研修の“面白さ”とは、エンターテイメント的な面白さだけではありません。
エンターテイメント的な面白さももちろん大切ですが、「自分にとって役に立つ」「気付きや発見にあふれている」といった面白さも作ることがポイントです。
また、自分が主体的に参加することで生じるアクティブラーニング型の面白さも有効です。本章では、新人に「面白い」と感じてもらえる研修の特徴を解説します。
研修で得られる結果やゴールが明確
新人研修では、教える内容が多いからこそ、“何をどう教えるか”の詳細設計にすぐ入ってしまいがちです。
新人の初期研修における目的・ゴールの設定ではまず、「新人研修を終えて、部門配属されたときにどのような状態になっているか?」というゴール設定を行ないます。
そのうえで、設定したゴール内容を踏まえて、各研修やプログラムの詳細ゴールを設定していきます。
たとえば、新人研修の定番であるビジネスマナー研修であれば、ただ知識を教えるだけでなく、以下の状態をゴールとして目指すことが大切でしょう。
- 社会人の身だしなみや服装の「守」と「自社の基準」を理解して、翌日から実践できるようになる
- 電話対応の基本を理解し、配属後のオフィスで電話をとる・かける・取り次いでいる状態になる など
ゴールをきちんと設定すると、知識詰め込み型の研修になりにくくなります。
また、学ぶ側に「それを学ぶことで、どの仕事にどう役立つか?」を共有することで、新人側も集中して話を聴きやすくなるでしょう。
気付きや発見
自分の知らなかった知識や、自分の知らない自分の可能性・スキルを知ることで「なるほどそうか!」「それは知らなかった!」と思える仕かけがあることも必要です。
気付きや発見から刺激を受けることで、「もっと深く知りたい!」「もっとみんなとディスカッションしてみたい!」などの想いが生まれやすくなります。
新たな知識などをどうやって「気付き」や「発見」としてとらえてもらうかに工夫が必要です。
感情の動きをともなう体験
先述の気付きや発見とも関係することですが、研修内で感情が動く体験があると、受講者は研修に面白さを感じやすくなります。
具体的には、ロールプレイングや勝敗や順位のあるミニゲーム、座学などにおいてもクイズなどを通じて感情を動かす仕かけを盛り込むことが有効です。
たとえば、座学で「ある理論」の説明が必要と仮定します。その際に、たとえば冒頭のアイスブレイクで「この理論を導入して、営業部門の売上が驚くほどアップしたんですよ。どのくらい上がったと思いますか?」と質問をして、受講者に考えてもらいます。
そして、何人かに指名をして答えてもらったあとに、「実は、前年比で売上が5倍になったんですよ!」と回答を出し、受講者の感情を動かします。
座学の場合、グループワークなどの実践系と比べて飽きやすい傾向があります。ですが、上記のようにクイズやワークなどを取り入れると、ワクワクした気持ちで話を聞いてもらいやすくなるでしょう。
新人に積極的に参加してもらうには、研修の詳細設計でこうした感情の動きを加えるための仕かけを盛り込むことが有効になります。