
社員教育の年度計画や体系を考えるときには、以下のポイントに注意すると良いでしょう。
社員教育の効果は単発では上がらない
社員教育をするうえで注意したいのは、場あたり的な単発の研修をしていても高い効果は期待できないことです。例えば、リーダーや幹部候補の人材育成には、最低1年の長い時間がかかるのが一般的です。
したがって、「次世代リーダーを育成したい」という目的で社員教育の計画を作る場合、単発の研修で必要なスキルやテクニックを教えても問題解決になりません。また、リーダーに欠かせない人間性や人格などは、習得までにある程度の時間がかかります。
テーマにもよりますが、社員教育の計画は1年~3年ぐらいの時間軸を持って、継続性のある内容で考えることが大切です。もちろんベースとなる教育計画があったうえで、状況に応じて必要となる研修を単発で実施することは必要です。
タイミングによる研修整備をしっかり行なう
昇進によって「新たな地位で求められるスキル」と「いま持っているスキル」に乖離が生じた場合、生産性の阻害や戦力化の遅れが生じます。したがって、教育体系を考える上では、ベースとして「タイミングによる研修」をきちんと整備することが大切です。
特に、新人受け入れ(本人と指導側の両方)、新任管理職、新任幹部といった大きな変化タイミングの研修はきちんと実施することが重要です。新たなポジションに必要な考え方やスキルを体系的に教えることで、新たなポジションで速やかに成果をあげやすくなるでしょう。
自社の現状に合ったポイントの洗い出しをする
社員教育の内容は、組織の生産性を高め、目標達成・ミッション・ビジョンの実現をするためのものです。したがって、実施する研修は、自社の事業や仕事特性、現状の課題に即したものにすることが大切です。
そのため、研修の実施計画を作るときには、現状を踏まえて、組織成長に向けたボトルネックやテコが働きそうなポイントを洗い出しながら考えていくことが大切です。洗い出した項目のなかで、社員教育による「人の成長」や「人の関係性」で解消しそうなテーマを見極め、優先順位をつけましょう。
何となく「育成しないといけない」「ここが弱い気がする」といった感覚で研修内容を決めてしまうと効果性があがりません。厳密に効果検証することは難しいですが、「事業上のどの数値を動かすために社員教育をやるのか?」ぐらいの意識を持って計画を考えるとよいでしょう。
個別の教育目的や目標を明確にする
社員教育の効果を高めるには、個別の教育目的や目標、ゴールを明確にすることが重要です。
教育効果を定量的に計測することは非常に難しいものがありますが、定性的にでも「どうなれば成功なのか?」「終わったときにどうなっていれば良いのか」を言語化することは、プログラム設計や振り返りをするうえで非常に有効です。
個別の教育プログラムを選定する
実施する研修プログラムの選定や実施タイミングは、研修のゴールを明確にしたうえで決めていきます。
研修プログラムには、社内研修、外部研修、また、対面かオンラインかなどのさまざまな選択肢があります。豊富な選択肢のなかで自社のゴールを実現できるものを選んでいきましょう。
研修効果を高めるうえで重要なのは、「学び⇒実践⇒振り返り」のサイクルを回していくことです。「学び⇒実践⇒振り返り」は、
- 体系的に知識や考え方を学ぶ
- 学んだだけで終わらせず、現場で実践する
- 実践した結果を振り返って次につながる
というサイクルです。
外部研修の選定や、自社研修を設計する際には、「学び⇒実践⇒振り返り」のサイクルを回せる実践型プログラム・継続学習のプログラムにすることが効果性UPに繋がります。
効果測定の実施
社員教育は実施して終わりではありません。業務時間と費用をかけて社員教育を実施するわけですから、実施後に効果検証を行ない、PDCAを回して教育内容をブラッシュアップして改善を図っていくことが大切になります。
社員教育の効果は定量的に測定することは難しい部分がありますが、以下のような測定方法を活用しながら検証を進めるのがおススメです。
- 満足度アンケート
- 理解度テスト
- 実践内容や結果の発表
- 研修3ヵ月後のフォロー研修 など