キャリア自律が注目される背景
キャリア自律とは何か?
米国キャリア・アクション・センター(Career Action Center:CAC)の定義
- ⇒めまぐるしく変化する環境の中で、
- 自らのキャリア構築と継続的学習に積極的に取り組む生涯にわたるコミットメント
キャリア自律は、特定の分野でスキルを高めていくことを目指すものではなく、環境変化を前提とする中で、自分自身のキャリアビジョンをしっかりと持ち、長期的な視点から自分のキャリアを構築する考え方を指します。
キャリア自律は、働く個人ひとり一人のものですが、次に紹介するような背景から、企業が従業員のキャリア自律を支援する動きが広がっています。
キャリア自律の支援を進める企業が増える背景
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①終身雇用の崩壊
2019年10月13日に、トヨタ自動車の豊田章男社長(当時)が「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と述べて話題になりましたが、企業が終身雇用を保証できない時代になっています。
一方で、とくにミドルシニア層は終身雇用を前提としていた時代に採用されています。
会社が終身雇用を保証できなくなり、キャリアにも自己責任が求められている流れの中で、若手のキャリア自律を促進することはもちろん、入社時と現在でキャリアを取り巻く環境が大きく変わったミドルシニア人材のキャリア自律を促していく必要があります。
②価値観の多様化と大転職時代
「スカウトサービスに登録してみる」「人材紹介会社でオンライン面談してみる」といった転職活動のきっかけが極めて身近になった中で、新卒や若手が持つキャリアの悩みを解消して、モチベーション高く自社で働いてもらいたいというニーズも増えています。
Z世代と呼ばれる現在の新人や若手は、組織への帰属意識は従来ほど高くなく、「新卒の入社時点から転職を考えている」とも言われます。
そして、成長意欲と情報感度の高い優秀層ほど、転職という選択肢は身近です。
だからこそ、若手、とくに優秀層の離職防止とエンゲージメント向上を図るために、キャリア自律の支援を通じて「社内でのキャリア展望を描き、実現機会を提供する」ことが不可欠になっています。
③自走する現場の創造
国内市場が成熟し、人口減少に向かう中で、企業には新たな顧客価値、そして、感情を動かすような顧客体験の創造が求められています。
現場におけるイノベーション、個々人の内発的動機づけが企業の業績に大きなインパクトを与える時代になっています。
必要となるのは、決められたオペレーション、上司の指示を粛々と実行する人材ではなく、組織のミッションやバリューを理解して、顧客に寄り添って、自ら考える人材であり、「個の力」を最大化するための人事戦略です。
個人が「やらされ感」で仕事を実行するのではなく、「仕事への目的意識」「自分の人生、キャリアにおける意味づけ」「個人のミッション・パーパス」を持ち、強い内発的動機を持った個人を生み出すためのキャリア自律支援が企業の競争力を高めることにつながります。
キャリア自律の取り組み状況
調査によると、既にキャリア自律の取組みを実施または検討している企業は、83.2%。実施している・実施する予定がある・実施に向けて検討している企業を合わせると8割を超える結果となりました。
キャリア自律の支援施策の重視度
キャリア自律の取り組みを重視している1,000名以上の大手企業は、71.0%。とても重視している・やや重視していると回答をされた企業を合わせて7割を超えています。








