MBOで設定した目標は「目標管理シート」で管理していきます。目標管理シートは、目標達成までのプロセスを明確にして、進捗や達成度を管理・評価するものです。上司は、メンバーの目標管理シートを基にしながら、定期的にレビューすることで、目標達成に向けたサポートを行ないます。目標管理シートの形式は、WEB上のツールでも、紙でも、excelでも、形式は何でも良いのですが、下記のような基本的な項目を押さえておくことが重要です。
目標管理シートに記載する内容としては、以下の項目が基本となります。
具体的な目標
当然ですが、目標管理シートにまず記載されるべきは目標です。
適切な目標設定の原則は後程紹介しますが、目標は具体的であることが大切です。「継続的にスキルアップに努める」「新規開拓に励む」「販売量を増加させる」といったものは、「努力します」と述べているだけで、目標としては非常に不適切です。
また、目標設定ではあいまいな箇所を残さないことが大切です。「TOEICで750点取る」「新規顧客を5件獲得する」など、具体的な数値で測れるものを設定しましょう。
目標を具体的に設定することで客観的に評価することができ、また、目標達成に向けて必要なステップや計画も設定しやすくなり、さらには進捗管理も行いやすくなります。
目標設定に際しては、メンバー自身を巻き込むことも大切です。人は一方的に与えられる目標よりも、自分自身が設定した目標の方が達成に向けての責任感や意欲が増すものです。
なお、目標設定に際しては、難易度の調整も大切です。多くの企業において、目標管理シートは人事評価制度に連携して動かされます。その場合、個人やチーム、部門によって設定する目標の難易度が異なれば、平等に評価することが難しくなります。
目標達成の期日
期限が設定されていない目標は、ゴールのないマラソンのようなものです。達成までの期日は必ず設定しましょう。
期日がなければ、最終目標から逆算して具体的な行動に落とし込むことができません。逆に、期日を明確にすることで、取り組みのスケジュールも考えやすくなり、進捗状況次第で軌道修正することも可能になります。
組織で運用する場合には、四半期や半期が目標設定の期間となることが一般的です。
目標達成に向けた基本計画とスケジュール
具体的な目標と期日が決まった次には、達成するための基本計画を記載します。基本計画としては、下記の2つがポイントです。
①KGIとKPIに分解して、それぞれのKGIやKPIにミニゴールを設定する。
Ex)「新規顧客3件獲得」という目標のKPIとして「20件のアポイント」を設定。獲得が四半期目標だとすると、月次目標へ展開する
②定量的なKPI目標だけでなく、達成に向けて取り組む方針や重要タスクに関しては、言語化して記載する。こちらも重要タスクに関しては期日を切っておければベストです。
最終的な目標達成へ向けたプロセスとしてKPIや重要タスクを設定して、そこに短期目標と期日を設定しておくことで、計画に対する進捗把握をしやすくなります。
目標達成に向けた詳細計画とスケジュール
基本計画と期日が決まったら、それを「すぐ行動に移せる」レベルへと詳細計画に具体化していきます。基本計画で分解したミニゴールから逆算して、実行手順を具体的なアクション計画へと落とし込んでおくと、目標達成へ向けてのプロセスが見える化され、わかりやすくなります。
例えば目標の1つに「プログラミングの資格取得」があれば、単に「資格の勉強をする」というのではなく、「9月の資格試験に合格する→それまでに参考書を2冊読破する→1日20ページ読み進める」といったように、最終期限から逆算して行動を細分化していくイメージです。
なお、タスクは
- ‐ いつまでに何をする、いつまでに何を実現する(期日行動)
- ‐ 毎日/毎週、何をする(ルーティン行動)
という2種類に分けて考えるとよいでしょう。
進捗状況
実際に行動をはじめたら、目標管理シートには進捗も記載していきます。計画に対する進捗を明確にすることで、どこが順調でどこに課題が生じているかが整理され、セルフマネジメントしやすくなります。
また、上司との面談やチームミーティングなどでの共有等もスムーズになり、情報共有ではなく、目標達成に向けた議論に時間を使えるようになるでしょう。
設定したタスクがどの程度完了し、目標数値にどの程度近づいたのかが客観的にわかるように、定量的なプロセス等は具体的な数値で記載して進捗状況を見える化できるように工夫しましょう。
結果の記載と振り返り
運用期間が終わったら、目標や設定したKGI/KPIに対する実績と達成率を記載します。
達成の有無にかかわらず、しっかりと振り返りすることが目標管理シートの運用ポイントです。計画通りにいった点は、何が上手くいったのか、もっと上手くやるにはどうすればいいかという視点で振り返ります。
逆に上手くいかなかった点は、計画自体に問題があったのか、実施のプロセスに問題があったのかを分析して、もう一度やるならどうするかという視点で振り返ります。
振り返りをしっかりと行い、成功した箇所は再現性を持たせる、失敗した箇所は再発を防げるように考えることで、目標管理シートが個人の成長につながります。