全国紙5紙、元旦の社説では何が書かれていたのか【人を残すvol.61】

2021/01/20

経営者向けメールマガジン「人を残す」fromJAIC

全国紙5紙、元旦の社説では何が書かれていたのか

皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

再度、11都府県に緊急事態宣言が発出されました。

昨日時点で、Googleが予測している日本全体の新規陽性者数では

1月25日をピークに減少するのですが、2月3日を底にまた増加する

見込みとなっています。

今後は、感染の拡大と縮小にあわせて、行動の自粛と活発化が起こり

それにより、また、感染の拡大と縮小することを繰り返すと思われます。

ビジネスでも、家庭でも、今年1年間は新型コロナに付き合うつもりで

検討・準備しておいた方が良いかもしれません。

私個人としては、2022年末まで感染が残ると想定して、物事を思考しています。

 

さて、今回は、元旦の新聞各紙の社説を引用してご紹介いたします。

昨年後半に、ビジネスで大変お世話になっている方から、元旦の社説は

各新聞社とも力をいれて書いているので、比較すると面白いよ!と

アドバイスをいただきました。

そこで、普段とっている日経新聞に加えて、読売・朝日・毎日・産経の各紙を、

元旦にコンビニで購入しました。

各紙の社説の骨子をご紹介します。

タイトル「2021年を再起動の年にしよう」

日経新聞 2021年1月1日 朝刊 12版 2面

多くの問題は21世紀初頭の世界の構造変化に伴い生じたもので、コロナ禍で弱点として

あぶりだされた。

2021年の最優先課題は、コロナ感染封じ込めであるが、同時にコロナ禍で表面化した

問題の解決に向け行動をおこす再起動が必要だ。

なかでも、「経済」「民主主義」「国際協調」の3つに重点をおきたい。

「経済」

コロナ禍の経済への影響は、業種や地域、雇用形態などでばらつきが多く、

格差を生じやすい特徴がある。政府は一律のばらまきではなく、真に困っている人に支援が

届くよう目配りをしてほしい。

「民主主義」

日米欧など民主主義国家が、格差など社会問題や国民の不満を民主主義的な手法で解決し、

自由で開かれた民間主導の資本主義を磨きなおすことが急務である。

「国際協調」

米欧など価値観を共有する国々とともに国際協調の立て直しに積極的に関わるべきだ。

 

タイトル「平和で活力ある社会を築きたい」

読売新聞 2021年1月1日 朝刊 13版 3面

なすべき改革を断行し、苦難を乗り越えて、平和で健康な、そして活力ある社会を

築き直す好機としなければならない。

何より、まずは、コロナ禍の収束に全力をあげるべきである。

コロナ禍は日本の問題だけではない。国際社会全体が協力し合わなければ、

この困難は乗り切れない。

経済を再生するにも、安定した国際協調体制がないとおぼつかないが、米中関係の

険悪化によって、世界は緊張を高めている。

コロナ禍の混乱と国際秩序の動揺、協調と競争。4つの要素が絡み合いながら

同時進行する、複雑な時代である。何を変え、何を守り抜くか。物事を見極める

英知と実行する勇気が、いま問われている。

日本は、まずバイデン米新政権との間で日米同盟強化を急ぐとともに、国際社会に

積極参加して、発言権を確保すべきだ。

新しい多国間協調の枠組み形成に向けて先導役を果たすのが、日本の役割ではないか。

そのためにも、大事なのは国力である。基盤をなすのは経済力だ。

経済発展の原動力となる技術は、国力の重要な要素だ。

技術も人間の営みである。人間力こそ国力の礎であることを思い起こしたい。

政治の安定も、国力の大事な要素である。

公共機関などの信頼度調査で、日本の国会は23%と最下位だった。

与野党の指導者はそのことを肝に銘じて行動してほしい。国民も、また、政治に

対してしっかりした意見を持たねばならない。

今年は選挙の年でもある。

 

タイトル「文明への問いの波頭に立つ」

朝日新聞 2021年1月1日 朝刊 13版S 11面

長崎原爆資料館の入り口に、「長崎からのメッセージ」が昨年4月10日に掲げられた。

このメッセージでは、核兵器、環境問題、新型コロナという「世界規模の問題」を

3つ揚げ、それらに「立ち向かうときに必要なこと その根っこは、同じだと思います」

と語りかける。

すなわち、「自分が当事者だと自覚すること。人を思いやること。結末を想像すること。

そして行動に移すこと」。

コロナ禍という非常時は、以前からあった数々の問題を大写しにした。

生態系への野放図な介入しかり、都市への人口密集しかり、である。

効率化の行き着くところで、社会の余力がそぎ落され、医療崩壊につながった地域がある。

テレワークが広がり、デジタル化が加速する見通しの一方で、対面労働に携わる人々

との格差が論点となる。

これらの課題にどう答えを出すか。感染の抑え込みに加え人類社会が課された荷は重い。

コロナ禍で傷んだ経済の再生を、脱炭素や生態系の保全といった気候変動への取り組みと

連動させようという機運が生じている。

日本政府も世界的な潮流に押され、「発想の転換」(菅総理)に踏み切った。

今月22日に核兵器禁止条約が発効する。米ロはじめ核保有国と「核の傘」の下にある

日本などは、この条約に背を向ける。世界はなお、偶発的な核惨事が発生する危険と

隣り合わせである。こんなことをいつまでも続けていいのか。

様々な領域で若い世代が声を上げていることは心強い。未来社会の当事者たちが、

このままで人類は持続可能なのかという問いの波頭に立っている。

 

タイトル「再生の可能性にかける時」

毎日新聞 2021年1月1日 朝刊 13版 2面

厄介な危機感が膨らんでいる。私たちの民主政治がコロナへの対応能力に

欠けているのではないかという懸念だ。

先進国では中間層以下の所得が伸び悩み、寛容さが失われて格差と分断が拡大した。

08年の世界金融危機以降、反グローバル主義とナショナリズムがうねりを増し

ポピュリスト政治家が幅を利かせた。

日本の社会の基本的な数値はよくない。

非正規労働者は1990年代以降大きく増え、雇用者に占める割合は4割に迫る。

コロナ禍で、雇用の調整弁としてしわ寄せを受けているのも非正規層だ。

東京と地方の差も開いている。

男女格差は解決されず、女性政治家の割合は世界的にも低いままだ。

国民に対し、政治は対話の努力をしたのだろうか。

感染拡大の中、菅総理の官邸での記者会見は3回だけ。

先の国会で目立った「答弁を控える」の言葉も信頼を構築する土壌を

自ら破壊することに等しい。

民主政治に再生の芽がないわけではない。

日本では、コロナ禍の自粛期間中、ネットや新聞、テレビを見て、この国の政治について

国民が気づきを持つようになった。

今年は衆院選が10月までにある。

民主政治は間違える。けれども、自分たちで修正できるのも民主政治のメリットだ。

手間はかかっても、その難しさを乗り越えていく1年にしたい。

 

タイトル「中国共産党をもう助けるな」

産経新聞 2021年1月1日 朝刊 13版 1面

平成元年6月4日に起きた天安門事件。事件当日に外務省は、西側諸国が共同して

制裁措置をとることに反対する文書を作成していた。

「中国を孤立化させてはいけない」を大義名分に、いちはやく経済協力を再開したのも

日本だった。

日本は戦時中も中国共産党を救っている。

日本軍が昭和12年に国民党軍と全面戦争に突入し、蒋介石が国共合作に

踏み切らざるを得なかったから。敗走に次ぐ敗走で2万5千人まで減っていた共産党軍は、

8年後の終戦時には120万人にまで膨れ上がり、後の国共内戦に打ち勝ったのである。

つまり、戦時中は軍部が、戦後は外務省が「中国共産党を助けた」のである。

いま再び、中国は西側諸国の「反中同盟」を切り崩そうと日本を懐柔しようとしている。

手始めが、習近平国家主席の国賓来日実現だ。

日本は、瀕死の中国共産党を2度助けた。3度目は絶対にあってはならない。

 

それぞれの一番の主訴のテーマを整理すると、

日経;経済・民主主義・国際協調

読売;国力

朝日;核・環境・コロナ

毎日;衆院選

産経;中国共産党

各紙、記事のスタートは、コロナから始まっていますが、主に訴えていることは

異なります。

 

皆様のご参考になれば幸いです。

 

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役

知見寺 直樹

大手コンサルティング会社を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海支店立ち上げも経験し、現在は本社HRおよび事業開発を担当する。

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