本章ではメラビアンの法則を活かす方法を7つの具体的な場面で紹介します。活かし方をイメージする上で参考になれば幸いです。
- 1.上司と部下のコミュニケーション
- 2.プレゼンテーション
- 3.メール・チャット
- 4.電話
- 5.オンライン会議
- 6.接客、訪問
- 7.採用面接
1.上司と部下のコミュニケーション
上司と部下でコミュニケーションする場合、部下のほうが弱い立場になりがちであり、部下は上司のコミュニケーションに対して敏感になります。
一方で、上司は部下に対してさほど気を遣う必要がないので、つい油断して適当に対応しがちです。
たとえば、オフィスであれば、部下から声をかけられたとき、つい何か作業しながら声だけで返事するといったことはよくあるかもしれません。
コミュニケーション内においても同じように「油断」して対応しがちです。
結果として、上司のちょっとした態度や言葉が部下に誤解されることは少なくありません。
誤解されることなく正確に伝えるためには、言葉・態度・声のトーン・表情といった要素をしっかり揃えることが大切です。
当たり前の話に聞こえるかもしれませんが、褒めるときに笑顔で明るく褒めているでしょうか、真剣な話を冗談マジで伝えていないでしょうか。
伝えたいメッセージと表情や声にギャップがないようにする。上司対部下の会話で、上司は気を付けるべきポイントです。
2.プレゼンテーション
プレゼンテーションの基本ですが、話すときには身振り手振りや声のトーン、表情などを変化させることで、聞き手を惹きつけやすくなります。
スライドの内容や伝えるメッセージに合わせて、ジェスチャーや声の緩急・大小・高低などにメリハリをつけると、メッセージがより伝わりやすくなるでしょう。
3.メール・チャット
メールやチャットなどのテキストコミュニケーションは、基本的に言語情報だけでコミュニケーションすることになるため、感情を伝えることが難しい傾向にあります。
また、相手は言語情報から想像を膨らまして、相手の表情や感情、真意を解釈しようとします。そのため「情報」だけをそのまま送ると冷淡な印象を与えてしまったり、誤解されやすくなったりします。
関係性が十分にある相手との日常の業務連絡であれば、そのままでも問題ありません。
しかし、お願いごとなどの相互間のコミュニケーションを伴う場合は、できるだけ柔らかい言い回しを意識したり、感情を言葉にして伝えたりすることが大切です。
ビジネスチャット等であれば、砕け過ぎない範囲で絵文字やスタンプを使うことも1つの有効な方法です。
4.電話
電話は表情やジェスチャーなどの視覚情報がないコミュニケーションツールです。したがって、対面以上に話の内容や声のトーンを意識することが求められます。
普段以上に抑揚をつけて話したり、声のトーンを高くして話をしたりするなどの工夫をするといいでしょう。また、相手がしっかり理解できる言葉を選んで伝えることも大切です。
5.オンライン会議
オンライン会議は、インターネットを介して情報が送られる時点で視覚や聴覚情報が対面と比べると減少します。
生の音声に比べると感情が伝わりにくくなりますし、細かな表情の変化や目の奥の感情などから推察できる情報も大きく減少します。
したがって、対面で話すときよりも、非言語コミュニケーションのメリハリを意図的に強化することが大切です。
ポイントとしては、声のトーンや話すスピードの緩急・大小をいつもの2倍ぐらいで意識したり、相づちやジェスチャー等もいつもよりも大きく実施したりすることが挙げられます。
6.接客、訪問
来店された顧客や初めて接する相手にいい印象を与えられることが、会話や商談の方向性を決めます。「第一印象は3秒」と言う通り、身だしなみをしっかり整えて明るい声、表情で話すことで、相手に好印象を持ってもらえます。
第一印象で相手に好印象を持ってもらうために、最初の3秒、30秒、3分の表情や声にしっかり気を配りましょう。
7.採用面接
採用面接では、応募者の言語・非言語要素をしっかりとバランスよくみることが大切です。
職務経歴書や相手の話す内容などの言語情報だけに引っ張られず、深掘りする質問などに対する相手の表情や目線の動きなどにも気を配ります。
とくに志望度や転職理由などは、応募者がとくに準備している部分であり、非言語情報にも気を配らないと相手の真意を見抜けないことがあります。
また、非言語情報だけに引っ張られないことも大切です。私たちは面接などで、明るく元気で、質問にはきはきと答えるような人を過度に評価してしまいがちな傾向があります。
もちろん、そうした要素が入社後に活躍するために重要であれば問題ないかもしれません。
しかし、それ以外の要素が重要な際は、面接での非言語の印象に引きずられないようにすることが、適切な合否判定をするためのポイントになるでしょう。