株式会社パートナーズ|創業のスピリットを支えに、より働きがいのある職場づくりへ

更新:2025/06/23

作成:2025/06/16

株式会社パートナーズ

お客様の人生に寄り添うため、文字通りの「パートナー」として、資産運用の新たな価値を創出しているパートナーズ。

 

2025年版Great Place to Work® Institute Japan「働きがいのある会社」ランキング中規模部門で3年連続にランクインしています。「粋に生きる、愛と本気の11か条」のもと、どのような組織づくりを実現させているかを、執行役員 CHRO 清家 良太様にお話しいただきました。

 

会社情報

会社名:株式会社パートナーズ
設立:2011年9月
従業員:181名 (2025年4月時点)

 

資産運用総合アドバイジングカンパニーとして、投資用不動産の売却、購入、運用、保険、少額投資などを主力事業とする。
愛を持って真摯に寄り添い、資産運用の煩雑な手続きをテクノロジーの力でもっとカンタンに。「LOVE&TECHNOLOGY」を掲げ、生涯のパートナーとしてお客さまと向き合い続けます。

 

<目次>

Q.貴社の沿革と事業内容について教えてください

 

清家様:事業領域は「資産運用の総合アドバイザー」です。不動産投資を核に、不動産管理、クラウドファンディング型不動産投資、保険代理店などを多角的に展開しています。なかでも、当社の主力事業は投資用不動産の売却です。つまり、物件を安定的に確保する「仕入れ」事業となります。

 

不動産業界で競争力を高める鍵は、多様な物件をどれだけ仕入れられるかにあります。当社は、GAテクノロジーズグループの一員として、グループ全体の商品ラインナップを拡充する役割を担っており、その中でも仕入れ部門として重要なポジションにいます。

 

Q.仕入れを主軸とする中で、貴社が急成長してきた強みはどこにあるのでしょうか?

清家様:まず一つに、お客様一人ひとりの状況を丁寧に把握し、課題や希望に沿った最適な提案を行っている点が挙げられます。不動産投資の現場では、お客様が物件を購入した後、運用がうまくいかずに赤字に苦しむケースが珍しくありません。

 

当社は投資用物件売買の知見を生かし、資産ポートフォリオを見直したうえで最適な売却タイミングを提示し、損失の最小化を支援しています。

 

さらにもう一つ、不動産売却フロー全体で業界屈指のテクノロジー活用を進めている点があります。AIを含む最新技術によってマーケティングや手続きを自動化し、煩雑な業務を大幅に効率化させました。その結果、営業担当者が「お客様と徹底的に向き合うこと」に専念できる体制が整いました。

 

このように、お客様に寄り添うコンサルティングと、テクノロジーによる効率化の両輪が当社の成長エンジンとなり、私たちが信頼され続ける理由になっています。

 

Q.急速にメンバーが増える中で、どのような組織を目指していますか?

 

清家様:お陰様で当社は創業以来14期連続で増収増益となり、現在の社員数は約180人 (2025年5月末時点)ですが、今後は新卒だけでも毎年20~30名の増員をイメージしています。もちろんやみくもに社員数を増やすだけではなく、一人ひとりが成長する会社でありたいと思っています。

 

人を1人入れることにより生産性が変わらないのであれば意味がなく、1人がそれ以上の生産曲線を作れるかどうかにあります。当社に入社すると配属先の8~9割はセールス属性となるので、このメンバーが生産性高く仕事ができるかどうかで採用数も変わってくるでしょう。

 

組織づくりでは、奇抜な施策よりも効果が実証された仕組みの運用を徹底しています。具体的にはマネジメントアンケートや月次の「パルスサーベイ」を実施し、マネージャーとメンバーの対話状況やエンゲージメントを定点観測しています。

 

定期的なモニタリングに基づいて、必要な施策をピンポイントで導入することで、組織が飽和せず成長余地を保てるようにしています。

 

また当社では、成果がすぐに表れなくても「ファイティングポーズ」をとり続ける社員を応援しています。粘り強い行動を評価し、年齢・性別・経歴を問わず、成果を上げた社員には正当な報酬とさらなる挑戦機会を提供する文化が根付いています。

 

こうした取り組みの根底にあるのが、企業理念「粋に生きる、愛と本気の11か条」です。この価値観が社内に浸透した結果、離職率の低下やエンゲージメントの向上につながっていると思います。

 

Q.「粋に生きる、愛と本気の11か条」スピリットのできた経緯を教えてください

清家様:社長の吉村は、「人間力こそ最大の武器であり、それを磨けばどこでも活躍できる」と考えています。その想いを、私たちが日々の判断や行動の軸として持てるように形にしたのが、「粋に生きる、愛と本気の11か条」です。

 

策定には役員だけでなく、マネージャーや若手のハイパフォーマーなど多様なメンバーが参加しました。参加者の年齢は25歳から52歳までと幅広く、「会社をどの方向へ導きたいか」「どのような集団でありたいか」を議論し、日常で体現している行動を言葉に落とし込みました。

 

11か条は毎週一度全社で唱和し、スピリットを体現した社員を表彰する制度も運用しています。

 

直近では昨年4月に改定しており、今後も11か条を羅針盤とし、変化に応じながら人間力を磨き続ける組織を目指していきます。

 

Q.「粋に生きる」は印象的なフレーズですね?

 

清家様:はい、「粋に生きる」という言葉には、「誰から見られても胸を張れる行動をしよう」というメッセージを込めています。この考え方は、吉村の経営スタイルの核であり、役員も同じ価値観を共有しています。経営陣の姿勢がマネジメント層、メンバー層まで浸透しているため、組織全体で相互理解が深まりました。

 

私はこれまで多くの企業の行動規範を見てきましたが、パートナーズほど理念が浸透している会社は殆どないと思います。

 

また、「粋に生きる」に続く「愛と本気」という言葉にはマネジメントに対する期待も凝縮されています。当社では、マネジメントに求める要件を「スピリットをもとに、愛情を持ってメンバーと本気で向き合い、全社視点で成果を出し続け、常に前向きに成長を追求する人」と定義しています。

 

マネージャーには、メンバー自身が思っている以上にメンバーの可能性を信じ、愛情を持って支えることを求めています。

 

11か条の中で個人的に好きなのは、「愛する人のために働く」というもの。最終的にお客様へ幸せを届けるには、自分自身が幸せである状況を作らなければなりません。そのためには幸せが自分だけでなく、家族や仲間、恋人など、身近な人たちも一緒に幸せであることが大切です。

 

これからも、そんな価値観を大切にするメンバーが当社に集まってきてほしい、と考えています。

 

一方で会社にとっては、「人間力を磨こう」というスピリットが大事ではないかと思っています。ここでは、挑戦することは自分自身を成長させる機会であり、人格と器を鍛えて周囲を惹きつける人になろうと謳っています。それこそが「粋」な存在につながるでしょう。

 

Q.採用基準について教えてください

清家様:面接時間内に見極められることは限られています。そのため、その中で最低限の部分となる、「継続した努力ができるか」「感謝の気持ちを忘れないか」「素直さ」「謙虚さ」などを見るようにしています。

 

社内ではこれらを「4種の神器」と呼んでいますが、その部分を兼ね備えているかどうか。それが備わっていれば、あとはいかに当社に興味を持っているかどうかになります。

 

ちなみに社内の男女比を見ると、女性は全体の30%前後です。ただ社内のマネージャー比率は女性の方が多くなっており、女性が活躍しやすい会社となっています。

 

当社の人事では、メンバーが結婚や出産などのライフステージに立った時に「GLOW」というサポート施策があり、そこでのポリシーに「成長し続けようとするメンバーに対し、安心を提供する」と定めています。

 

直近では2名の方が育休に入り、1名復職しました。まだ若い会社で該当する事例が少ないですが、今後も継続させていきたいと考えています。

 

Q.テクノロジーによる効率化という話がありましたが、DX推進の取り組みをお聞かせください

 

清家様:不動産事業には、「顧客」「営業」「契約」に関する3つのカテゴリがあります。ここへ有効にDX化を進めていくことで、不動産取引における煩雑な手続きや業務への負担を半減しさせていくことができます。

 

まず「顧客」のカテゴリでは、手続きのオンライン化により見える化を進めて、スムーズな手続きを実現させていきたいと考えています。多くのお客様が悩まれている「面倒」「わからない」などの不安を、テクノロジーの力で解消することができるでしょう。

 

一方で「営業」カテゴリでは、DXを進めることで、担当者がもっとお客様と向き合うことにフォーカスできるようになってほしいと考えています。先述の通り、煩雑な事務作業に関してはテクノロジーに頼ることで改善することができますが、売買の意思決定などは顧客の感情に寄り添う部分が大きくなります。

 

まずは営業担当者がお客様へ最後の背中を押せるような信頼関係を持ち得ることが必須であり、ここではテクノロジーは、スムーズな意思決定を取るための手段の一つにすぎません。

 

そのため不動産領域において、業界全体としてDXが進みにくい背景があり、オンライン化率は1%程度と言われています(※)。我々が専門的な知識があることを伝えつつ、契約等におけるプロセスの部分で積極的にテクノロジー化を進めていきたいと考えています。
(※)「2021年10月期のRENOSYマーケットプレイスのオンライン取引比率からオンライン取引を経た売上高を算出し、首都圏の中古マンション50㎡以上のSAM(6.9兆円)で除して換算」

 

当社は 2021 年に GA technologies(以下、GA)と経営統合したことで、DXをより推進できるようになりました。GA からテクノロジー人材を受け入れ、PDM を中心にエンジニアとマーケターの混成チームを編成し、生産性を高めています。中長期的にはパートナーズ単体でも同様の開発体制を築くため、新卒採用者を含めた人材育成を進行中です。

 

DXによって生み出した時間と知見を、お客さまと向き合う「人の価値」に再投資し、資産運用の新しいスタンダードを創っていきます。

 

Q.今後のマネジメント層の育成についてはどのようにお考えでしょうか?

清家様:業界に関わらず、当社のように営業主軸の会社では売上のあるメンバーがマネジメントの立場へと昇格していくと思います。そのメンバーの育成ステップについて標準化させ、いかにテクノロジーと組み合わせて進めていくかがポイントになるでしょう。

 

ただ一方で育成の方法は型どおりにはいかず、マネージャーごとに異なってくるかと思います。最終的に目指す方向は一緒ですが、そこはデータ分析をしながら標準化していく。そこに本人たちの個性をどう生かし、組み合わせていくかを考えていきます。

 

当社におけるマネジメント層への本格的な教育・育成の体制づくりはまだまだこれからです。マネージャー研修は今期からスタートしたばかりで、これまでは上長との関係の中から育成するのみでした。そこへ1on1ミーティングやコーチングをトレーニングメニューとして導入し、普段から人間力を養わせ、そこに対するスキルセットを入れていきます。

 

我々のマネジメント要件の一つに、「全社視点をもつ」というものがあります。そこでは、「今の自分のポジションから2ランクアップの立場であればどういうことを考えるだろうか」と想像を持たせるようにしています。

 

そうしたことを意識させることで、経営視点を早期に持たせる仕組みとなっています。ほかにも新規拠点などへ新卒メンバーを早期に送り込むなど、意図的に経営視座を持ったメンバーが増えるような人事施策を行っています。

 

Q.経営目線をもったメンバーの育成が、これからの組織づくりには不可欠になりますね?

清家様:そうですね、一般的に「Z世代は継続的な努力が苦手」とメディア等で言われています。しかし、当社では企業スピリットの一つである「一瞬の覚悟と一生の努力」に共感する若手が多く、むしろ継続性を強みとする傾向にあります。

 

世代で一括りにはできませんが、そうした傾向があるのであれば、当社には“異質”なメンバーが集まっているのかもしれません(笑)

 

創業時から培ったスピリットこそが会社の軸です。話題になった人事施策や他社の成功事例をむやみに取り入れることはなく、スピリットの一貫性を損なわないかを優先して判断しています。

 

また当社では、スタッフが出産や介護などのライフステージを迎えたときのサポート体制を講じていますが、これは「働きがい」を感じてもらうためのものであり、「働きやすさ」だけを追求するわけではありません。「働きやすさ」に偏ると会社から社員へのメッセージが弱まり、成果重視の文化が揺らぐ恐れがあると思っています。

 

当社が大切にしている「スピリット」は、働きがいをさらに高めるための指針となっています。言い換えると、このスピリットを体現するメンバーほど大きな働きがいを感じられると思いますし、評価項目もスピリットの実践度と連動しています。

 

メンバー同士が「何で強く結びついているのか」「会社は何を重視しているのか」を共有し合うことで、当社ならではの働きがいやエンゲージメントが実現できています。

 

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