
自社の現状把握と並行して、エンゲージメント向上のためのアクションを行なっていきましょう。エンゲージメント向上に結びつく施策をいくつかご紹介します。自社の課題に合わせてぜひ取り入れてみてください。
ミッション・ビジョン・バリューの浸透
エンゲージメントを向上させるうえで、ミッション・ビジョン・バリュー/経営理念・行動規範の浸透は不可欠です。ミッション・ビジョン・バリューは、「自分がなぜこの組織で働くのか?」に対する精神面での答えであり、自分の仕事に「意味」をもたらすものです。
しかし、どんなに素晴らしいミッション・ビジョン・バリューを作っていても、社員に浸透していなければ意味がありません。
ミッション・ビジョン・バリューは事業内容、採用や意思決定に反映されているでしょうか。社員が日常的にミッション・ビジョン・バリューに触れる機会はどれだけあるでしょうか。浸透状況が不十分であれば、手を打ち続けましょう。
仕事をデザインする余地
「仕事に創意工夫を加える余地がある」ことが社員のエンゲージメントを高め、主体的な行動を引き出します。これは自己決定権やジョブクラフティングと呼ばれます。
言われたことをそのままこなすだけでなく、上司や顧客と交渉・調整することで、仕事のやり方はいくらでも変えられるでしょう。「自分で自分の仕事をデザインする」というマインドを社員に持ってもらいましょう。
マネジメントにおいても、メンバーにチャレンジする機会を与えたり、仕事を任せるようにしたり、メンバーへの提案の機会を作る等、「仕事をデザインする」余地を積極的に作っていきましょう。
良好な人間関係とコミュニケーションの活性化
上司や同僚との良好なコミュニケーション(人間関係)は、エンゲージメントを育てる土台になります。ランチや飲み会、レクリエーションの実施で、心理的な距離が近づけると効果的です。ポイントは「相互理解」です。
職場の上下関係をそのまま持ち込んだようなランチや飲み会を行なっても、エンゲージメントは高まりません。メンバー一人ひとりを“一人の人間”として、敬意を払ったうえで、お互いを知りあうことが良好な人間関係に繋がります。
また、組織内で感謝が飛び交う組織は、人間関係が良好になります。昔は紙で、最近ではオンライン上で、thanksカードを送りあう文化は素晴らしいものです。
働きやすい環境の構築
職場環境の改革も、エンゲージメント向上に有効です。働きやすい職場には、リラックスできる、仕事に簡単に集中できる、同僚と交流しやすい、プライバシーに配慮されているといった特徴があります。
フリーアドレスや集中ブース、コラボレーションスペース、リフレッシュスペース等を導入しても良いでしょう。また、サテライトオフィスの活用やリモートワーク、時短勤務等の多様な働き方を受け入れることも大切です。
福利厚生の充実
エンゲージメント向上においては、福利厚生も重要です。福利厚生の充実は、単なる待遇の改善だけではなく、社員の生活、人生、キャリアを尊重しているというメッセージにもなります。
物理的な手当等だけでなく、ピアボーナス制度や特別休暇制度、業務支援、スキルアップ支援等なども福利厚生の一つです。「社員により良く働いてもらう」、「働くうえでの不便を解消する」、「社員の成長を支援する」といった視点で考えると、企業独自のユニークな福利厚生が生まれるかもしれません。
インナーブランディングの実施
ここまでに挙げてきた施策を、しっかりと社内に発信・拡散させていくことも大切です。適切な自社認識を社内に広める取り組みをインナーブランディングと呼びます。
自分たちが仕事を通じて社会や顧客に貢献しているという感覚、自分たちが目指している崇高な理想、真剣に想いを持って働く同僚、マネジメントメンバーや同僚の人間的な側面、福利厚生の制度や活用事例等を、社内報等を通じて発信していきましょう。
エンゲージメント調査の定期的な測定
エンゲージメントを向上させ、それを維持していくためには「どの施策がエンゲージメント向上に効果的だったのか」「現在、組織のどこに課題があるのか」を常に把握し続けることが大切です。
身体の健康を保つうえでは、「定期的な運動」や「健康的な食事」が大切ですが、併せて、「体重測定」や「定期的な健康診断」が重要です。行なった施策の効果・結果を定量的に図るのが、社員のエンゲージメント調査です。
従って、エンゲージメント調査は1回やって終わりではなく、定期的に実施することが重要です。