エビングハウスの忘却曲線
お世話になっております。
HRドクターを運営する株式会社ジェイックにて
取締役 教育事業部長を務めます
東宮美樹と申します。
今回は「エビングハウスの忘却曲線」について
お話しさせていただければと思います。
これは、ドイツの心理学者、
ヘルマン・エビングハウス氏が発見した
記憶保持率(どれだけ覚えていられるか)と、
時間の関係を解き明かしたものです。
この研究によると、まったく意味も繋がりもない
初めて知る音節を記憶した後
時間経過とともにどれだけ覚えていられるかを
調査したところ、
20分後には 58%
1時間後には 44%
1日経つと 33%
しか覚えていない、という
実験結果が出たそうです。
1日経ったら、約7割は忘れてしまう
というのは驚きですよね。
ですが、これはあくまで
「無意味な音節」を記憶した場合の話です。
意味のある言葉や、前後の文脈がついていれば
この通りの結果にはなりません。
そのため、このような性質を利用して
社員の学びをより定着させるために
以下のようなことを押さえておくと
よいかもしれません。
まず上述した通り、その情報が
相手にとって意味のあるものであると
意味づけをしてあげたり
その前後のつながりを意識して伝えてあげると
相手は記憶をしやすくなります。
なので例えば、
「今度行う研修は、〇〇さんに
△△という風になってもらうために
ぜひ学んでほしい内容なんだ。
だから、今行っている仕事と
照らし合わせながら受けてほしい」
という風に、さらに期待などと併せて伝えるだけで
受講者の取り組み姿勢や
記憶のしやすさは変わります。
また、継続した学習機会を設けるのも
大事な環境づくりです。
一度で吸収できる情報量には
限りがあるので
継続して学習・復習できるよう
学びの機会を止めないというのも
上司・人事としては大事な役割の一つと
いえるかもしれません。
新型コロナの影響で
大人数で集合しての研修実施なども
難しくなってきているかもしれませんが
今や、オンラインを使った
研修や学びの機会など
このコロナの影響で
様々なサービスが増えています。
そういったものを活用して
ぜひ継続した学習機会を
設けてあげられることを
お勧めいたします。
今週はここまでとさせていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
来週もよろしくお願いいたします。