従業員満足度向上における3つの区分に関しては前章でご紹介した通りです。
本章では、前章の内容も踏まえて、従業員満足度(ES)を向上させるための具体的な取り組みについて5つのチェックリストを紹介します。
強み部分をさらに磨く、弱み部分をボトルネックにならない水準まで改善する参考としてください。
| □ | 企業のミッション・ビジョンや経営方針を浸透させる |
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| □ | 職場環境を改善する |
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| □ | 社員の意見を取り入れる |
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| □ | 目標を数値化する |
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| □ | 評価制度を見直す |
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企業のミッション・ビジョンや経営方針を浸透する
ES向上にはミッション・ビジョンや経営方針などの浸透が大切です。
前述の通り、ミッションやビジョンの浸透は、感情的(精神的)な提供価値につながります。
自分の仕事が社会に対してどのような価値をもっているかという意味づけ、また、自分自身の価値観や生き方と組織のミッション・ビジョンの重なりが明確になることは非常に大きな内的な動機付けになります。
また、経営方針や事業計画を共有することは、感情的な提供価値に加えて、経験的な提供価値にもつながります。
ミッションやビジョンに向かって事業が進化していくという実感は感情的な提供価値、また、事業計画等が明らかになれば、自分自身がどんなキャリアを積めるか、どのようにキャリアを構築していくかを考えやすくなります。
また、経営方針や事業計画を共有されることは、自分が組織の一員であるという実感につながりますし、未来に対する希望にもなるでしょう。
労働環境を改善する
労働環境は物理的な提供価値であり、従業員への提供価値のなかで基礎的なウェイトを占める部分です。
労働環境は動機やモチベーション、エンゲージメントに関する衛生要因です。労働環境への不満要因があると、メンバーのストレスは溜まり、大きなマイナス要因となります。
業界水準や世の中的な標準と比べて、遜色ない状態まで労働環境、給与や福利厚生、勤怠などを整えていくことは必須です。
その上で、自社のビジョンやバリューに紐づいたり、従業員同士のコミュニケーションを生み出したりする福利厚生や労働環境を整えられると、感情的な提供価値も生まれていきます。
社員の意見を取り入れる
組織の施策や制度、意思決定に自分の意見が反映されていくと、従業員は当事者意識を持ちやすくなります。
普段のMTGや会議もそうですし、アンケートや調査、コンテストやハッカソンなどをうまく使って、社員の意見を活発化させて組織の意思決定に取り込んでいきましょう。
なお、社員の意見を取り入れる仕組みとしては、サトーグループの「3行提報」が有名です。
サトーグループは、バーコードやICタグなどの認識技術を中核とする日本を代表する優良企業の一つです。
サトーグループで40年間以上実践されている「全社員が毎日、3行で社長に提案・報告する。」という3行提報の仕組みは、非常にユニークです。
サトーグループのホームページでも公開されていますし、『たった三行で会社は変わる』という本でより詳しく知ることも出来ますので、ぜひ参考にしてみてください。
目標を数値化する
企業の目標と社員の目標を数値化することが、従業員満足度の向上につながる側面もあります。人間は生まれながらにして達成意欲を持っています。
目標を明確になり、チームや組織で協働して目標達成する経験は、大きな喜びや提供価値につながります。
ただし、上から一方的に目標を押し付けると、従業員満足度の向上ではなく、むしろ低下につながってしまいます。
きちんと目標に対する納得感や各個人の意味づけをするプロセスと共に導入されてこそ、意味ある施策となりますので注意が必要です。
評価制度を見直す
評価制度の見直しも大事です。評価制度は報酬や昇格・降格につながるものであり、物理的な提供価値に直結します。
また、人は自己の重要性を認めてほしいと渇望しているものであり、正当に評価されることは経験的・感情的な提供価値にもつながります。
とくに“自分がきちんと評価されていないと感じているメンバーが複数いる状態になると、組織への不満の声が増えたり、退職にもつながったりします。
評価制度は、制度として完璧なものがあるというよりは、きちんと運用を微修正しながら透明で公正なものにしていくことが大事です。
評価制度自体、また、前工程となる目標設定、後工程となるフィードバックや評価面談がきちんと機能しているか、改善点はないかを確認して対応していきましょう。