タックマンモデル【ザ・現場ギャップvol.110】

更新:2023/07/10

作成:2020/07/29

東宮 美樹

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

タックマンモデル

お世話になっております。
HRドクターを運営する株式会社ジェイックにて
取締役 教育事業部長を務めます
東宮美樹と申します。

 

今回は「タックマンモデル」について

お話しできればと思います。

 

「タックマンモデル」とは

心理学者のタックマンが提唱した

チームビルディング理論の一つです。

 

 

チームが形成されるところから

成果をあげ、散会するまでを5段階に分けて

説明しているもので

 

各段階をクリアしていくことで

チームとして機能しはじめ

最高のパフォーマンスが発揮できるようになる

と定義したモデルとなっております。

 

 

その5つの段階というのが、以下の通りです。

 

1.形成期/Forming(フォーミング)

2.混乱期/Storming(ストーミング)

3.統一期/Norming(ノーミング)

4.機能期/Performing(パフォーミング)

5.散会期/Adjourning(アジャーニング)

 

 

順に説明していきます。

 

1.形成期/Forming(フォーミング)

 

この段階では、本当に初期の

まだメンバーが決まった程度の段階です。

 

なので、チームメンバーはお互いのことを

よく知りもしなければ、チームの共通の目標や

チームメンバー個人の役割も明確に定まっていません。

 

例を挙げると、内定者同士の初顔合わせ段階などが

この状態として挙げられるでしょう。

 

この段階の特徴として

メンバー同士、遠慮があったりし

一見和やかに見えても

チームワークが醸成されていない

といったような状態です。

 

この段階のチームビルディングとして求められるのは

お互いを知るための飲み会や交流会を開催することや

リーダーからメンバーに対して、プロジェクトの趣旨を説明し

明確な指示を出して仕事を進める、といったことです。

 

 

 

2.混乱期/Storming(ストーミング)

 

形成期の次に来るとされているのが

この混乱期ですが、ここでは

チームの目的・目標に対する意見の食い違いや

人間関係や業務の進め方について

対立が生まれはじめます。

 

お互いの価値観のズレが対立を生み出すことになるため

形成期のような、単なる飲み会やゲームでは

問題が解決されず、お互いを理解するための

「対話」を行ったり、メンバーの意見を表面化させて

全員が納得するまで話し合ったりすることが

有効とされています。

 

 

 

3.統一期/Norming(ノーミング)

 

この段階になると、チームの目指すべき目的や

各メンバーの役割・特徴が共有され

統一感が生まれはじめます。

 

今まで発言していなかったメンバーからも

意見が出るようになり、能力と共に

モチベーションも高まってくる段階です。

 

この段階になると

相互に助け合える関係性を構築するために

お互いの仕事の内容を紹介するなど

メンバー間のより深いコミュニケーションを

推進していくことが求められます。

 

 

 

4.機能期/Performing(パフォーミング)

 

5段階の中で最も理想的な段階が、この機能期です。

チームに結束力や連動性が生まれ

お互いがサポートしあえるようになる状態となり

チームとして最もパフォーマンスを発揮できます。

 

リーダーとしては

この期をいかに長く伸ばすかが大事で

細かく指示を出すのではなく

メンバーの自立を促したり

 

業務外のコミュニケーションで

メンバーの気持をリフレッシュしたりすることなどが

有効だと言われています。

 

 

5.散会期/Adjourning(アジャーニング)

 

目的を達成したり、環境的な要因によって

いずれチームは解散となります。

 

目的を果たした結果

別のミッションに向けて動き出す状態となり

成長したことによって、メンバーそれぞれに

別のやりたいことが出てきたり

退職や異動を考え出すメンバーが出てきます。

 

 

 

以上の5段階がタックマンが提唱した

チームビルディングの5つのモデルです。

 

実際には、対立や衝突を恐れて

多くのチームが形成期から脱することができない

ということがほとんどだそうですが

 

自分たちが今、どの段階にいるのか

改めて客観的に見直し

その段階毎に合った、適切なチームビルディングを

行っていく必要があります。

 

 

 

今週はここまでとさせていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

来週もよろしくお願いいたします。

著者情報

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

東宮 美樹

筑波大学第一学群社会学類を卒業後、ハウス食品株式会社に入社。営業職として勤務した後、HR企業に転職。約3,000人の求職者のカウンセリングを体験。2006年にジェイック入社「研修講師」としてのキャリアをスタート。コーチング研修や「7つの習慣®」研修をはじめ、新人・若手研修から管理職のトレーニングまで幅広い研修に登壇。2014年には前例のない「リピート率100%」を達成。2015年に社員教育事業の事業責任者に就任。

著書、登壇セミナー

・新入社員の特徴と育成ポイント
・ニューノーマルで迎える21卒に備える! 明暗分かれた20卒育成の成功/失敗談~
・コロナ禍で就職を決めた21卒の受け入れ&育成ポイント
・ゆとり世代の特徴と育成ポイント
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