新入社員の戦力化を促進する!新人教育7つのノウハウ

更新:2021/09/26

作成:2021/07/02

東宮 美樹

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

新入社員の戦力化を促進する!新人教育7つのノウハウ

春に入社した新入社員達は、早い会社では入社2ヶ月目頃から、各部門に配属されてのOJTと業務が始まります。

 

記事では、OJTで新入社員の戦力化を促進する7つのノウハウを紹介します。HRドクターを運営する社員研修会社ジェイックが自社の新人教育でも行っている取り組みですので、「良さそうだ!効果がありそうだ!」と思ったものがあれば、ぜひお試しください。

<目次>

入社2か月からの早期戦力化を目指す5つのノウハウ

ノウハウ1 お客さまに出会う大変さと喜びをチームで味わう

ジェイックでは入社直後の初期研修、およびOJT、OFF-JTでの基礎的なトレーニングが終了する2か月目からは、新人だけでチームを作り、テレアポでの新規開拓がはじまります。

 

ありがたいことに、ジェイックは、これまで教育や採用でご支援させていただいたお客様からのリピート取引が多く、テレアポや飛び込みによる新規開拓は全社では行ってはおりません。しかし、新人教育においては、自分の力で顧客を開拓する大変さや、お客様にお役立ちする体験を味わってもらう目的で、あえて全員を営業に配属し、全員にテレアポの新規開拓に取り組んでもらっています。

 

テレアポの際は、「1人20アポ」といった各個人ごとの目標の他、「チーム全体で100アポ」といったチーム目標も追いかけてもらいます。チーム目標を意識させることで、仲間と協力すること、刺激しあうこと、教えあうことなど、同じ一つの目標に向かって動く喜びを体験してもらいます。

 

ノウハウ2 配属後の大きな落とし穴、傾向と対策!

現場配属後の新人への指導は、業務の遂行や目標達成に向けた指導に偏りがちです。もちろん、現場に配属された以上、これは必要不可欠です。しかし、任された業務をただ遂行するだけになると、新人が疲弊してしまうことになりかねません。

 

そこで配属の新人教育で重要となるのが、いったん目先の仕事から離れて「何のために働くのか?」「なぜこの会社を選んだのか?」という大きな視点に立ち返らせる機会を設けることです。ジェイックの場合、採用プロジェクトのコアメンバーと人事で協力して、入社1~2年目のメンバーと定期的に個別面談を行っています。

 

面談では、日々行っている業務の詳細には立ち入らず、代わりに「なぜこの会社に入ったのか?」「この会社で何をしたいのか?」「この先どうなりたいのか?」といった働く目的について対話を行います。面談の目的は、新人に対話を通じて、自分が働く目的と今の仕事がどう関連しているのか?を振り返ってもらうことです。

 

ノウハウ3 新人たちの『働く目的・動機』を押さえる

上記ノウハウ2でご紹介した新人たちの「働く目的・動機」を把握することは、新人達の戦力化を促進するうえでも重要です。仕事の中で、モチベーションが下がった時、大きな壁にぶつかった時に、自分自身の「働く目的・動機」を思い出すことで前向きに仕事に取り組めるようになります。

 

また、新人を指導する時の伝え方としても活用できます。何か業務を指示する際、「~の作業をやって欲しい」と伝える場合と、「君は将来こういうことをしたいんだよね。だったらそこに向けて成長するためには、これをやっておくことが役に立つよ」と伝える場合では、新人の納得度に天と地の差が出ます。

 

入社時や研修時に、新人が「なぜ働くのか?」「何を大切にしたいのか?」に対して何と答えていたかを、しっかりと控えておく、上司に共有することをお薦めします。

ノウハウ4 必ず悩む!?時間管理と報連相の指導タイミング

配属された新人が少しずつ仕事を覚えていく中で、必ずぶつかる課題として挙がるのが、時間管理と報連相です。

 

多くの場合、時間管理は「増えていく仕事を1日の中でどう進めていけばいいのか?」という新人達自身の悩み、逆に報連相は指導する上司や先輩から見て、「もっと報連相が上手くなってもらわないと困る」という苛立ちとして現れます。

 

時間管理と報連相は必ずぶつかる課題である一方、壁にぶつかってみないとその重要性に気づきにくく、また教えても実感しづらいテーマです。入社してすぐの新入社員研修でも触れる内容ではありますが、配属後の新人たちが「うまくいかない」と実感するタイミングでも、再度勉強会を実施すると効果的です。

 

ノウハウ5 部門配属後にOff-JTを行う思わぬ効果

ノウハウ4でお伝えした報連相や時間管理のビジネススキルに関しては、各新人の上司が直接教えるよりも、時間を設けて一斉に集めて教えてしまった方が効果的です。また、Off-JT(業務以外での研修)で教えることは、スキル向上以外にも効果があります。

 

具体的には、研修前後のタイミングで、軽いアイスブレイクや懇親会の時間を設けます。日常業務とは切り離した時間を設けることで、新人たちの悩みや焦り、不満を把握する場にできるのです。新人たちが内面で抱える悩みは、日々の業務で一緒にいる上司は意外と把握しにくいものです。『○○君の様子がおかしい』『辞めたいと言ってきた』など、手遅れになる前に対処するためにも、Off-JTの実施を前もって計画することをお薦めします。

2年目以降の定着にも効果を生む2つのノウハウ

ノウハウ6 効果テキメン!でも難しくない“振り返り研修”

ジェイックでは、新入社員の入社9か月後、1年後、2年後など、節目となるタイミングでも、半日間の「振り返り研修」を行っています。

 

振り返り研修では、新人達に、「入社してから今までを振り返って、“できるようになったこと・成長していること”“悩んでいること”“今後の成長課題”“挑戦したいこと”」を一人一人発表してもらい、発表内容に対して、同期メンバーや、幹部・社長からコメントやフィードバックをしてもらいます。

 

振り返り研修で行うことはシンプルではありますが、以下2つの非常に大きな効果があります。

1)日常から離れて振り返りを行うことで日頃のモヤモヤが整理される

2)自分の発表を同期の仲間、幹部や社長が聞き、フィードバックがもらえる

 

ちなみに、振り返りの研修で挙げた「入社9か月後」というのは「1年間の3/4が終わったタイミング」です。

 

ジェイックでは“経営の父”と呼ばれるP.F.ドラッカー氏のやり方を取り入れて、このような個人の成長も、事業計画などの振り返りも、9か月が経過した時点でその年の振り返りをはじめます。そして、「1年間の残り1/4=3カ月間」をかけて、次の成長プラン、事業計画を詰めていくようにしています。

 

ノウハウ7 新人号泣!上司からの手紙

上記でお伝えした「振り返り研修」を行う際、さらに効果を高めるノウハウをお伝えします。事前に、新人の直属の上司に本人への手紙(評価や今後の期待)を書いてもらうよう依頼するのです。そして、研修の最後のタイミングで、上司からの手紙を動画で投影した後、本人に渡します。

 

新人の頑張りを認める言葉、今後の成長を期待する言葉に思わず涙する新人も毎年少なくありません。新人達の様子を見る限り、大きなやる気を持って明日からの業務にも前向きに取り組んでいけそうだと、強く実感します。

 

なお、前もって新人への手紙を書いてもらうのは上司にも負担が大きいので、ジェイックでもすべての振り返り研修で行っているわけではありません。しかし非常に効果が大きいのも事実です。

 

そこでジェイックでは、本人に大きな気づき、変化をしてほしいと思うタイミングの振り返り研修では、研修講師=課題に向き合うことを迫る“厳しい存在”、上司(手紙)=受講者の味方として期待を伝える“愛情の存在”という分担をすることで研修の効果を高めるようにしています。

おわりに

記事では現場配属後、概ね入社2ケ月以降の新入社員を対象にした新人教育のノウハウを、HRドクターを運営する社員研修会社ジェイックの実例をもとに7つのノウハウを紹介しました。

 

 

新人達の配属先はどこも日々多忙な業務に追われてなかなか現場主導で振り返りやOFF-JT教育は難しいでしょう。その意味で、人事部門や教育担当者が中心になって企画して配属先の上司に協力を促すなど、人事と現場との連携がカギとなってきます。

 

ぜひ記事を参考に人事&上司が連携することで、新人の定着・戦力化を加速させてください。

著者情報

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

東宮 美樹

1974年生まれ 鹿児島県種子島出身。1997年筑波大学第一学群社会学類を卒業。新卒でハウス食品株式会社に入社。営業職として勤務した後、HR企業に転職。約3,000人の求職者のカウンセリングを体験。2006年にジェイック入社「研修講師」としてのキャリアをスタート。コーチング研修や「7つの習慣®」研修をはじめ、新人・若手研修から管理職のトレーニングまで幅広い研修に登壇。2014年には前例のない「リピート率100%」を達成。2015年に社員教育事業の事業責任者に就任。専門分野は新人と若手育成、モチベーション・エンゲージメント改善、女性活躍等

【著書、登壇セミナー】
・新入社員の特徴と育成ポイント
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