システム思考(システムシンキング)とは?
システム思考とは、お互いに影響しあう要素や構造を一つの「システム」として捉えて、それぞれの要素が与える影響や作用を一つの「図」に落とし込むことで、全体像を把握して、課題解決や施策を検討するための手法です。
要素や構造、システムといわれると少し分かりづらいかもしれませんが、現実の世界で「1つの物事が変化すると、他の物事に影響を与える」ということは非常にイメージできるかと思います。
例えば、「上司の機嫌が悪いと、部下は上司の顔色を気にするようになり、結果として動きが遅くなる。すると、パフォーマンスが落ちて、ますます上司の機嫌が悪くなる」という一種の悪循環があります。これも一つの「システム」です。
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「1つの物事が、他の物事に影響を与える」というのは上記のようなイメージです。加えて、「1つの物事が変化すると」という部分にフォーカスして、違う事例を紹介しましょう。
ニューヨーク市は、1980年代、アメリカでも有数の犯罪多発都市でした。1994年に検事出身のルドルフ・ジュリアーニ氏が治安回復を公約に市長に当選して行なったのが、「街を綺麗にする」という施策です。
壁の落書きや万引き、違法駐車、未成年者の喫煙等を徹底的に取り締まりました。結果として、就任から5年間で犯罪件数は、殺人が約70%減少、強盗が50%減少し、治安が回復します。ダウンタウンも活気を取り戻し、住民や観光客も戻ってきました。ジュリアーニ市長の施策は「ブロークン・ウィンドウ理論」の実践として非常に有名です。
事例をシステム思考で説明すると、以下のようになります。
<施策が実施されるまでのニューヨーク>
軽犯罪の放置(増加) → モラルの低下 → 住民や観光客の減少 → 街のスラム化、重犯罪の増加
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<施策が実施された後のニューヨーク>
軽犯罪の徹底的な取り締まり(減少)→ モラルの向上 → 住民や観光客の増加 → 重犯罪の減少
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日本には「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺がありますが、これも一種のシステム思考を表したものといえるでしょう。このように現実世界の物事はお互いが繋がりあって、影響を与えあいます。そのため、狭い視野だけで考えていると、「1つの施策が他のところに予期せぬ悪影響を与えてしまい、結果的にうまくいかない」といったことも起こります。
物事の全体像を俯瞰で捉え、全体に及ぼす影響等を考えながら最適な施策を打つためのツールがシステム思考なのです。






