なぜ企業で人材育成が必要なのか?
人材育成は企業の成長にとって不可欠ですが、どのような目的を持って人材育成を行なうべきかを深く考えないまま、型通りに育成プログラムを進めている企業が少なくありません。まずは、企業にとって人材育成がなぜ必要なのかを整理しておきます。
事業に貢献する人材を育成するため
まず挙げられるのは、事業に貢献し企業の成長を担う人材を育て上げるためです。企業が持続的に成長していくためには10年先、20年先を見据えた経営が必要であり、大きなカギとなるのが人材の質と量です。
企業のミッション・ビジョン、経営目標の実現に寄与する質の高い人材を、いかに多く育成し要所要所に配置できるかが、企業の将来性を大きく左右します。
事業環境の変化に対応するため
少子高齢化、グローバル化、IT化などが急速に進み、企業を取り巻く環境は日々変化を続けています。こうした環境の変化をすばやくキャッチし順応していくためには、現場で働く人材の能力向上が不可欠ですが、個人の才能やセンスに委ねるだけでは達成はリスキーです。
企業全体としてしっかりと人材育成のカリキュラムを作成し、長期的な視点で社員一人ひとりのスキルアップを図る仕組み作りが必要となります。
業務の生産性を向上させるため
労働人口が減少傾向にある中で企業が成長を続けるには、一人ひとりの生産性を高め、少ない人員で従来以上の成果を生み出していかねばなりません。
近年はAIの導入が随所で進んできましたが、AIでは置き換えられない仕事もまだまだ数多く存在します。そのためこの先、社員一人ひとりの生産性を高めるには、組織的な人材育成の取り組みが不可欠です。
優秀な人材の流出を防ぐため
日本の労働市場では長きにわたり終身雇用が当たり前でしたが、昨今では転職が珍しくなく、フリーランス等の働き方も増えています。この流れは今後も加速していくと考えられ、ノウハウの流出や人材採用コストの増加など、優秀な人材の流出は企業経営にとって大きな痛手です。
企業が社員に寄り添ってキャリアデザインを共に描き、適切な育成プログラムを整えてスキルと知識を高めるサポートができれば、社員のモチベーションの向上にもつながり人材流出を防ぐ一助となるでしょう。
企業理念・方針を浸透させるため
創業の精神や自社が大切に育んできた価値観を守り、良き伝統や企業風土を次世代へ受け継いでいくことも、人材育成の大きな役割です。企業理念や方針をしっかりと社員に浸透させ、理解が深まるような人材育成プランの構築も強く意識していく必要があります。
VUCA時代に企業が生き残るため
社会や経済情勢が複雑さを増している今日は、将来予測が極めて困難なVUCA(ブーカ)の時代です。VUCAとはVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字から、こう呼ばれています。
こうした環境下で企業が生き残っていくには、予測困難な事業環境にあっても柔軟に対応し、迅速に物事を判断する能力が求められます。つまり自ら考え、自発的に事業を推進していけるような人材の育成が、これからの企業には欠かせなくなるということです。






