
組織内でメンバーのリーダーシップ行動を促すには、経営陣や上司が以下5つのような工夫や働きかけをすることが有効です。
まずは上層部が変わる姿勢を見せる
リーダーシップ行動は、現場で働く社員だけでなく、経営陣を含めたすべての人に求められるものです。従って、リーダーシップ行動を推進する経営陣や上司が自らのセルフリーダーシップを発揮することが何より重要です。
自分たちは変わらず、リーダーシップ行動をしていない経営陣や上司がメンバーにリーダーシップ行動を求めるのは、セルフリーダーシップの押し付けです。組織のリーダーシップ行動は促されません。
したがって、自社に主体的に仕事に取り組むリーダーシップ行動を浸透させるには、まず経営陣や上司のセルフリーダーシップが必須です。
心理的安全性の高い組織を目指す
社員が主体性を発揮し、困難な課題解決にチャレンジするには、上司などに萎縮せずに自分の力を発揮できる環境が必要です。心理学用語では、失敗などを恐れず、自然体の自分をオープンにできる環境を「心理的安全性」と呼びます。
Googleも重視する心理的安全性は、チーム内の収益性を高めたり、メンバーの離職率を下げたりするうえでも大切な考え方です。心理的安全性が高い組織を作るには、経営陣や上司がメンバーを尊重・承認すること等が大切です。
心理的安全性を高めることの具体的な効果や高める方法は、以下の記事で紹介しています。
「自己成長」の概念を植えつける
リーダーシップ行動を発揮するうえでは、経営陣や上司の指示や提案によって開発されていくわけではありません。自ら学び成長する中で、自らの「当たり前」の基準を高めるなかで発揮されるものです。
組織において「自己成長」の重要性や価値を、経営陣の発信や率先垂範を通じて浸透させることが重要です。自己成長に努力した社員が資格取得や営業成績のアップ、優れた成果などを残したときに、しっかりと表彰したり発信したりすることも組織内に自己成長の概念を浸透させる上で有効です。
自己決定権を与える
リーダーシップ行動を促すには、メンバーに自分で意思決定する権利を与えることも大切です。人間にはもともと、自分の行動や目標を決めたい意思があります。
逆に、自分で決める自由を侵されると、人は無意識に反発する傾向があり、心理学用語では「心理的リアクタンス」と呼ばれます。子供の頃、親に「勉強しなさい!」と言われると“勉強する気が急になくなる”のも心理的リアクタンスの働きです。
心理的リアクタンスの問題を防ぎ、社員のリーダーシップ行動を促すには、なるべくメンバーに権限を委譲して、目標設定からやり方まで任せていくことが必要です。ただし、メンバーに目標設定などを任せていくためには、組織内に高い基準が必要となってきます。
“鶏が先か卵が先か”ではありませんが、
- メンバーに自己成長の概念を植え付けて高い基準を持たせる
- 自己決定権を与えることでメンバーの主体性を引き出す
という両者のバランスを取りながら進めることが大切です。
習慣化のサポートをする
セルフリーダーシップを発揮するには、自己肯定感や自己効力感も大切です。“自分には価値がある”“自分はできる”という自己肯定感や自己効力感が、前向きさや主体性の発揮に繋がります。
仕事での成果はもちろん、自分で決めた行動をやり切ったり、自己成長や成果に繋がる習慣を日々実践したりすることが自己肯定感や自己効力感のアップにつながります。また、上司はポジティブフィードバック等を通じて、成功体験を認識させたり、強みを承認して伸ばしていったりする働きかけも大切です。
リーダーシップ行動が実践される背景となるセルフリーダーシップの育み方は、下記の記事でも解説しています。主体性を育てるポイントが知りたい方は、ぜひ参考にしてください。