株式会社キュービック|事業は共通理念のもとに集まった「ヒト」から始まる!お互いの信頼が新たな仕事を生み出す

更新:2024/03/06

作成:2022/05/05

キュービック

株式会社キュービックは、ヒト起点のマーケティングとデザインの視点から、薬剤師の「働く」を応援する『ココファーマ』、新しい価値への道筋を照らす総合比較メディアの『your SELECT.』などのメディアを運営し、様々なユーザーの課題を解決へと導いている会社です。

Great Place to Work® Institute Japan 2022年版 日本における「働きがいのある会社」ランキングでは、中規模部門の第3位に選ばれている同社に、考え方や行動の原点である「CUEBiC WAY」を軸とした人材育成の取り組みを伺いました。

<目次>

貴社の事業内容を教えてください。

当社は創業時より一貫してデジタルメディア事業を軸に取り組み、「ヒト起点のマーケティング×デザイン」で高品質なサービスやプロダクトを実現し、ユーザーの課題を解決してきました。

デジタルを主体とする一方で、ユーザーテストやインタビューなどのフィールドワークも積極的に行い、アナログ面からも広くマーケティングにアプローチしています。

CORE VALUE
もちろんただ広いだけの表面的なアプローチではありません。当社には「ヒト・ファースト」というコアバリューがあります。ヒトに正面から向き合う会社として、「会社が発揮するあらゆる価値をヒト起点で生み出し、どんな場面でもヒトに向き合い、ヒトのココロに深く潜り込む」ことを原点にしています。

そうして、ニーズの先にあるインサイト(深層心理)をとらえることで、早期に的確な課題解決に導くことを可能にしています。

「ヒト・ファースト」というコアバリューをはじめとする「CUEBiC WAY」について教えてください。

CUEBiC WAY
「CUEBiC WAY」は当社の考え方や行動の原点であり、以下の4つで構成されています。

  • ①Mission(社会に向けてどのような価値発揮を約束するか;社会的使命)
  • ②Vision(ミッション達成のためにどのような中期目標を持つか;目指す姿)
  • ③Credo(ミッション・ビジョン達成のためにどのように振る舞うか;行動指針)
  • ④Core Value(キュービックらしさの根源であり、未来永劫揺らぐことのない価値観;価値の源泉)

CUEBiC WAYについて

CREDO

3つ目の「Credo(行動方針)」はさらに以下4つのテーマを立て、テーマ毎に3~4個のより明確な行動指針が示されています。

 Dive into Insights…本質を追求しよう

  • あるべき姿を明らかにする
  • 手段にとらわれず目的に向かう
  • インサイトをつかむ
 Brave Heart…ワイルドにいこう

  • 積極的にリスクをとって挑戦する
  • 批判を恐れず、失敗を歓迎する
  • 将来価値を創り出す
  • 社外を巻き込んで機会を作り出す
 Team CUEBiC…チームでやろう

  • 互いに理解を深め合う
  • 妥協せずぶつかり合う
  • 強みを活かし合う
  • ブラックボックスを作らない
 Act with Pride…プロフェッショナルであろう

  • ベストを尽くし、結果にこだわる
  • 評論家にならず解決者として課題と向き合う
  • 好奇心と探求心を持ち、学び続ける

また、「Vision(目指す姿)」は長期的なものではなく、中期的なマイルストーンであり、可変的なものとして、3カ年ごとに見直しています。

イメージは中核にある「Core Value」の「ヒト・ファースト」が当社における価値の原点で普遍的なものであり、その実現のために「Vision」を中期的に立てていき、その先の社会へと貢献できるよう仕組みづくりをしています。

会社にとって大事なものを大切に実践し、それらを達成していくことで自ずと社会に役立ち、自分たちも永続的に成長していけると考えています。

「CUEBiC WAY」は誰によって、どのようにつくられたのでしょうか?

現在の「CUEBiC WAY」はCEOの世一、CDO(チーフ・デザイン・オフィサー)の篠原、コーポレートデザイナーの私(平山)が中心となって動きながらも、基本的にはキュービックで働くすべてのメンバーでつくりました。

インタビューを行ったり、アンケートをとったり、ワークショップを実施したり。この会社で働く全員が所有感を持てるコーポレートアイデンティティとなるよう、一人ひとりと丁寧に意見を交わしながらつくっていきました。

こうしたプロセスを自然と踏めた背景には、CDOの存在も大きかったと思います。経営の上流からデザイン的な思考を活用することは、強い企業文化を構築する上で非常に重要だと考えています。

VISUAL IDENTITY

従業員数も300名を超え、インターンも数多く擁しているなかで、どのように「CUEBiC WAY」を浸透させているのでしょうか?(2021年5月末時点 単体304名、連結483名 *学生インターン含む)

人材育成での活用が最も大きなポイントですね。学生インターンを含めて新たに入社した人には必ず「Mission」「Vision」「Credo」「Core Value」を自分の行動に置き換えて考えていただく機会をつくっています。

また、当社には半期を1サイクルとしたCareer Development Cycle(CDC)という人材開発の枠組みがあります。CDCでは、社員本人の強み・課題・WILL(やりたいこと)と会社の要望を紐づけながら、目標をセットし、目標に対する半期の成果や課題をみて、来半期にどんな成長テーマをセットすべきかを検討して次につなげています。

毎月、「目標に対して何ができて結果はどうだったか」、また「どんな強みが活き、課題がみえたか」などを振り返り、上司と面談します。すべての行動・施策は「CUEBiC WAY」に紐づけており、振り返りの会話の中でもMissionやCredoの言葉の登場頻度は高くなっています。

MISSION

上司の評価後には全役職者が集まり、最終的な評価を確定させますが、そこでの評価項目も定量の成果だけでなくCredoの内容を基準にした項目もあります。評価会議には経営陣や役職者など全員が参加して、対象者1人あたり30分の時間をかけています。

例えば、ある社員が成果を出せたのはどういう行動が理由で、その行動はCredoのどこにあたるのか、といった形で紐づけを明確にしてきちんとフィードバックできるよう丁寧に話し合われています。

評価基準には「成果」「Credo」「スキル」などがありますが、ジュニアなメンバーになればなるほど、Credoの評価比重は高く、全体の30~40%になります。ちなみにCredoによる評価は5段階です。

評価は上司だけのブラックボックスで行われることはなく、ある社員が5であるなら、「なぜそうなるのか」を上司は論理的にプレゼンテーションできなければいけません。評価は個人のMissionに対する成果やCredoが基準になっているため、人による偏りなどがなくバランスは保たれています。

さらに社員にこれから何を任せていくべきかなど、次の目標設定も評価会議で議論されたうえで本人にフィードバックしています。

役職者は評価会議だけでも20~30時間をかけており、CDCに含まれる会議や面談の時間を計算すると、100人強のメンバーを評価するために合計で毎回1000時間以上をかけています。

そのほか月に1回、コアデーという振り返りの時間もあります。通常業務を停止して自身のパフォーマンスを内省する機会を設けることで、自己成長やチームの学習を促進するのですが、ここでもCredoが活用されています。

また社内表彰制度を設けていますが、対象者にはMissionやCredoに則った表彰の理由付けをしているなど、ほかにも日常的にMissionやCredoの言葉がでてくる環境を作り上げています。

貴社のGPTW「働きがいポイント」では「仕事に行くことが楽しみである」「経営・管理者層は適切に人材配置をしている」が挙げられていますが、どんな取り組みをされていますか?

ひとつの特別な取り組みによる結果というよりは、ささやかな取り組みの積み重ねによるものではないかと思います。

例えばキュービックには「FAM(=Family)」という社内における家族のようなコミュニティ制度があり、すべての従業員がいずれかのFAMに所属して、部署や年齢の垣根を越えて気軽に助け合える関係を作っています。活動予算も支給されており、歓迎会や誕生会、仕事終わりのスポーツなど、家長の工夫でいろいろな活動が行われています。

月間/四半期/半期ごとに表彰機会も設けています。全社を挙げてチームや組織の功績を祝い、感謝とリスペクトを贈ります。特に半期に一度の表彰は盛大に行っており、直属の上司が受賞者一人ひとりに合わせて作成した1000字以上におよぶ本気の表彰状と副賞が授与されます。

こうした取り組みが働きやすさや働きがいのある職場を実現し、「楽しい」という感情を引き出しているのではないかと思います。

適切な人材配置については、例えば「人材開発委員会」という、期末最後の2カ月間で社員の配置・育成について見直す機会があります。委員会には役職者などの社内主要メンバーと人事担当などが参加し、配置転換で育成したいメンバーの抽出や、どのように人を配置すれば周囲も成長できるかなど、1人30分ほどをかけて慎重な議論が行われています。

それから、「キャリアフライト制度」というものもあります。これは3カ月に1回募集をかけ、3カ月間の限定期間付きの役職体験を行えるという制度です。役職登用のミスマッチが起きた場合、そのダメージは本人のみならず周囲にも影響を与えるもの。そうしたリスクをこの制度では事前に排除することができます。

また、自ら手を挙げて挑戦することで「やはり自分はスペシャリストの方が向いている」など、社員自身の気づきに繋がり、その後のキャリア形成にも役立ちます。

こうしたことが、「適切な人材配置をしている」というところに繋がっているのかもしれません。

今後の人材育成における取り組みについて教えてください。

BOOK IMAGE

これからも変わらず、明確な目標設定としっかりとした評価などに基づき、仕事を通した人材育成は継続していきたいと思います。

一方で、属人性の高い仕事が多いこと、口頭伝承が多いことは現状の課題です。そこでマーケターとしての専門スキル向上のため、マーケティングの専門部隊と人事が連携して、教育プログラムの作成にも着手しはじめました。

当社はインターンの数も非常に多いので、こうした教育プログラムも充実させつつ、仕事を通じて人を育てる基本姿勢は変えずに、さらに働く一人ひとりが思いきり活躍できる職場づくりを目指してまいります。

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