
新卒採用を成功させるための大きなポイントを押さえたうえで、新卒の採用戦略と採用計画の立て方をお伝えします。次の4ステップで最適なプランを練りましょう。
採用目標とターゲットを明確にする
まずは、自社の採用目標を明らかにしましょう。前述の通り、大切なのは、経営方針や事業計画に基づいて目標を設定することです。中長期での事業計画を達成するために何人の新卒者を採用すべきなのか、どのような学生を採用する必要があるのか、採用した人材はどこの部署で仕事をおこなってもらうのかを決定していきます。
また、大枠での目標が決まったら、ターゲット像をより明確化していきましょう。能力軸に重きをおいた“採用基準”ではなく、“ペルソナ”と呼ばれる性格特性、価値観、所属するコミュニティ、就活の仕方まで落とし込んだ人物像を設定することがおすすめです。
ペルソナ設定することで、この先の選考方法の決定、魅力の抽出、媒体の選定等をおこなっていく際には、共通イメージができ、議論がスムーズになります。
ターゲットを採るための選考フローを決定する
採用目標が決まり、ペルソナに落とし込めたら、選考フローを検討します。選考フローを決定するうえでは2つの視点が必要です。1つはターゲット人材を適切に見極めるための「選考」プロセス、もう1つはターゲット人材に内定承諾してもらうための「魅了付け」プロセスです。
選考プロセスとしては、応募者に求める資質を見極めていくために、エントリーシート、筆記試験、適性検査、グループワーク、面接、ロールプレイング等をどう組み合わせていくかの意思決定です。
また、魅了付けプロセスですが、ここでの魅了付けは、求人原稿や説明会等の対マス向けの情報発信ではなく、採りたい学生から内定承諾を得るための魅了付けです。従って、説明会のアンケートや選考内で魅了付けしていくための情報(志望度や会社選びの軸、他社の選考状況)をどう把握して蓄積していくか、各面接内でどのように魅了付けを進めるか、選考フロー内でどんな接触をするか(社員面談や職場見学)の検討です。
なお、日本では、選考・魅了付け、どちらも面接・面談が重視されます。面接官や面談者に対して、面接で生じがちなバイアスや構造面接の手法、また、魅了付けするための信頼構築やヒアリングのプロセス、情報提供すべき要素の整理等、トレーニングを検討する必要もあるかも知れません。
自社の魅力を抽出する
続いて、自社の優れている点、魅力的なポイントを探しましょう。新卒採用活動では、学生に向けて自社の魅力を明確に打ち出すことが重要です。自社の魅力をしっかりと言語化して、採用活動のあらゆる場面でアピールできるように準備を整えておきましょう。
このプロセスで、自社の長所をあらためて認識することができ、将来の展望が見えてくることもあるでしょう。そうした意味でも、現場社員や経営陣を巻き込み、社内全体で取り組みたいものです。
魅力の抽出において重要なことは、「ターゲット人材(ペルソナ)にとっての魅力」という視点を持つことです。一番初めは、自社の魅力や他社との差別化要素を一覧的に書き出していく、といったやり方で大丈夫です。しかし、実際の採用活動でどう発信していくかを考える段階では、「ターゲット人材(ペルソナ)の価値観」を盛り込んで、優先順位を意識していきましょう。
優先順位が高い要素に関しては、単に魅力を言語化するだけでなく、その魅力を象徴するようなエピソードや象徴となる事例等を準備しておきましょう。リアルな文章や写真等もあると説得力に繋がります。
募集媒体の選定
最後に、具体的にどういった媒体で学生を募集し、母集団を形成するのかを検討します。検討する際には、自社の採用力(母集団形成力)、またターゲット人材へのフィット度を考慮して選ぶことが重要です。
例えば大手求人媒体を活用すると、大半の学生が登録していますので、効率的に学生にアプローチできるというメリットがあります。一方で、大手や人気企業と同じ土俵の上で戦うことになる、オプション費用をかけないと露出を増やせない等の留意点もあります。3月1日より前は、説明会情報を掲載できませんので、本格的な早期選考には使いづらい部分もあります。
また、情報感度が高い学生ほど、新規媒体の利用率が高い傾向あります。媒体選定は、媒体上での自社の母集団形成力や採用スケジュール、ターゲット人材を踏まえて、検討していきましょう。