです。
まず、以下の2つ(KeepとProblem)を書き出します。
グループワークのときなどは、細かいことを気にせず、どんどんホワイトボードなどに書き出していきましょう。
STEP2で書き出したKeepとProblemの理由・原因(なぜそうなるのか?)を、しっかり掘り下げます。
たとえば、Keep:「今朝も10本のテレアポをしてから営業に出かけられた」を掘り下げると、以下のようなポジティブ要素が出てきます。
3つの振り返りを通じて、「最初は面倒だと感じていた仕事でも、実際にやってみると、5日目ぐらいから苦ではなくなること」という学びが得られるかもしれません。
一方でProblem:「製品Aを買ってくださったお客様に不満が生じている」の場合、以下のような原因・理由が見えてくるかもしれません。
3つからはお客様フォローやサポート、高頻度の訪問をする重要性が見えてくるでしょう。
STEP3で書き出した内容から、「では、今後どうすべきか?」を考えます。
たとえば、Problem:「製品Aを買ってくださったお客様に不満が生じている」へのTryは、STEP3までの気付き・学びから、以下のようになるでしょう。
なお、KPT法による「経験⇒振り返り⇒学び⇒次の実践……」のプロセスは、コルブの経験学習モデルと共通するものです。
コルブの学習モデルや振り返りの重要性を詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
KPT法による振り返りの効果性を高めるには、以下のポイントを大切にするとよいでしょう。
まず、成果の振り返り「Keep(良かったことを続ける)」をしっかりと振り返ることが大切です。Keepから始めることで、次のProblem(課題)とも向き合いやすい精神状態や雰囲気になります。
Problemの振り返りが抽象的になると、周囲とも認識のズレが生じますし、何よりTryを検討する精度が上がりません。
上記のProblemを、たとえば以下のように具体的にすると、上司やほかのメンバーも内容を理解できますし、Tryに向けた思考や議論も進みやすくなります。
ファシリテーターとは、ミーティングなどの進行役です。集団の場合は、KPT法による振り返りなどの活動がスムーズに進み、良い効果が出るように舵取りや支援をする人のことになります。
集団でKPT法をやる場合、たとえば、一人のProblem「最近、コロナ禍の影響なのか、成約率が下がっている」に対して、他のメンバーがどんどん反応してしまい、議論が進まなかったり、脱線してしまったりすることがあります。
また、集団でやると、特定の人がしゃべりすぎて、他の人が十分に意見を言えないような状況が生まれてしまうこともあるでしょう。
限られた時間で、Tryまで確実に進めていくためには、いわゆる交通整理役のファシリテーターが有効です。
集団でやる場合、一つのProblemに対してたくさんのTryが出てくるのが一般的です。
そこでたとえば、一つのTry案に対して都度「こうしたら?○○のほうが良いのでは?」と検討をすると、みんなの意見を出し尽くせないまま、振り返り時間が終わってしまいます。
時間不足の問題を防ぐには、ファシリテーターがまず、意見を拡げる拡散(ブレスト)を進行し、ある程度の意見が出尽くしたところで、収束(決定)に向かわせる流れが有効です。
そうすることで、時間内にTry案をまとめやすくなるでしょう。
KPT法は、一度やって終わりではありません。振り返りが習慣化することで、改善思考や経験学習がうまくいくようになります。
メンバーの思考にフレームワークがなじむまで繰り返し実践して習慣化することが大切です。
KPT法とは、振り返りの効果を高めるフレームワークです。KPT法では、以下3項目を通じて自分の経験を振り返ることで、思考を整理し、次にすることを明確にします。
KPT法を活用することで、課題の早期発見、成果や強みの認識、チーム力の向上などができるでしょう。KPT法をうまく活用するには以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
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