目標達成力が高い人の特徴や目標達成スキルを高めるコツを解説!

更新:2023/09/06

作成:2021/10/21

高嶋 阿由里

高嶋 阿由里

株式会社ジェイック

ビジネスにおいて誰もが求められる「目標達成」。実際に目標達成ができる人は、周囲から評価され、昇進や昇格、待遇も良くなっていきます。目標達成力は、目標をきちんと達成し続ける人に共通する習慣や考え方、特徴を身に付けることで、誰でも高めることができます。

 

記事では、目標達成できる人の思考や習慣、特徴、また目標達成力や成功の技術を身に付けられる「原田メソッド」をご紹介します。また、転職や社内公募などでも大切な自己PRポイントになる目標達成力をアピールする際のポイントも紹介します。

 

なお、原田メソッドについては以下の記事でまとめているので参考にしてください。

<目次>

目標達成力とは?

社会人になると、どの職種や業界においても基本的に目標を設定し、目標達成に向けて取り組むことになります。目標達成の状況に応じて、事業や会社の成長も決まりますし、個人の評価も左右されます。

 

目標達成する力は、いくつかの能力やメソッドを組み合わせることで身に付けることができます。そして、目標達成力を身に付ければ、どのような組織においても高く評価されるでしょう。

 

それでは、目標達成力とは、そもそもどのような力でしょうか。目標達成力は「適切な目標を設計し、目標達成に向けた計画を作成し、状況に応じて修正しながら実行していく力」です。

 

目標達成力は、目標設定、計画作成、実行といった幾つかの力の組み合わせです。もう少し具体的にどんな能力が含まれるのか次章で紹介していきます。

目標達成できる人に共通する5つの特徴、習慣、考え方

思案するビジネスパーソンのイメージ

 

継続して目標達成する人は、どのような特徴や習慣、思考を持っているでしょうか。

 

本章では目標達成できる人に共通する5つの特徴、習慣、考え方をご紹介します。目標達成がなかなかできない人は、どれかの要素が不十分なのかもしれません。

 

 

適切な目標を設定している

当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、目標達成するためには適切な目標設定が必要です。まずは、適切な目標を設定するための「SMARTの法則」をご紹介します。

 

 

<適切な目標設定を実現するSMARTの法則>

  • S :Specific(具体的で明確である)
  • M :Measurable(計測可能で第三者と共有可能である)
  • A :Achievable(現実的に挑戦・達成可能である)
  • R :Relevant(目的や上位目標の実現に貢献する)
  • T :Time-bound(期限が定められている)

 

例えば、「チームの生産性を上げる」は、具体性や達成できたかどうかの判断基準、期限がないため、目標ではなく方針や理想に近いものです。

 

また、例えば、現状でOJT研修すら終えていない新入社員の「5年以内に新規事業を立ち上げる」という目標は、SMARTに基づく現実的な短期目標ではなく、どちらかといえば中長期的な夢や最終ゴールに近いものとなるでしょう。

 

「目標達成したい!」と思えるワクワク感やポジティブな要素は、目標の意味付けとして重要です。

 

しかし、現実的に目標達成プロセスをつくる、定期的な振り返りや改善をしながらPDCAをまわすという視点で考えると、新入社員の場合であれば「1年後に新人賞をとる」や「配属半年後に新人のなかでトップセールスの成果を上げる」といった現実的な目標設定が適切でしょう。

 

 

目標達成に本気である

「目標達成に本気である」という項目も、当たり前と感じる人が多いかもしれません。

 

しかし、ビジネスにおける目標設定は必ずしも自分で決めるわけではなく、多くの場合、組織全体の目標から落とし込まれ、与えられるものとなります。そのため、結果として、「目標はあるが、目標達成に全力でコミットできていない」ビジネスパーソンは多い傾向があります。

 

「本気で目標達成しよう」と思っていなければ、精度の高い目標達成プロセスをつくることも、つくった行動計画を実行することも難しくなります。

 

また、壁にぶつかったり、うまくいかなかったりするときに壁を乗り越える気力も湧かないことでしょう。したがって、目標達成を続けるうえでは、「目標達成に本気になるスキル」というのは必要不可欠です。

 

目標達成に本気になる(自分で内発的動機づけする)ためには、目標の意味付けが重要です。目標の意味付けに役立つのは、「目的・目標の4観点」というフレームワークです。目的目標の4観点は「自分-他者」「有形-無形」という2つの軸、4つのマトリックスで目標達成を価値づけします。

 

  • 自分:自分にもたらされる利益や良いこと
  • 他者:自分以外の人にもたらされる利益や良いこと
  • 有形:表彰やお金などの形ある良いこと
  • 無形:気持ちや感情などの精神的な良いこと

 

<「目的目標の4観点」の一例>

  • 自分×有形:自分が物理的に得られるもの
    ex)ボーナスがもらえる、欲しかった腕時計を買う
  • 自分×無形:自分が精神的に得られるもの
    ex)自分に自信が持てる、達成感や満足感を得られる
  • 他者×有形:関わる誰かが物理的に得られるもの
    ex)部門目標が達成できる、メンバーが新人賞を獲得する
  • 他者×無形:関わる誰かが精神的に得られるもの
    ex)家族が喜ぶ、顧客の社員が仕事を楽しめるようになる

 

 

目標達成するための施策を豊富に持っている

安定して目標達成できる人は、目標達成への本気度といったマインド面だけでなく、実際に目標達成するために「方法論」も豊富に持っています。

 

例えば、「12月までにカフェの来店者数を30%アップする」という目標設定をした場合、お客様をただ待っているだけでは目標達成できません。この目標を達成するには、何らかの行動を起こす必要があります。例えば、来店者数を増やすためには以下のようなアイデアがあるでしょう。

  • 新聞に折込チラシを入れる
  • 店頭で呼び込みをする
  • インターネット広告を出稿する
  • Google My Businessに登録する
  • 毎日50件のポスティングをする
  • ポイント会員にキャンペーンのメールを出す
  • クーポン付きのハガキDMを送付する

など

 

1つ2つの施策やアイデアしか浮かばない人と10も20も施策やアイデアを持っている人では、どちらが目標達成しやすいでしょうか。

 

状況や使える資源に応じて、適した施策は異なります。また、必ずしも実行した施策がうまくいくとは限りません。したがって、安定して目標達成できる人は、常にいくつかの手を並行して走らせ、さらにうまくいかなかった場合に備えて、二の手三の手を準備していたり、考えたりしているものです。

 

施策やアイデアの洗い出しに活用できる目標達成シート(マンダラート)というツールについて、下記で詳しく説明しています。

 

 

目標達成するためのプロセスとアクションが明確になっている

当たり前のことですが、目標達成は行き当たりばったりでは実現しにくいでしょう。

 

目標達成の確度を高めるためには、どのように目標達成するかというプロセス、そして、いつまでに何をどういう順番で実施していくかというアクションプラン(計画)が明確になっている必要があります。

 

計画を立てることで目標達成の確度を上げることができます。また、計画がきちんと立てられていると、実行中にうまくいかないことが出てきた場合にも、原因の分析や施策の変更などがスムーズに行なえます。

 

計画をきちんと立てることで、うまくいったこと、うまくいかなかったことの振り返りが容易になり、自分自身の目標達成力を高められるようになります。

 

 

セルフマネジメントとレジリエンス能力が高い

継続して目標達成できる人は、セルフマネジメントとレジリエンス能力という2つのスキルを備えています。

 

セルフマネジメントとは、自分自身の力を最大限に発揮するためにタスクやモチベーションを管理することを指します。“マネジメントの父”として有名なドラッカーは、セルフマネジメントには以下があるとしています。

 

 

<セルフマネジメントに大切な5つの要素>

  • 自らの時間の使い方を知る
  • 変化に備える
  • 自らの価値観を知る
  • どのように貢献できるかを考える
  • 自らの強みを知り、生かす

 

セルフマネジメントは、作成した計画を実行していくうえで重要な力です。

 

また、実行段階では、失敗したり、壁にぶつかったりすることもあります。そこで役立つのがレジリエンス能力です。レジリエンスは、反発性や弾力性という意味を持つ言葉であり、ビジネスシーンでは、困難やストレスを受け止め、跳ね返し、回復や適応していくスキルを意味します。

 

レジリエンス能力が高いと、物事がうまくいかないときにも、現状やストレスをうまく受け止めて気分を切り替え、状況に合った対処ができます。

 

目標を達成する力、「成功の技術」は鍛えることができる

メモを確認するビジネスパーソンのイメージ

前章では、目標達成する人に共通する5つの習慣や思考、技術を紹介しました。

 

5つの思考や技術は後天的に身に付けられるものであり、目標達成力は鍛えることができる能力です。HRドクターを運営する研修会社ジェイックでは目標達成の技術を鍛えられる「原田メソッド」研修を提供しています。

 

 

原田メソッド研修とは?

原田メソッドとは、公立中学の陸上部で7年連続13連続の日本一という驚異的な人材育成を成し遂げた元カリスマ体育教師・原田隆史氏が考案した「やりきり力を最大化する自律的学習方法」です。

 

原田メソッドは、「目標達成の技術」を身に付けられる研修であり、ユニクロやキリンビールなどにも導入されています。

 

 

原田メソッド研修で得られる5つの力

原田メソッド研修では、安定した目標達成に欠かせない5つの力を身に付けることができます。

  • 「人格の土台」の上での能力発揮
  • 目的と目標の両方を描くことによる「セルフ内発的動機づけ」
  • 目標達成シートを使った「目標達成への論理的思考習慣」
  • ゴールまでの「PDCA力」
  • 目標達成に近づく成果行動を習慣化する「ルーティン力」

 

 

原田メソッド研修はこのような人におすすめ

原田メソッド研修は、目標達成に関して、以下のような悩みを抱える人や組織に効果を発揮します。

  • 与えられた目標を他人事ととらえており、目標達成への熱意が低い
  • 目標達成プロセス(計画)の精度が低い
  • 一部のトップセールスなどの知恵が他メンバーに移転されていない
  • 計画倒れになってしまい、実行力が低い
  • モチベーションや意欲、行動力にばらつきがある など

 

原田メソッドの詳細は以下で資料をダウンロードできますので、お気軽にご覧ください。

身につけた目標達成力を上手く自己PRする方法

社会人として仕事をしていくなかで、目標達成力は日常の仕事で欠かせないものです。同時に、就職や転職、また社内公募への応募などでも、身に付けた目標達成力をきちんと伝えることが大切になってきます。身につけた目標達成力を適切に自己PRするためのポイント3つを紹介しておきます。

 

 

自慢話にならないようにする

1つ目は、「自慢話にならないようにする」です。

 

目標達成力を自己PRする目的は「相手に評価される」ことです。自分の能力をアピールすることは大切ですが、自慢話のように聞こえると人間性を疑われ、一緒に仕事しにくい相手だと判断されてしまいます。自分の実績に自信や誇りを持つことは大切ですが、自慢話にならないように定量的に、謙虚に事実を伝えましょう。

 

 

プロセスに焦点をあて再現性を伝える

2つ目は、「プロセスに焦点をあて再現性を伝える」です。

 

採用などにおいて大切な基準のひとつは「この人は入社後に活躍するか?」ということです。応募者側からすると「優秀さ」をアピールしたくなってしまいますが、採用時に評価される「優秀さ」とは「入社後に活躍するか」です。

 

目標達成力は、過去の実績等を通じてアピールすることになりますが、評価する側からみると実績というのは必ずしも個人の能力だけではなく、置かれた環境、周囲のサポート、運…などさまざまな要因に左右されるものでもあります。従って、実績(結果)だけを伝えても、「入社後に同じような実績を出せる」保証にはならないのです。

 

だからこそ、「自分自身がどのように考えたり取り組んだりして、実績を出したのか?」というプロセスと共に実績を伝えることで、「入社後にも実績を出せますよ」という再現性を伝えましょう。

 

 

入社後(異動後)のどう生かせるかをアピールする

3つ目は、「入社後(異動後)のどう生かせるかをアピールする」です。

 

採用、とくに中途採用や社内の異動公募というのは、「こういう仕事をしてもらいたい」という意図が明確に存在します。従って、まず応募時や説明会、面接などを通じて、自分が入社後にどういう仕事をして、どういう成果を期待されているのかを理解しましょう。

 

そのうえで、自分の目標達成力は入社後(異動後)に期待される仕事や役割でこのように活かせるという視点を持ってアピールしましょう。

組織の目標達成力を高める仕組みを整備する

目標達成できる人を組織内で育てるには、組織に目標管理制度(MBO)やKPIマネジメントを導入したり、知の共有を行なったりして、目標達成のための仕組みを組織全体で整備することも重要です。

 

個人の目標達成力を鍛える + 仕組みの整備によって、目標達成力の強い組織が生み出されます。また、個人の目標達成力を高めるうえでも、組織内で共通する目標達成のプロセスとフレームワークがあるとよいでしょう。

 

まとめ

安定して目標達成し続ける人は、以下のような5つの特徴を持っています。

  • 適切な目標を設定している
  • 目標達成に本気である
  • 目標達成するための施策を豊富に持っている
  • 目標達成するためのプロセスとアクションが明確になっている
  • セルフマネジメントとレジリエンス能力が高い

 

上記の目標達成するスキルは、後天的に鍛えられるものです。HRドクターを運営する研修会社ジェイックでは、目標達成の技術を鍛える「原田メソッド」研修も提供しています。興味がある方は、以下より資料をダウンロードしてください。

著者情報

高嶋 阿由里

株式会社ジェイック

高嶋 阿由里

明治学院大学卒業後、精密機器メーカーに勤務。新規事業をPJとして立ち上げから収益化までを行い、事業部にまで発展させる。その後、住生活関連のベンチャー企業に入社し、人事として社長直下で働いた後、ジェイックに入社。ジェイックでは、講師として受講者に寄り添い、現場でチームメンバーと協働して動ける「自立型人材」を育てる研修に特徴がある。

保有資格

「7つの習慣®」担当インストラクター、アンガーマネジメントファシリテーター、EQPI®トレーナー等

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