ピーターの法則とは?「人は無能になるところまで出世する」
ピーターの法則は、「人は無能になるところまで出世する」という有名な法則です。従って、組織は、組織内の個々人能力開発し続けなければ、組織はいつか無能化し機能しなくなってしまいます。ピーターの法則によって生み出される組織の無能化を「創造的無能」とも呼びます。
提唱した南カリフォルニア大学の教育学博士であるローレンス・J・ピーターの名前を取ってピーターの法則と呼ばれます。
ピーターの法則における3つの要素
ピーターの法則は、以下3つの内容でまとめられます。
一般的には昇進・昇格とは、いまの仕事で成果を上げた結果としてより上位の仕事に就くことを指します。
昇格後の地位というのは、いままでの仕事よりも難易度が高く、また影響力も大きくなります。例えば、「5人のメンバーを見る営業チームリーダー」から、「3チームを束ねる営業課長」へ、そして、「3つの課をまとめる営業部長」へ、そして、「営業・製造・開発などの複数の部門を統括する事業部長」へといった形です。
昇進を重ねて、仕事の難易度が上がっていく中で、「能力の限界」に達してしまい、いつの間にか、「前の仕事では成果を上げられていたが、いまの仕事では成果を上げられない」無能の状態へとなってしまうのです。
能力が限界まで達すると、「次の仕事に昇格するレベルには成果を上げられない」となり、極端にいえば「無能」となるわけです。
欧米の戦略コンサルティングファームなどは「UP or OUT」と「次の地位に上がるか、退職する/解雇されるか」などといいますが、一般的な組織ではそこまでの圧力は働きません。従って、能力の限界を迎えた無能な人物は、いまの地位に滞留することになります。
法則1の通り、いま昇進を続けている優秀な人であっても、必ずどこかで限界点を迎えて無能になるわけで、組織は最終的には、限界点を迎えた無能な人で埋め尽くされてしまうことになります。
ピーターの法則では、限界点に達した無能な人はその地位に滞留して、自己成長しなくなるとされています。一方で、まだ昇進の余地がある、つまり、限界に達していない人は、自己成長を続けながら、成果を上げて、組織の成長や前進に貢献していきます。組織は、この「まだ無能化していない」人たちによって支えられているということです。
出世した人が無能になるプロセスとは?
前提として、多くの組織において出世とは、「いまの仕事で成果を上げた結果」です。しかし、「いまの仕事で成果を上げる力」と「次のポジションで成果を上げる力」は必ずしもイコールではありません。
分かりやすい事例でいえば、「名選手、名監督ならず」というように、プレイヤーとして成果を上げる能力と、監督として戦略を立てたりチームをまとめたり能力は別物なわけです。
それにも関わらず、「次のポジションで成果を上げる力」と「本人の資質」と照らし合わないまま、何らかの成果を上げたことに対する「報酬」として昇格させてしまうことで、無能な人が生じやすくなります。
他にも、降格制度がはっきりしていない組織も注意が必要です。「そのポジションでは成果を上げられなかった」人を、一度降格させたり、異動させることが出来なかったりする組織は、無能な人が滞留して創造的無能が生じやすくなります。






