
西本様:「力」に関しては、資格などを得ても現場での実践で欠ける部分が見えてくることがありますが、その後の社内教育と本人の努力によりある程度埋め合わせることは可能と考えています。
一方、「志」に関しては、努力で変えるよりも企業文化へのフィット感を再確認するべきでしょう。当社の仕事は、単に成果を上げればいいというものではなく、プロセスが非常に重要です。
特に以下の4つのポイントが重要であり、これらにフィットすることが採用後の定着率にもつながります。
- ①信頼と尊敬
- ②成果にコミットできるか
- ③人に対して本気になれるか
- ④チームで一体感を出そう
①については、他人を尊敬できるかということが鍵となり、②ではどれだけ仕事に取り組む意欲があるかが問われます。
もし当社が事業から手を引くようなことがあれば、その町は消えてしまう可能性があります。そのような重大な責任がありますが、成功すれば自治体から英雄視されます(笑)。
成功と失敗が世の中には存在しますが、我々には「成功」以外はあり得ません。
さらに、③の「人」とは、顧客、従業員、パートナー、地域のすべての人々を指します。これらの一部でも満足できない場合は、事業を開始しません。
全員が満足できるものを追求し、もし誰かが不幸になるのであれば、それは真の成果とはいえません。
そして④は、一人ひとりが常に最高のパフォーマンスを発揮するわけではないという現実に対応するためのものです。
Aさんが80%のとき、別のBさんが120%であれば、その20%の余力でAさんをサポートします。逆の場合も同様です。ただし、これにはチームメンバー同士が互いをよく理解していることが必要です。
ある意味、親以上に仲間を理解し合うことが求められます。
さらに、新卒者は2か月間、中途採用者は2週間の導入研修を行います。
この研修では、全ての業務を停止し、当社のカルチャーについて深く学び、「あなたがそれを体現したときにどんな問題が起こりうるのか」などを明確にします。
そして、これまでの人生を見つめ直す時間も設けています。例えば、私は現在45歳ですが、45年間の人生経験を全て出し、自分の思考、強さ、弱さを全てさらけ出します。
その結果、一体感が生まれるのです。
このプロセスは時に1時間以上かかり、自己開示によって涙が流れ、それが受け入れられることで、より強いエンゲージメントが生まれることもあります。
自社のことながら、そうした場を会社として設けていることの素晴らしさを実感しています。
これらの取り組みは毎年行われ、コロナ禍以前の2019年までは、当社の離職率は5~6%にとどまっておりました(現在はオンラインで実施しています)。