マタハラには、いくつかのタイプに分類することができます。NPO法人である「マタハラNet」によれば、マタニティハラスメントは以下の4つに分けられると言われています。
①昭和の価値観押しつけ型
これは「男性は外で働き、女性は家庭を守る」という、昭和の価値観を引きずっているタイプのマタハラです。
多くは自分も父親が外で働き、母親は専業主婦という家庭で育ち、さらに現在も妻が専業主婦という家庭を築いているため、それ以外の家庭モデルを想定することができません。
そのため、「女性は子育てという仕事がある」「妊娠した妻を働かせるのは夫の甲斐性がないから」といった発言につながります。
さらにこの「昭和の価値観押しつけ型」のマタハラには2つの種類があります。
ひとつは、相手に対して嫌がらせをしてやろうと考えているタイプ。これは妊娠した女性が産休・育休を取得することで人員が不足する、または会社の不利益になると考えている人です。
このタイプは、妊娠した女性が職場にいることがマイナスになると考えているため、積極的に女性を職場から追い出そうとします。
もうひとつが「無自覚タイプ」。こちらのタイプは、本人としてはマタハラをしているという自覚はありません。
「女性は家庭を守るべき」という発言も、嫌がらせをしている意識はなく、理想を語っているだけという認識です。
さらに女性に退職を進めるのも、女性のため、子どものためという親切心からの発言だと考えています。
いじめ型
妊娠した女性の場合、長時間労働や職種によっては立ち仕事・力仕事が困難になります。
本来であれば、会社はその不足した労働力を補うため、人員を補充するなどのフォローが必要になりますが、多くの職場ではそれは実現していません。
そうなると、周囲は妊娠した女性の分も仕事が増えることになります。その怒りが、会社の体制ではなく、妊娠した女性に向かってしまうのが「いじめ型」です。
これは妊娠した女性に対して嫌味を言う、物理的な嫌がらせを行うといった形で表れます。男性ではなく、女性から行われることが多いというのもこのタイプの特徴です。
③パワハラ型
妊娠した女性に対して、より露骨な嫌がらせを行うのがパワハラ型です。
このタイプの場合、産休や育休の取得を認めない、時短勤務や欠勤を許さない、長時間労働を強要するといったことが特徴です。さらに体調不良の健康診断などを許さないという特徴もあります。
④追い出し型
妊娠した女性を職場から追い出そうとするのが「追い出し型」です。
そもそも、産休や育休の制度を設けていない会社に多く、マタハラの被害の中でももっとも多いのがこのパターンだと言われています。
産休や育休がないという会社の場合、妊娠した女性は仕事を続けることが不可能となるため、退職に追い込まれる、仕事を辞めなければなくなるという結果になってしまいます。