人類を救ったワクチン
お世話になっております。
HRドクターを運営する株式会社ジェイックにて
取締役 教育事業部長を務めます
東宮美樹と申します。
アメリカの医薬メーカーと
イギリスのオックスフォード大学から
新型コロナウイルス向けワクチンの臨床試験が
最終段階に入ったと発表がありました。
また、アメリカの別の医薬メーカーでも
続々と開発が進んでいるらしく
無事成功して社会に出てくることを
願うばかりです。
少し歴史をさかのぼると
人類で初めて作られたワクチンは
天然痘に対抗するために作られた
ワクチンだそうです。
これは、イギリスの開業医である
エドワード・ジェンナー氏が発表した
予防法を基にしたものなのですが
今回は、ここに関するエピソードを一つ
ご紹介させていただければと思います。
予防法を見つけた当初
「この予防法をいち早く世界に届けるべきだ!」
と考えたジェンナー氏は
その成果をまとめた論文を
英国王立協会の機関誌に投稿しました。
ですが、協会はその論文を不完全なものとして
コメントもつけずに送り返したのだと言います。
しかし、ジェンナー氏は
この予防法の必要性を強く感じていたため
その対応に凹たれることなく
さらに研究を重ねて、1798年に
「牛痘の原因および作用に関する研究」を
今度は自費で出版しました。
更に、ジェンナー氏は
この予防法が世界に広まるよう
特許を出願しなかったため、この論文を介して
ジェンナー氏が開発した予防法は
広く世界に普及しました。
そして、時が経った182年後、
ジェンナー氏が開発したこの予防法を基に
天然痘は根絶されていき、1980年に
WHOが「天然痘根絶」を宣言するにまで至りました。
もし、ジェンナー氏が
当時、協会から論文を送り返されたことに
腹を立て、その後の研究を続けていなければ
今もまだ私たちは天然痘への恐怖に
怯えていたかもしれません。
しかし、ジェンナー氏がそうならなかったのは
「天然痘から人類を救いたい」
という想いがあり
予防ワクチンをひろめて一人でも多くの人を救うことを
自分のミッションとしていたからこそだと思います。
働くうえで、自分の信じたやり方を否定されることは
珍しいことではありません。
ですが、それがミッションに沿っていたり
社会のためになっているのであれば
ジェンナー氏の様に
信じた道をまっすぐ突き進む強さも
時には必要なのかもしれません。
また反対に、意見を受ける立場であれば
社員から出てくる新しいアイデアを
一方的に退けるのではなく、聞き入れる
という姿勢も大事なのかもしれないと
改めて感じさせられました。
今週はここまでとさせていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
来週もよろしくお願いいたします。