『7つの習慣』における時間管理のマトリクスと4つの領域
『7つの習慣』、第3の習慣では私たちの日常を「緊急か/緊急でないか」「重要か/重要でないか」という2つの軸を組み合わせた4つの領域に分類します。これが「時間管理のマトリクス」と呼ばれるものです。
日々の活動を4つの領域に当てはめて考えることで、私たちは、タスクに適切な優先順位を付けて成果を上げ続けることができるようになります。
以下の図は、時間管理のマトリクスの4つの領域を表したものです。本章では、4つの領域それぞれの意味を解説します。
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第1領域(緊急かつ重要な「必須の領域」)
図の左上、第1領域に入るのは、最優先で取り組む必要のある事柄です。例えば、「仕事で発生したクレームの対応」や「怪我や病気で病院に行く」といった重要かつ緊急性が高い活動です。仕事でいえば「明日が納期の提案書作成」や「重要顧客との商談」などが第1領域に入るでしょう。
第1領域の活動を実施しないと、状況が悪化したりトラブルが起こったりするでしょう。前述したような活動をやらないとどうなるかを想像すれば、実施しないリスクの高さは想像できるでしょう。短期的なトラブルだけではなく、周囲の人にも悪影響を及ぼしたり、人間関係を壊したりすることにも繋がりますので、殆どの人は第1領域を最優先で取り組みましょう。
第2領域(緊急ではないが重要な「効果性の領域」)
図の右上、第2領域は、例えば、「健康のための運動」や「家族と過ごす時間」「将来のキャリアを考える」といった将来の成長や豊かな人生を送る上で重要となる活動です。ビジネスでいうと「新規顧客の開拓」や「人材育成」、「新商品・新規事業の企画・開発」など、今すぐの売上につながるわけではないけれど、会社の将来には欠かせない取り組みが相当するでしょう。
第2領域の特徴は、緊急ではない、ことです。従って、いま取り組まなくても目に見えて悪化したり短期的に問題が生じたりするわけではありません。例えば、ジョギングをせず運動しなかったとしても影響が出るのは数年後かもしれません。同様に、人材育成しなくても明日困ることはないでしょう。従って、多くの人は「第2領域の活動は大事だ」と認識していながらもつい後回しにしがちです。
第3領域(緊急だが重要ではない「錯覚の領域」)
図の左下、第3領域は、「くだらないメールやSNSの返信」、「電話の対応」、「無意味な会議や人付き合い」といった、重要ではありませんが、日時が決まっていたり、相手が待っていたりするような活動です。第3領域の活動を「さして重要でない」と認識している人は多いのですが、「緊急性」が高いためつい優先して実施してしまいがちです。
例えば、「無駄と感じているのに継続される定例会議のように、相手がいたり日時が決まっていたりするために緊急性が上がり、つい習慣や惰性で継続してしまうのが第3領域の特徴です。
第3領域の活動は、急を要する割に成果に対する影響はごくわずかです。従って、第3領域の活動に時間を使っていると、日々忙しいわりに成果が上がらない。成果が上がらない一方でタスクに追われてストレスがたまるという状況になりがちです。
第4領域(緊急でも重要でもない「浪費・過剰の領域」)
図の右下、第4領域には、「噂話や無駄話」、「見せかけの仕事」、「単なる遊び」など、重要でも緊急でもなく、習慣でつい時間を費やしてしまう活動が入ります。第1領域が”取り組まないと状況が悪化してしまう”活動であるのに対し、第4領域は”行うことで現状を悪化させてしまう”活動であるといえます。
なお、無駄な領域というと、誤解されやすいのですが、必ずしも遊びや息抜きが不要というわけではありません。集中力を維持するための息抜きや気分転換、プライベートの趣味や休息も私たちにとって大切な時間です。これらは第4領域ではなく、むしろ第2領域に入る事柄と考えることもできます。
一方で、過度な休憩やストレスから逃避してダラダラ遊んでしまう、やるべきことから逃げるための雑談などは第4領域に入ります。HRドクターを運営する株式会社ジェイックは『7つの習慣』に基づく研修プログラムを企業向けに提供しています。
数年前に、とある顧客で『7つの習慣』研修を実施した時のことです。受講生の一人が、「私にとって、タバコ休憩の1本目は第2領域ですが、2本目のタバコは第4領域です」と話していました。これは第2領域と第4領域の違いと見事に言い表すエピソードといえるかも知れません。






