
西崎様:先にお伝えした通り、組織づくりに必要なミッション、ビジョン、バリューは創業時からあったのですが、それをうまく社員に伝え、日々のアクションに落とし込む体制ができていないことが課題でした。
言っていることとやっていることが一致していないと組織はまとまらず、当然ブランディング作りもできません。そこでまず自分たちの明確なポリシーやルールを定め、具体的な期日までに何を成し遂げるかなどの定量のゴールを持つようにしました。それが前述の「ビジョンマップ」であり、これが課題解決への大きな打開策となりました。
当社のビジョンマップには「ささる×あがる=ひらく」という定義が示されています。ここで意味することは、人から本当に選ばれる企業になるためには会社自体の魅力がブレずに伝わり、共感されファンになってもらうことです。
そのためには、カッコよくお洒落なもので認知を促すようなデザインだけではなく、経営理念の策定から、それを浸透させるための社内研修や制度設計まで深く関わりながら、企業ブランディングを進めていく必要があります。
社員数が増えても理念浸透をより深くしていくため、年に1回、全社での合宿を開催して定点的に方向のずれがないか相互チェックの機会を設けました。
合宿では業務を一日止めて、「ミッション・ビジョン・バリューがなぜ生まれたのか」「どのように体現していくべきか」を全員で確認・共有します。こうした定点的な“軌道修正”の機会を持つことで、組織としての方向性のズレを防いでいます。
人事査定においても、ビジョンマップに沿った行動が評価されるようにしています。自分たちが大事にしているバリューをどれだけ体現しているか、さらに自分が体現することによって、メンバーも同じ方向を向かせられるかなど、これらを含めて基準が定められています。
当社において、理念共有と人事評価は密接につながっています。会社がどれだけ理想的な思想を掲げても、その思想に合わせた行動が評価されるシステムがなければ誰も追随しないでしょう。だからこそ私自身も、会社の思想が正しく社員に伝わっているか、また思想に基づいて経営判断がなされているかを常に意識しています。
また自社を説明するにあたり、お客様には「オモシロイ会社作りをお手伝いする会社です」と話しています。オモシロイ会社を作るには、オモシロイと感じるオフィスを作らなければならないし、オモシロイ働き方やサービスも作らなければなりません。
それらを社員が体現することで、「この会社は言ってることとやっていることが一致している」と判断されます。それが積み重なってブランドは作り上げられていくのです。

さらに当社では、2030年に向けた事業計画を立てています。社員数については約120~130人、今の3倍ほどが目標です。サービスは今のブランディングサービスを主軸とすることに変わりありませんが、そこへ2025年4月から、新たにブランドサーベイの『B-SCORE』というサービスをリリースしました。
『B-SCORE』は、企業のブランド力を数値化するサーベイです。今後5年間でこの新サービスをもう一つの事業の柱へと育て、組織のさらなる拡大を実現していきたいと考えています。